表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/22

失踪

次の日。火曜日。

 美桜みお沙也さやはまた、デパートアリアールの「関係者以外立ち入り禁止」の部屋へ入った。今日も取り調べの続きがあるのだ。

 

 二人が部屋に入ったとたん、荷田刑事の声が部屋中に響き渡った。

「容疑者の彩島来美さんが、いなくなりました!」

 ギラ。沙也の茶色い目が光を放った。

「どういうことですか」

 責めるような口調で尋ねる沙也。荷田は冷静を保ち、説明する。

「容疑者のお二人には念のため、警察署に一晩お泊まりいただいたのです」

 机についていた皆崎が、大きくうなずく。

 荷田刑事は続けた。

「そして今日の朝、彩島さんがいなくなっていたのです」

 逃走した可能性があるという。

 

 やれやれ。美桜はため息をついた。一週間の休みをもらっておいてよかった。……美桜は今朝、学校から許可をもらってきたのだ。

 それとともに、沙也も休みを伸ばしてもらった。事件が長引くことを予想して。

 

 ……と、そのとき……

 バタン!

 ドアが勢いよく開き、小岸刑事が飛び込んできた。

「彩島は近所の居酒屋で日本酒を飲んでいたそうだ。昨晩にな」

 小岸は相当怒っているらしく、彩島来美らみのことを呼び捨てにしている。

 それはそうと、あの来美さんが日本酒なんて。美桜は場違いと思いつつも、そんなことを考えていた。

「……ったく、あの彩島が……また酒飲んで……見つけたらタダじゃおかねぇぞ……」

 小岸刑事は宙を睨むと、ぼそぼそと呟いた。

 そんな小岸をなだめ、荷田刑事は問いかけた。

「それで、彩島さんは今、どこに?」

「……いや、わかりませんでした……」

うつむく小岸。


 …………

 沈黙。

 …………


「あのぉ」

美桜が恐る恐る話しかけた。

「これから来美さんを探しに行くなんて……無理ですか?」

 誰に問いかけたというわけでもない。ただ沈黙を破りたかったのだ。

 その問いかけに、荷田刑事は答えた。

「そうしますか……皆崎さん、あなたは小岸刑事と一緒に、ここにいてください」

 皆崎は軽くうなずいた。

 小岸刑事も、しっかりとうなずいた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ