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千里の葬式

その夜、なな々・美桜みお沙也さやの三人は、森上家へ向かった。千里の葬式は、家で行われるそうだ。

 千里の家には、クラスの大半が集まっていた。皆の顔に、悲しみが浮かんでいる。

 美桜はふと気づいた。奈々の瞳が不思議な色をしている。いつもより濃い、限りなく黒に近いこげ茶色だ。

「悲しみの色なのかな」

美桜は誰にも聞こえないような小さな声で、呟いた。


 美桜は千里の母親に、そっと尋ねた。

「千里に……千里に会ってもいいですか?」

「ええ、もちろん。美桜ちゃん、最後までありがとう」

千里の母親は微笑んで、美桜の肩にそっと手を置いた。


 美桜はそっと棺に近づく。棺の窓から、千里の顔が見えた。

 彼女は美しかった。いつもと同じ千里の顔が、美桜にはなぜか美しく見えた。

 それだけだった。それだけで美桜は、千里はもう近くにいないと感じた。

 千里の葬式は、涙で終わった。

 少し遅めの葬式。それが美桜の心に、何かを刻み付けたのだった。


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