1話 侵略者登場!
第一章 散歩のお邪魔虫
「なんでここにいるのか気になるようですね」
「ああ、凄く気になるよ。お前とはもう会わなくて良いと思っていたからな」
「なんてひどいことを!私はずっと先輩に会いたかったんですよ!」
「そんなこと知らんよ」
こいつは村田鼎
2つ下の幼馴染だ。幼稚園、小学校、そして中学校、
小さな街に住んでいたせいなのか、2つ歳が離れているのにも関わらず全て同じ所だった。
そしてこいつは至る所で僕の邪魔をする。
小学6年生の時にインフルをうつされ、楽しみだった林間学校に行けず、中学生の時は初恋の女の子への告白を、こいつに言いふらされて大失敗に終わった。
他にもエピソードがあるが、これ以上思い出すと頭が無くなる危険性もあるためここでやめにしよう。
はっきり言って僕はこいつが嫌いだ。
わざわざ遠い高校を選んで、ここでひっそりのんびり暮らしていたというのに、そんな平穏な日常は今壊された。破壊し尽くせる限り。
「私も4月から先輩と同じ高校に通えることになったんですよ。嬉しですよね」
「嬉しいことなど一つもないし、それに報告するにもなんで今なんだ?もう明後日には4月だぞ」
うちの学校は4月に入ったらすぐに学校が始まるのだ
「なんで今さらなのかというと、実は訳があって、、、
二次募集でやっと受かったんですよ。そこからの手続きとか、あとは引越しのこととかでバタバタしてて、」
「ちょっとまて、引越しってなんのことだ?」
嫌な予感がした
「そうか、先輩本当になんも知らないんですね〜。
実は先輩のちょうど下の階に住むことになったんですよ。実家からだと結構遠いんで」
「は?」
そう、嫌な予感は的中していた。
僕が住む家、というよりアパートは二階建てで僕はその2階の一番奥の部屋に住んでいるのだ。そしてこいつはその真下だという。悪い夢を見ているなら早く目を覚ましたい所だ。
「中学以来のご近所さんですね!これからよろしくお願いします!じゃ、まだ私部屋片付けなきゃなので、ここら辺でお暇させていただきます」
「はぁ」
僕はまたため息を吐いた、、、
そんなことより散歩だ!あんな嵐みたいなやつのせいで忘れていた!
僕は落ちていた肩を持ち上げ、胸を張りながらアパートの階段を下った。
「さて、どこまで行こう」
今更ながら僕の自己紹介をさせていただきたい。
僕の名前は上条翔
ここまで読んでくれたらわかると思うがもうそろそろ受験生の17歳だ。まあ、これくらいは知っててくれても良いんじゃないかな。
ということで散歩へ出発だ!とりあえず中央公園まで行こう。
日差しが眩しいがそれがとても心地いい。
もうすぐ桜が咲く季節だ。
寒すぎず、暑すぎない。
こんな季節がいつまでも続けばいい。
だがそうはいかない。
そう、この散歩のように。
「あれ?先輩奇遇ですねぇ」
なんでまたこいつに会うんだ!
別れてから15分も経ってないぞ!
そんなことを思ったところで神は無慈悲である。
「先輩、もしかして私のことが好きすぎてついて来ちゃったんですか〜?」
「んなわけないだろ」
「やはりキッパリ言われるとキツイですね」
「そもそもお前、部屋片付けるとか言ってなかったか?なんで公園なんかにいるんだよ」
「あー、それはですねもうすぐお昼なので近くのスーパーで買い物でもしようかと思いまして。まだ冷蔵庫が届いてないんで、その日その日で食べるものを買わなきゃ行けないんですよ」
「スーパーまではこの公園を突っ切った方が早く着くので」
「あーーーなるほど」
と僕は納得したかのように相槌を打ちその場から逃げようとした。が、逃げられなかった
「そうだ!先輩も一緒に買い物について来てくださいよ。一緒に来てくれるなんて、なんで優しい先輩なんでしょう!」
どうやら僕に拒否権はないらしい




