第94話 交流大会編開幕
「そういえばアレン。この学校では、もうすぐ交流大会ってのが始まる。
三年から一年までの中で、各クラスから二人出す決まりなんだが――選ばれたのが、アレンとナナミだ」
「え? 僕ですか?
僕、何も聞いて……」
「お前、昨日サボってただろ。その間に決まったんだ。
サボって更に女まで連れてきやがって...。」
ベルダ先生はそう言いため息を着く。
「まぁ、ナナミは自分からやるって言ったんだが、出場する以上、必ず二人出さなきゃいけない。
なら、一番成績の高いアレンが適任だと判断した」
「いや、でも……」
そう呟くと、サーレとレミアとコウキをはじめ、周囲から「頑張れ」と声援が飛んできた。
レヴィアの方を見ると、笑顔で「頑張れ」とポーズを取ってくれたが、どうにも気は乗らない。
ナナミだけは、澄ました顔でこちらを睨んでいた。
「じゃあ、そういうことで!
今日は終わり! かいさーん!!」
アレンはベルダ先生を睨みつける。
しかしベルダ先生は笑いながら、「ごめんごめん」という仕草をして、そのまま去っていった。
「レヴィア。寮、案内するよ。行こう」
「うん!」
その二人の間を、すり抜けるように通り過ぎていく人物がいた。
ナナミだった。
彼女は捨て台詞のように呟く。
「私は、あなたを絶対に倒す。
優勝するのは、私よ」
そう言い残し、ナナミは去っていく。
その背中には、静かな怒りが滲んでいた。
不思議に思いながらレヴィアを案内し終え、
その後、僕は一人でベッドに横たわっていた。
――その時、戸を叩く音が響いた。
部屋を出ると、そこには
いつもからは考えられないほど、真剣な顔をしたベルダ先生が立っていた。




