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血戦

「ふ、ふざけるな!」

壇禅は大きく柳葉刀を振り上げた。

「恐怖の視線」

おれは悪霊公(イビルデューク)の持つ特殊能力を発動させる。

<<恐怖の視線>>は恐怖で相手の行動を一定時間封じる悪霊公(イビルデューク)の特殊能力だ。

柳葉刀を振り上げた姿勢のまま壇禅は動かなくなる。

「スケルトンごときと侮ったんだろ?何の策もなく脳筋の前に出てくる訳がないじゃないか」

コンコンと裏拳で壇禅の胸を叩く。

「それにな・・・おれはスケルトンの魔法使い系の上位種。悪霊公(イビルデューク)だ」

「うおぉ壇禅さまぁああああ」

悪韋とジャイアントの壁を突破したらしい二人の狼人間(ワーウルフ)が槍を持って駆けてくる。

見上げるばかりの忠誠心だ。しかし。

右にいた狼人間(ワーウルフ)目掛けて右腕を突き出す。

「アイスボール」

きん

空気の凍る乾いた音が響くのと同時に、おれの掌に拳大の氷の塊が現れて撃ち出される。

ぎゃり

狼人間(ワーウルフ)の顔面に氷の塊が直撃し頭が吹っ飛ぶ。

それを見た右にいた狼人間(ワーウルフ)の動きが一瞬止まる。

「アイスアロー×3」

突き出した右手の指のあいだにアイスボールが発生するよりも早く三本の氷の矢が生まれ狼人間(ワーウルフ)に飛んでいく。

ががが

アイスアローの三本のうち二本が命中して狼人間(ワーウルフ)吹っ飛ぶ。一本抵抗(レジスト)された。これでは致命傷にはならない・・・

「ふんぁ」

悪韋が振り向きざまに吹っ飛んだ狼人間(ワーウルフ)を踏みつける。

ぐしゃ

鈍い音が響く。

<<ジャイアントのレベルが上がり進化の条件を満たしました。知性が高いため特殊進化が可能です進化しますか?>>

おー何が来るんだ?Yを選ぶ。

悪韋の全身の筋肉が盛り上がる・・・あ、しまった!鎧がミシミシと・・・このままでは鎧が破壊されてしまう。

ピシッ

鎧に亀裂が走り光が漏れて・・・

<<ジャイアントが進化してキュクロープになりました>>

キュクロープ?って・・・ああ、正真正銘の一つ目巨人になったのか。

体格はジャイアントより一回り大きい。

ちなみに鎧はヒビで裂けたところが白い何かで接合され一回り大きくそして縞々になっていた。

・・・ドアホー案件だな。気を悪くしなけけばいいが。

「我が新たな力を見よ」

悪韋がなんかかっこいい事を叫んで手を突き出す。

どん

空中の何もない所からバスケットボール3個分の大きさの石が湧き出る。

おお、もしかして投擲用の石を集める必要がなくなるのか?それは嬉しいな。

ぶん

むんずとその石を鷲掴みした悪韋はサイドスロー気味に投げる。

ごしゃ

悪韋の目の前にいた騎士が斜め上から石によって圧し潰される。

「ぎゃあ」

ジャイアントの方から絶叫が上がる。

見ると剣士がジャイアントの大型シャムシールによって袈裟斬りにされていた。

「紅い流星クワトロ、推参!」

紅い軽板金鎧(ライトプレート)に角付き兜。目を隠す仮面を付けた騎士クワトロが馬を巧みに操りながら、続いてワーキャットのトラ美も現れる。

形勢が完全に逆転した。

「に、逃げろ」

誰かが叫んだ途端、魏府王国の兵士が散り散りになって逃げだす。

逃げる先は城ではなくバラバラである。どうやら最後の緊張の糸が切れたようだ。

「逃がさんにゃ」

「トラ美。追う必要はない。それよりこいつを適当に拘束しておけ」

逃げる兵士を追いかけようとしたトラ美を呼び止めて、いまだ硬直の解けない壇禅を指さす。、

「はいにゃ」

トラ美が駆け寄ろうとした瞬間・・・

ぶん

壇禅の身体が陽炎のように揺らめく。

「これは・・・チェンジ」

そういえば敵にもこの大魔法を使えるのがいたな。

が、今更だな。それとも一発逆転の何かを送り込んできたのか?

壇禅の身体がかき消え代わりに巨大な餡子型の力士を模した身長6メートル近い石の人形が石のこん棒を持って現れる。

これはストーンゴーレムか?

悪韋が進化する前だったら危機感があっただろうが・・・

「剣はダメージにならない。悪韋、ジャイアント殴って時間を稼げ。おれは起動コアを探す」

「承りました」

悪韋は持っていたバルディッシュを腰の後ろのラッチに引っ掛けるとショルダースパイクのある右肩を前にして、ストーンゴーレムにタックルを敢行する。

どごん

凄まじい衝突音が響き渡り悪韋の肩がストーンゴーレムの腹にめり込む。

そこにジャイアントが両手を組んだ拳を振り下ろす。

ごしゃん

地面がストーンゴーレムの形に沈む。

「ストーンゴーレムの右足の裏ってソフビ人形か!」

おれのツッコミは無視され指示は実行される。

どご

ジャイアントの蹴りがストーンゴーレムの右足に叩き込まれる。

ごしゃ

ストーンゴーレムの身体が崩れ土塊に戻る。

<<ジャイアントのレベルが上がり進化の条件を満たしました。進化しますか?>>

こっちは特殊進化じゃないんだ・・・Yを選ぶ。

ジャイアントの全身の筋肉が盛り上がる・・・

ピシッ

鎧に亀裂が走り光が漏れて・・・

<<ジャイアントが進化してタイタンになりました>>

体格はキュクロープと同じだがこちらは単眼じゃない。

そろそろ名前をつけるか・・・やっぱり元ネタに対になるのがいいな。

さて、撃退されて相手はどう出るかな?


☆ ☆ ☆


新規モンスター


名前 骸骨龍(スケルトンドラゴン)(E)

種族 スケルトンドラゴン

分類 スケルトン

性別 不明

性格 イビル-カオス

STR:15 INT:2 DEX:6 VIT:20 AGI:5 LUK :1 

体力25/25魔力5/5

能力:リバース(一撃死しない限り攻撃後の体力全回復)

斬撃・水系のダメージ低下

精神・火系のダメージ増大

状態異常・風系系ダメージ無効化

魔法:なし

装備:不可

備考:陸上モンスターの頂点に君臨する絶対王者の幼生体が死してのち復活したものとも邪悪な魔法使いによって生み出されたものとも言われる。

目撃情報は極めて少ない。

スケルトンとドラゴンを合成して生まれることが確認された。

※性格・能力値はレベル1のときの平均でありレベルによって変動します。


名前 キュクロープ

種族 巨人

分類 亜人間

性別 男・女

性格 ニュートラル-グッド

STR:25 INT:20 DEX:4 VIT:35 AGI:10 LUK :9 

体力30/30 魔力20/20

能力:山岳地帯での移動ペナルティなし。

魔法:アースクエイク(半径2ヘックス(6m)範囲の敵に土属性のダメージを与える。)

特殊能力:岩石創成(5×5立方メートル以内の任意の形の岩石を生み出すことが出来る。)

装備:雷槌(雷属性のダメージを与える)

備考:体長7メートルを超える人型の巨人。

おもに山岳地帯での目撃情報がある。

トロールやジャイアントとの最大の違いはキュクロープが単眼であるということ。

動きはさほど鈍くないが命中率は距離と共に悪くなる傾向がある。

岩石創成の特殊能力を駆使し巨大な建造物を創ることで有名。

ジャイアントをレベル40まで育てることで進化することが確認された。

※性格・能力値はレベル1のときの平均でありレベルによって変動します。


名前 タイタン

種族 巨人

分類 亜人間

性別 男・女

性格 ニュートラル-カオス

STR:30 INT:8 DEX:4 VIT:35 AGI:5 LUK :5 

体力40/40 魔力5/5

能力:山岳地帯での移動ペナルティなし。

魔法:ライトニングボイス(半径2ヘックス(6m)範囲の敵に雷属性のダメージを与える。)

特殊能力:空塊創成(5×5立方メートル以内の任意の形の空気の壁を生み出すことが出来る。)

装備:火槌(火属性のダメージを与える)

備考:体長7メートルを超える人型の巨人。

おもに山岳地帯での目撃情報がある。

動きはさほど鈍くないが移動力は低い。

ジャイアントをレベル40まで育てることで進化することが確認された。

※性格・能力値はレベル1のときの平均でありレベルによって変動します。

ありがとうございます。

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