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閑話休題その1温泉湧いたって本当ですか?(女性用)

感謝の1111アクセスオーバー&執筆ほぼ一か月記念です

内容的にR-15(色)ではないなたぶん

怒られたら変更しようそうしよう

嫌な方は静かに閉じてくださいね(一応)

※題を解りやすく改題しました

ウッドエルフで足軽の菜緒虎が使者としてワ国に行き無事任務を完遂して帰還したのに元気がなかった。

なんでも同田貫の保持者ということでワ国ではかなり盛大に歓待された。

おかげで同盟の話は前向きに検討ということになったのだが、そのときの歓待の一つがいまだに忘れられないのだという。

「忠誠心が揺らいでいる様子はないから問題はないんだが・・・」

「そうなのですか?」

スケルトン賢者アルテミスが書類をチェックしながら返す。

「菜緒虎の職は元より忠誠心が高い職でな。パラメータもロウ・・・おれを秩序としている。お(アルテミス)の忠誠心も振り切れているから安心しろ」

「当然です」

アルテミスはたぶん笑った。


いま我々が拠点としている城・・・暫定的におれが知っている姫路城の別称をもじって白露城の城下に街を建設するという計画がスタートしていた。

厳密にいうと内曲輪にある天守群はおれと四天の拠点。中曲輪は配下の人型モンスターの居住という名の障害物。

外曲輪には中曲輪の建物を建築するための労働者が住む居住地を建設している。

「大変ですマスター」

アルテミスから思念が入る。確か城の外曲輪のさらに外に作ってる農地用の井戸を掘る工事の監督に向かっていたはずだが・・・

ちなみにおれの支配下にあるモンスターに食事は不要だ。おれの体内に満ちている魔力が生命活動としての食事を不要としているのだ。

ではこの農地計画は?というと、菜緒虎たち人型モンスターが嗜好としての飲食料と支配下にない住民のための飲食料を得るためのものだ。

とりあえず色々なものが作れる麦と色々な酒がつくれるブドウは決定している。

あと食用としても耕作の手助けも便利な牛やヤギといった家畜も入手に動いている。

「それで工事で何かあったのか?」

「はい。掘削中の井戸の一本から熱湯が噴出しています」

アルテミスが答える。

あぁ・・・まぁ城を囲うように存在する山は形状からして外輪山そのものだったから島内に火山の名残があっても不思議じゃないよな。

「如何いたしましょう?」

如何といってもなぁ・・・この世界に来たとき食う寝る色気を排除するためにあえて骨となった我が身としては風呂どころか体を拭くといった行為も必要としていなかった。

それは同じ(スケルトン)であるアルテミスも同じだろう・・・だから如何いたしましょうかなのか。

「熱湯の成分は?」

「塩が濾された海水でしょうか・・・」

埋め立て地なら掘れば出るタイプの温泉なのか魔法的な何かで濾された水が地熱で熱せられているものなのか・・・そこはどうでもいいか。

「温泉だな」

「はぁ?」

何とも気の抜けた返事が返ってくる。

これはあれか?ファンタジー世界お約束の風呂の文化はありませんというやつか?

「温泉とはな、おれの世界では疲労回復のための施設だ」

成分でいろいろな効能があるはずだがとりあえず疲労回復と言っとけば問題ない。

「温泉が湧いたと聞いたのですが!」

菜緒虎がものすごく喰いついてきた。あぁ忘れられない歓待って温泉だったのか。

そういえば外国の人で日本の温泉にハマる人とか結構いるらしいな。

「露天風呂がいいです是非ご検討を!」

「菜緒虎には今回のワ国との交渉の件もある。いいだろ褒美だ好きに作れ・・・」

「有難き幸せ一層の忠誠を誓います」

菜緒虎に尻尾があれば千切れんばかりに振って喜んでいるのが目に浮かぶような返事だった。

そして・・・

施設設計の依頼を受けたドワーフの鍛冶職人ドアホーが途中から自身の私財を注ぎこみ始めたと聞いた。

ワ国からコッソリとムーゲの従妹の子供という人物が数人の職人を引き連れてやってきたと噂が流れた。

トロールが恰幅のいい大岩をどこからか調達して運んだらしい。

エルフ達が南洋の植生植物を持ち込んだ。

露天風呂は白露城で完成した最初の施設となった。


かこーん

どこかで添水(そうず)・・・別名鹿威しが鳴っている。

岩で囲われた湯船から見える風景は城の前に広がる湾を眼下に見下ろす風景をキャンバスにいい感じで植物や大岩が座っていて秘湯っぽい。

脱衣場からここに至る道は中からは外が見えるが外からは中が見えにくい紅殻格子が連なっていてなんというか背徳感を出している。(たぶん意図的だ)

「うーはー」

湯船に浸かった瞬間、思わず唸り声が出る。骨身といえど染みるなぁ。

誰だアンデットだから骨だから風呂は要らないなんて言ったやつは・・・おれか・・・

毎日はあれだが2日とか3日に一度は浸かりに来るか・・・日にち確認の意味も込めて・・・

「おや・・・これはマスター・・・」

「マスター?」

不意に背後から声がする。

振り返ればそこにいたのは人間とハイエルフのお兄さん・・・

短く刈り込まれたオレンジ色の髪に赤い瞳。見事に鍛えられた体をもつイケメン。クワトロ・・・本名キャスパー・レム・マッサチンが立っていた。

浅く日に焼けた肌。分厚い筋肉に包まれた胸板。シックスパットに割れた腹筋。たいして力は入ってないのにその存在を主張する上腕二頭筋。

あそこは・・・おぅダイナマイト・・・

もう一人は緑っぽい金髪に若干のつり目の金色の瞳、笹穂状の耳のハイエルフのお兄さん名前はまだない。

白磁のように白い肌。薄い胸板に若干目立つ程度の腹筋。線は細く、ある程度の部位が隠れていたら第二次性徴を迎えてない少女と間違われるかもしれない。

そっちの方はおぅではなかった・・・平均だよ?たぶん

「あの・・・お邪魔ではありませんでしょうか?」

クワトロがおずおずと聞いてくる。

「一緒に入っていいのかということか?」

「はいマスターに問題がなければ」

クワトロは少し困ったような顔で聞いてくる。

まぁこちらとしては問題ない。元よりそういうのは気にしない。

「構わんよ。問題ない」

「ありがとうございますあ、それとあともう一人います」

クワトロは脱衣場に目を向ける。

え?まだ誰かいるの?

「いや遅くなって済まない」

脱衣所から出てきたのは刈り上げ黒髪に黒瞳。板海苔のような眉毛の130㎝ほどの背丈の髭もじゃ。いわゆるドワーフ。

この露天風呂の設計に携わった鍛冶屋のドアホーである。

子供に見えないのは髭ではなく横と奥行きがガッチリとした筋肉達磨だからだ。

うむダイナマイト2。

「さて噂の温泉とやらを堪能しようかの・・・おっとその前に」

同時に入ろうとするクワトロとハイエルフのお兄さんに向かってドアホーが声をかける。

「菜緒虎殿から湯船に入る前にきちんと身を清めるのがマナーと聞いたぞ」

注意されて三人は身を清めて、改めて三人はゆっくり肩まで浸かる。

「うぉくわぁ」

三人の顔がふにゃける。

「マスター。これはイイモノですね・・・」

「菜緒虎殿が腑抜けていたもの解る気がします」

「同感じゃのぉ」

どうやら三人の評価は高いようである。

「ドアホー突っ込んだ私財の1/3を肩代わりするからと請求書を出せ」

鼻歌を歌っているドアホーに声をかける。

「ええのか?」

「構わない。これだけのモノに仕上げてくれたことに感謝だ」

ふと濡れたタオルで股間をぱーんというのを教えようと思ったが、変な風習となる心配もあったので止めておいた。

ありがとうございました

男性用は内容的にはほぼ変わりません(念のため)

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