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31 部品回収

装備の整備が終わり、準備ができたところで、オレ達三人は再び探索に出かける。

今回の目的は、確保していた保険の回収だ。


要するに、危険地域を抜けた先の個人住宅地の探索だ。

ある程度の収入と備蓄が整い、装備も充実した。保険という意味で、あそこはもう必要ない。個人住宅を守る稼働機はポーンタイプ。それも個人住宅なので、ほとんどが一体だけだ。

装備を整えたオレ達の敵ではない。魔砲の一撃、もしくはガラハドとドリスの二人がかりなら十分倒せる相手だ。


数日かけて、立ち入り禁止地域の夜の時間帯を調べ、タイミングを見計らって禁止地域を踏破。前の経験もあるせいか、ガラハドとドリスも危険地域を通るのに幾分かなれたようだ。

もっとも、目隠しをしてオレが先導する事に変わりはなかったが…




住宅前でマテリアルを起動する。

前に使ったマテリアル探知アプリをワンランクアップさせた。少なくとも、自分たちの持つマテリアルを対象外にすることができるタイプだ。

なんだかすごそうに聞こえるが、ようするにWI-FI登録のように、オレたちの持つマテリアルを登録するだけの簡単な作業である。

まあ、回収したマテリアルには反応しちゃうので、回収した分を遠くに置いておく必要がある。


「…反応ありだ」


オレの言葉に、ガラハドとドリスがうなずく。

オレはバケツヘルメットにつけた遮光ゴーグルを引き下ろす。

視界が一気に暗くなり、何とか周囲の輪郭がわかる程度まで視界が悪くなる。

魔砲使い必須のアイテムである遮光ゴーグルだ。サングラスのゴーグル版とおもええばいい。金貨5枚。前回の報酬でのオレの取り分の半分である。

だが、魔砲の威力を考えれば、悪くない買物だ。


オレが戦闘で入口の扉を開ける。下駄箱とそこから廊下が続いている。

ゆっくり一歩一歩進み、最初の角の手前で二人は待機。オレが慎重に中の様子をうかがう。


いた。

部屋の隅にいた四足歩行型の稼働機が起き上がるところだ。


「ハイホー!」


そういうが早いか魔砲アプリを起動する。

そして、光弾が命中したかも確かずに、後ろへ大きく飛ぶ。

狭い屋内での移動なので、ドリスと少しぶつかったが、オレは二人と場所を入れ替えることに成功する。

すぐさま二人は部屋へと突入。


「…もういいぞ」


しばらくすると、ガラハドの声がする。

遮光ゴーグルを持ち上げて、クリアになった視界に目を瞬かせながら部屋に入る。


「当たったか?」

「ああ、今回は命中したようだ」


相変わらず命中率に難ありだ。

遮光ゴーグルで落ちた視界に、相手との距離が確定していない状況。さらに、マテリアルで探知はしても、稼働機を即座に視認しての射撃と、もともとも命中率の悪い魔砲がさらに下がるという状況だ。

とはいえ、先制で一発入れられれば状況は極めて有利になる。

光に耐性を持たない装備のガラハドとドリスがいる以上、戦闘中に魔法の使用は極力避けるべきだ。となれば、魔法の使いどころは戦闘開始時か、撤退時。

そんなわけで、この作戦となった。

今日は三発撃って、命中は二回。とはいえ、命中した一回は稼働機と誤認した家具の残骸だったのでノーカンにすると命中率5割。まだまだ改善が必要だ。

命中率を上げる装置を付けるか、二人を邪魔しないように光量を抑える装置を付けるか。そうなれば重量が増し、携帯が難しくなる

となると…


「今日はここまでだな。ドアを閉めて補強してくる」

「頼む。オレはこいつを解体しておく」

「じゃあ、私は食事を作るわ」


今回オレ達は禁止地域の向こう側で数日過ごすための用意をしている。

ここら一帯を探索し尽くすためだ。

幸か不幸か、オレたちが漁る遺跡は個人住宅だ。宿泊スペースは十分あるし、扉を閉めれば不意打ちも限定できる。まだ動く稼働機がいるという事は、そこには侵入者がいないという証拠でもある。

まあ、同時に逃げ場もないのだが、前と違って装備は充実している。最悪強行突破して禁止空域近くまで逃げる事は不可能ではない。ここの坑道は狭くルークタイプの巡回も不可能だ。地下のミュータントなら地上の光が届く場所まで追っては来ないだろう。

最悪、多少の光までならオレが遮光ゴーグルで二人を先導できる。


「あとは…」


どっかりと腰を下ろすと、用意した工具を広げて稼働機を本格的に解体する。

邪魔なケーブルを取り外し、基盤部分をとりはずし、マテリアルは別に確保。

今回の第二の目的は、部品の回収だ。騎士団のスペースを借りて、稼働機や魔法のパーツを置くスペースも手に入れた。

次は自分の稼働機を作る段階である。今までのような換金目的ではなく、自分で組み立てることを想定しながら解体していく。破損の少ないパーツ。代用できるパーツ。ベースとなるパーツ。

最初は、別に特別なものでなくてもいい。オーソドックスなポーンタイプ。人型の砲撃用稼働機だ。

動くために必要なパーツを選別する。重く邪魔な装甲は後回しだ。細かいパーツはわからないので、大まかな部品で分けて、組み合わせる事になるのだが…


扉を閉めるついでに、ガラハドが住宅前に確保した戦利品を持ってきている。

そこの部品と見比べて、ポーンタイプの破損した部分の代用品らしいものがないか並べていく。

気分はパズルである。この稼働機は四足歩行型なので、移動部分は使えない。ケーブルと基盤部分を取り外して互換性のありそうなものは…


「ご飯出来たよ」


ドリスの言葉に、とりあえず思考をリセットさせる。

とりあえず、魔砲アプリのマテリアルが再充電されるまで時間がかかる。

ゆっくりやるさ…


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