表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
111/118

マッサチンとの開戦 その2

「ぐおおおお大治癒(ハイ・ヒール)

巨大な戦槌を持っていた白い鎧を着た大男が叫ぶのと同時に大男の腕が白く光る。

おお、腕が再生していく・・・

もっとも、籠手までは再生しないので切り落とされた腕から先は素手である。

って、落ちた腕が無くなっているな。

生えたというより、腕だけ瞬間的に拾って付けたっぽい。

切れた籠手が転がっているのがマヌケだ。


「そい」

タイタンが、空塊創成で作った空気の壁を上から下へと大男に叩きつける。


ぐしゃ


肉の潰れる鈍い音が響き渡り、大男の姿が鎧を残して消える。

死亡したから教会に転送されたようだ。

まぁ、それぐらいの保険がなければ単独で・・・どうやっておれが出てくる位置を特定したんだ?

これはアレか、戦闘に入るとその区域が不可思議な透明の壁に閉ざされることに関係あるのか?


<<タイタンのレベルが上がり進化の条件を満たしました。進化しますか?>>

タイタンが進化したこと告げる声が聞こえてくるのでYを選ぶ。


タイタンの全身がボコボコとグフのような鎧ごと風船のように膨らみ、巨大化していく。

弾けることなく一緒に大きくなるグフのような鎧。


<<タイタンが進化してコロッサスになりました>>

出現したのは体長9メートルを超えるグフのような鎧を着た人型の巨人。

グフのような鎧。壊れないどころかコロッサスの全身をしっかりと覆っている。ああ、ファンタジーって素敵。


「吶喊します」

コロッサスが、重低音だがきちんとした発音で叫び走り出す。

知性があがったのだろう。


「ゴールドドラゴン、クップファードラゴン、骸骨龍(スケルトンドラゴン)。共に行け」

菜緒虎の指示に従って3頭のドラゴンが動き出す。


「リペッチオ隊は菜緒虎隊を側面から支援。クワトロ隊エマ隊は後詰だ」

おれの指示を受け残る隊も進撃を開始する。


数的にはこちらに不利だが、高い攻撃力、高い防御力、そして広い範囲の攻撃手段があるこちらの方が有利だ。


「いざ」

コロッサスは走りながら盾に取り付けられた大型シャムシールを引き抜く。

じわじわとシャムシールの刃が赤く染まる。


じゅっ


敵の盾と鎧と胴体がシャムシールによってバターのように切り飛ばされる。

あのシャムシール、ヒートソードになってるのか。


空気弾(エアブレット)

コロッサスが、シャムシールを握っていないほうの腕を敵兵に向かってかざし叫ぶ。


ぶどどどど


空気の裂けるよな音がして敵兵の身体がハチの巣のようになる。

うん。なんか思いっきり変な方向に進化している。

あとは、雷は纏えるし、ムチを装備したら一応は完成するな。


やがてドラゴン達がブレスの掃射を開始すると、敵兵は蜘蛛の子を散らすように逃げ始める。

脆いな・・・


『こちら悪韋。敵の抵抗、ありません』

『張緋だ。敵の抵抗なし。というか軍師(アルテミス)さまがいう焦土作戦かな?住民から食い物を要求されてる』

部隊を分け別行動をしていた悪韋と張緋から思念が入る。


「おれたちは解放軍じゃない。住民を慰撫する必要は無いぞ」

『っ』

悪韋も張緋も思念越しに苦笑いをしているのが判る。

なぜなら、おれたちの軍団は部隊を召喚や収納ができる真夜中の指輪リングオブミッドナイトやそのダウングレード版である黄昏の指輪リングオブトワイライトのお陰で兵站が要らない。

言い換えれば、施すほどの食料を持っていないのだ。

ない袖は振れないのである。


「今後の事も考え、劉美殿に兵站部隊を組織させましょう」

アルテミスが進言する。


「そうだな。住民にそう説明し、納得させろ」

『了』

悪韋と張緋から思念が返ってきた。


・・・

・・


<<上位魔神(アーチデビル)のレベルが上がり進化の条件を満たしました。進化しますか?>>

マッサチン国の最後の兵士が討たれるのと同時に上位魔神(アーチデビル)が進化の条件を満たしたようだ。

Yを選ぶ。

肌の色は深く濃い小豆色。背中にはカラスのような3対の黒い羽。蒼い目に瞳の色は虹色。

短く刈り込まれた黒髪にダンディに切りそろえられた顎鬚。

ピンと尖った耳に頭にクワガタの大顎のような角を持つタキシード姿の執事な美形の壮年男性、上位魔神(アーチデビル)が黒い光に包まれる。


<<上位魔神(アーチデビル)が進化して悪魔神(サタン)になりました>>


黒い光が消え・・・うん。ほとんど変わってないね・・・


「マスター。羽が1対増えております」

おれの心の叫びを悪魔神(サタン)が訂正する。

いやいやいや訂正するほどの変化じゃないから!


- ☆ - ☆ - ☆ - ☆ - ☆ 


名前 コロッサス

種族 巨人

分類 亜人間

性別 男・女

性格 ニュートラル-カオス

STR:50 INT:30 DEX:10 VIT:40 AGI:10 LUK :12 

体力60/60 魔力15/15

能力:山岳地帯での移動ペナルティなし。

    雷属性の攻撃無効化。

魔法:ライトニングボイス(半径2ヘックス(6m)範囲の敵に雷属性のダメージを与える。)

   空気弾(エアブレット)空気を固形化して弾丸の夜に打ち出す

特殊能力:空塊創成(5×5立方メートル以内の任意の形の空気の壁を生み出すことが出来る。)

装備:雷槌(雷属性のダメージを与える)

備考:体長9メートルを超える人型の巨人。

おもに山岳地帯での目撃情報がある。

巨人族の王。特筆すべきことは頭がかなり良くなったことである。

大きなタイタンとなめてかかると痛い目に遭うだろう。


タイタンをレベル60まで育てることで進化することが確認された。

※性格・能力値はレベル1のときの平均でありレベルによって変動します。


名前 悪魔神(サタン)

種族 悪魔

分類 魔族

性別 男・女

性格 イビル-ロウ

STR:30 INT:45 DEX:35 VIT:38 AGI:25 LUK :25 

体力40/40魔力60/60

能力:飛行(地形効果無視)

魔法ダメージ減少

魔法:雷槍(電)×6

特殊能力:畏怖(中時間対象相手の能力を下げる)

装備:弓・胸鎧・笏

備考:人を混乱させることに喜びを見出す悪の精霊神だが自身は完全な秩序を好む。

上位魔神(アーチデビル)とは違い身内に対する慈悲は深い。

上位魔神(アーチデビル)をレベル70にまで育てることで進化することが確認された。

※性格・能力値はレベル1のときの平均でありレベルによって変動します。

ありがとうございます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ