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ニーダ首都ルウソ <制圧戦>

カープマジック1!

「攻撃開始」

おれがゆっくり手を降ろすと悪韋とジャイアントは足元に置かれていた岩を掴みルウソの城壁めがけて投石を開始する。

いつものの召喚陣はあったのだがここもまた新規召喚できるのはニーダだけでそっと召喚陣から離れていた。

どごん。ばがん。ぼごん。

岩が城壁に激突するはげしい音と砂埃が舞い上がる。

悪韋が投げ込んだ岩によって崩壊した城壁からルウソの城壁が見せかけなのが判明したからだ。

「第一軍、第三軍前進」

第一軍と第三軍を崩れた城壁へと進める。

いまのところ城壁からの迎撃はない。

ぼごっん

ファイアドラゴンの体当たり、メッスィングドラゴンの尻尾による攻撃で更に城壁の穴が大きくなる。

ファイアドラゴンとメッスィングドラゴンが城壁内へと入っていく。

「上空から支援を開始」

了と第六軍の氷鳥(アイスバード)から思念が返ってくる。

岩を持った(ろっく)鳥が次々と城壁内に岩を投下して戻ってくる。

「お館様。城壁付近の制圧完了しました。抵抗はありません」

菜緒虎からの思念による報告が入る。

「住人たちが避難している様子はあるか?」

「ありません。かなり前に逃げ出した模様」

ニーダ族の性質からすると悪韋を射掛けたほうが驚くべき事だったりするのだろうか?

「城から敵が出撃している様子はあるか?」

{ありません」

氷鳥(アイスバード)。城まで偵察を頼む」

了と返ってくる。

「順調過ぎです。戦うことなく城を放棄。その際に張緋将軍の首桶が棄損されなければよいのですが」

アルテミスがボソりと不吉なことをつぶやく。

今回のニーダ侵攻も第一の目的は張緋将軍の首桶の奪取である。

その張緋将軍の首桶が昨日ルウソ城に持ち込まれたのは確認済みだ。

ゴーストによる偵察で首桶が安置されている場所や道のりまで判っている。

「早めに城内への突入隊と入れ替え隊を編成すべきか」

第一軍から菜緒虎・死騎士(デスナイト)を第三軍からイヌガミ・ドラゴンバトラー・ハイエルフ兄さんを引き抜き突入隊として編成。

本陣からゴースト。新規に四体のゴーストを召喚し入れ替え隊を編成。城が崩れた時に即時に入れ替えができるようにする。

ゴーストが物を持てたら楽なのだが・・・

「城マデ敵影見エズ」

氷鳥(アイスバード)からの思念が入る。

「周囲を警戒しつつ第一軍、第三軍前進。残りの軍団は城壁付近まで進軍」

了と返ってくる。

これで城壁外にニーダの部隊が伏せていて本陣の横腹を強襲してくるなら評価を改めなければならないが・・・

「お館様。城の外壁に取りつきました。抵抗はありません」

菜緒虎からの思念が入る。どこまでも残念な種族だな。

第二軍からクワトロ・ヘウロパ・トラ美・ヘルハウンドを抽出し第四軍からドラゴンメイド・リペッチオ・ジャンヌ・死の狙撃手(デススナイパー)を抽出。

城内突入組の支援部隊を編成し城門前に向かわせる。

「支援部隊到着次第、突入を許可する」

了と思念が返ってきて、ファイアドラゴンが城門をこじ開け始める。

ばきっ

乾いた安っぽい音が響き簡単に城門が破壊される。

手抜きなのかハッタリなのかそれともこの程度の強度で何とかなっていたのか・・・

奈緒虎隊が城内へ突入を開始する。

「ぎゃ」

六人のニーダが一斉に槍を突き出す。良かった抵抗があって。

「せいっ」

菜緒虎が同田貫を横に薙ぐ。

バラバラと槍の穂先が切り取られる。

ハイエルフ兄さん・ヘウロパ・リペッチオ・死の狙撃手(デススナイパー)の射撃が襲い掛かる。

二人のニーダが吹っ飛んで動かなくなる。

「ひゃっはぁ」

イヌガミが大ジャンプをしてニーダに飛び込む。

ザシュ

クローナックルが左右のニーダの顔面を抉る。

「ぎゃ」

ニーダが顔を抑えてのたうつ。

「せい」

イヌガミは顔を抑えてのたうつニーダの顔にクローを叩き込む。

ガシャン

死騎士(デスナイト)はロングソートを水平に構えるとニーダの肩をめがけて突きを出す。

がっ

ニーダは切り取られた槍の柄で死騎士(デスナイト)のロングソートを受け流す。

ニーダは素早く槍の柄で貫く。

がん

死騎士(デスナイト)はドラゴンシールドで受け止める。

そしてそのままドラゴンシールドで槍の柄を押し出す。

ニーダは大きくバランスを崩してたたらを踏む。

ざっ

死騎士(デスナイト)は一足飛びに間合いを詰めロングソートをニーダの左胸に突き立てる。

ぶしゅう

ニーダの背中からロングソートが飛び出し血が噴き出す。

「はぁああああぃ」

ドラゴンバトラーが三節棍でニーダの足をすくう。が、これはジャンプして躱される。

「ぎい」

ニーダは切り取られた槍の柄でドラゴンバトラーの肩を打ち据える。

カン

硬いモノを叩く乾いた音が響く。

「なかなか」

ドラゴンバトラーは凶悪な微笑を浮かべると素早く右の三節棍をニーダの横腹に打ち込む。

「ぐう」

ニーダの身体が三節棍を打ち込まれた場所を支点にくの字に曲がる。

「はいやぁ」

すかさず左の三節棍をニーダの頭に叩き込む。

ばがん

ニーダの頭がザクロのように脳をまき散らしながら破裂する。

そこに城の奥から更に数人のニーダが姿を現す。

がドラゴンバトラーの三節棍がニーダの頭を吹っ飛ばすのを見て回れ右をして逃げ出す。

やはりというか精神脆いな・・・

「この場所は確保させる。行け」

「了」

菜緒虎は軽く頭を下げると菜緒虎隊は事前に調べた通り張緋将軍の首桶が安置されている地下へと続く階段を降りていく。

「お館様。張緋将軍の首桶確保しました。また若干の財物もあります」

ほどなく菜緒虎から目標達成の思念が入ってきた。

「全員一度城外に退避だ」

了と思念が返ってくる。

菜緒虎隊が城門にまで帰ってきたので改めてゴーストの固体をすり抜ける透過能力で城全体の捜索を行う。

そして一時間後。城の中には生きたニーダは一人も確認できずニーダ帝国皇帝イー・サンサンらしき人物もまた発見できなかった。

「厄介なことになるかな?」

「ならないかと」

アルテミスは素っ気なく答える。そして誰からの反論もでなかった。

ありがとうございました

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