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ブームケット平原攻防戦 その3 ※ルビ設定変更

とりあえずリザードマンに目隠しと猿轡で拘束した冒険者の二人の身柄を預けて城の地下にでも監禁しておけと命令し収納し代わりにトロールを召喚する。

拠点を得てこれからはこんな感じで捕虜が取れるようになっていたのだが、しかしあれだな…拘束場所とか監視員とかも早急に整備しないとダメだな。


「村ヲ発見」

地域(マップ)の中央付近で滞空していた岩鳥(ロックちょう)から思念が入る。


「アルテミスとブラックドラゴンベータは北回りで索敵を再開。ブラックドラゴンアルファはおれと共に村に向かうぞ」

応と思念が返ってくる。

今までのパターンだとボスは西端か北西だな…


「ラックドラゴンガンマ、シータは進撃速度を落とせ」

応と思念が返ってくる。

どういう村だろう・・・


村は簡単なしかしそこそこの高さの防御柵で集落を囲ったちょっとした砦だった。柵の上の所々には魏府王国の魏の字を描いた旗が翻っている。


よく目を凝らしてみると物見櫓っぽい施設には弓で武装した人間がこちらを狙っている。まぁ意味ないけどな。


「この村の責任者か長老はいるか?」

ジャイアントとドラゴンたちをバックにして門を守っている見張りに高圧な態度で告げる。

暫くすると一人の老人が門の外に出てくる。


「村長のボロル・ネーゼと申します」

子供のような140センチに満たない背丈に老人とは思えないがっしりとした筋肉に包まれた体。大工の棟梁っぽい短く刈り上げられた白髪のドワーフである。


「孤立するか従属するか好きな方を選べ」

「はぁ?」

ストレートな降伏勧告に村長は目を丸くする。降伏かさもなくば死って言われないだけ良心的だよね?

まぁ西の塩は押さえていて東の山岳地帯は次に押さえるし、そうなると食料しか自給できない平地の村の孤立はほぼ死なんだけどその辺は伏せておく。


「ここは魏府王国の庇護を・・・」

「港湾都市ジャンがマッサチン国に譲渡された際に縁が切れ、マッサチン国の庇護も受けてないだろ?」


この辺一帯がどの勢力にも属していないという情報は入手済みである。

野党の類はこのハッタリで防げていたのだろうが・・・

びしゅ

いきなり矢が飛んできて目の前の地面に突き刺さる。警告のつもりだろうが・・・


「駆け行け火の三矢」

持っていた杖をシャンと振る。

ボボボボッ

火に包まれた3つの物体が空中に現れると矢の飛んできた、物見櫓の上に向かって飛んでいく。


ばごん

派手な音を立てたのち物見櫓は派手な炎を上げて燃え始める。

「ドラゴンやジャイアントがいるのに強気なことだ・・・」

つぃとジャイアントに視線を送るとなぜかインプがしゃしゃり出てきた。

いや、お前じゃねぇから・・・


「ジャイアントちょっと揺すってやれ」

「おぅ」

ジャイアントは手に持つ巨大なバルディッシュでドスンと村の柵の一本の柱を叩く。

どごん。みししししし

柵が悲鳴を上げて揺れる。


「ま、待ってくれ」

ネーゼが慌てて両手を上げる。

「なにを待つんだ?」

ジャイアントに視線を送るがまたインプがしゃしゃり出てきた。


「ギャギャギャ。マスター待ツ必要ナイ。スリ潰シチャエ」

物騒な挑発をする。ああ、あの言い回し気に入ったのね・・・

「待ってくれ、ください。そのような判断は村人と(はか)らねば決められません」

まぁ当然だよな…


「時間稼ぎに見合う質を出すなら考えなくもない。人でもモノでもいいが金や食料といった消費財は要らないぞ?」

ある程度の規模があるとはいえ人もモノも貴重なはず。ただ金や食料は取り敢えず要らないので除外。

奴隷を指し出されてもそれはそれで使い道はあるしな…


「わ、解りました…ドテよ」

ネーゼはちらりと門の中を見て叫ぶ。

出てきたのは刈り上げられた濃い赤い髪に黒い瞳に団子鼻。日に焼けた120㎝のまだ鍛え方は足りないがそこそこがっしりした体のドワーフの少年。

おそらく村長の身内だな。目元とかよく似ている。


「ドテ・ネーゼ。儂の孫じゃ」

ビンゴである。

「足りないな…孫である証明が出来ない。もう一人だ」

くいくいっと指を動かすとジャイアントは嬉しそうにバルディッシュを持ち上げる。


「わ、わたしも人質になります!」

門の方から転がるように飛び出してくる・・・一人の猫娘!!!

身長は150センチ。毛並みは茶虎といっても前面が人間で背面が猫といった感じだろうか?乳は人のような形でかなりデカい。そして尻尾がゆらゆら揺れている。


「トラ美!」

ドテが怒ったような困ったような声で叫ぶ。そしてああやっぱりなお名前・・・

「・・・いいだろ。暫く身柄を預かる」

ショートカットの青い髪に碧眼の女人魚(マーメイド)アーリエルを召喚する。


「アーリエル。この二人を預かる。客として扱え」

「承りました。マスター」

アーリエルに二人を預けると収納する。


「い、いまのは?」

「魔法だよお前の孫は我が拠点に招待した。まぁ身の安全は信用してくれとしか言えないがな・・・良い返事を待っているぞ」

唖然とするネーゼを尻目におれたちはその場を去った。


「マスター・・・敵ボス見ツケタ」

岩鳥(ロックちょう)から思念が入る。


「ワレ接敵ス」

北に回していた岩鳥(ロックちょう)から思念が入る。

最初に接敵したのはアルテミスの隊。

ただ、鈍いトロールを相手に後れを取る隊ではない。


血まみれになったトロールの喉にスモールドラゴン(L)が喰らいつく。

トロールの首があり得ない角度で落ちる。

ぼしゅ

トロールの体が煙に包まれて消える。


<<スモールドラゴン(L)のレベルが上がり進化の条件を満たしました>>

進化することを認めるとスモールドラゴン(L)の体からジワジワと煙が湧き出してくる。

煙はやがて小さに火になり火は炎へと姿を変える。

ぼこっぼこっと体が大きく膨れ赤かった体は紅い色に。

<<スモールドラゴン(L)が進化してレッドドラゴンになりました>>

レッドドラゴンは大空に向かって咆哮をあげる。


そこからスモールドラゴン(L)をレッドドラコンにウッドエルフのお兄さんお姉さんをハイエルフに。

赤毛の青年の青年を剣士に黒髪ロングの少女を盗賊にクラスチェンジさせてからボスを仕留めた。


-☆-☆-☆-


新規モンスター


名前 レッドドラゴン

種族 ドラゴン

分類 動物

性別 雄・雌

性格 グッド-カオス

STR:25 INT:4 DEX:10 VIT:25 AGI:8 LUK :4 

体力58/58 魔力6/6

能力:火炎のブレス(火・威力微笑ながらターン毎にダメージ1を追加)

火系のダメージ無効

魔法:なし

特殊能力:怒りの大暴走(被ダメージに比例して攻撃力が増えるが敵味方を問わず攻撃する。)

装備:不可

備考:陸上モンスターの頂点に君臨する絶対王者が成長した姿。

体色は赤からさらに深い紅色へと変化している。

強力なブレスは火から火炎に変化しており負わされた火傷は時間の経過とともに相手を蝕む。

卵や幼生体のころから育成するなら飼いならすことは可能だと言われている。

平原での目撃情報が多い。

スモールドラゴン(L)をレベル10までそだてることで進化することが確認された。

※性格・能力値はレベル1のときの平均でありレベルによって変動します。


名前 剣士

種族 人間

分類 人間

性別 男 女

性格 ニュートラル-ニュートラル

STR:12 INT:5 DEX:8 VIT:8 AGI:6 LUK :3 

体力20/20魔力5/5

能力:ド根性

魔法:なし

特殊能力:なし

装備:ロングソード・盾・皮鎧

備考:剣術、盾術を取得し前衛としての戦闘職を獲得した一般人。

その技術で敵を粉砕する。

一般人がレベル10になることで進化することが確認された。

※性格・能力値はレベル1のときの平均でありレベルによって変動します。


名前 盗賊

種族 人間

分類 人間

性別 男 女

性格 イビル-ニュートラル

STR:4 INT:3 DEX:12 VIT:8 AGI:15 LUK :8 

体力14/14魔力3/3

能力:戦闘後の金、アイテムのドロップ率アップ

魔法:なし

特殊能力:なし

装備:短剣・皮鎧

備考:観察眼を取得し後衛としての専門職を獲得した一般人。

相手を倒したとき金やアイテムのドロップ率がアップする。

一般人がレベル10になることで進化することが確認された。

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