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RoughJewel ──ラフジュエル──  作者: norn
第四章 〜過去〜 【キャラ別セリフ変動あり】

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89/147

終幕【ラルド√】


※共通ルートシナリオも入っています。



また、次回エピソードより完全にシナリオが分岐します。

キャラクター 一人一人の個別の内容になるため、目次から

〝一番好感度の高いキャラクター〟

のシナリオ(エピソード)に飛んでください。





 


「ベリルッ!」


 背後から、ラルドが私の名を呼ぶ声が聞こえ、振り返る。


「あ、ラル────わぷっ!?」


 ガバッと勢いよく抱きしめられ、身体がよろける。

 だが倒れる心配もなく、私の身体はラルドによって支えられていた。


「ラ、ラルド……!?」


「怪我は……よし、無いな。よかった……心配させるな馬鹿」


 ラルドは私が無傷であることを速やかに確認すると、安堵の表情を浮かべてすぐに、短く息を吐いた。



 ※


 皆が私を囲み、身を寄せ合う。


「わっ!? ちょ、みんな!? くるし……っていうか人前! 人前だから!」


「二人から聞いたよ、誰かが登録票を……。ごめん……ごめんね、運営に問い合せたんだけど、間に合わなくて……。君に無茶をさせてしまった」


「お前な……一人で行くんじゃねぇよ! お前が傷付く姿を想像したら……俺……」


「……ええ、本当に。寿命が縮む思いだったのですよ」


「ついでに、なんで止めなかったんだって、コイツらからすげぇ怒られたんだからな!」


「そ、それはごめんなさい。二人の制止を無視して出て行ったのは私なのに……」


 二人が責められている姿が目に浮かび、とても申し訳ない気持ちになった。


「でも、ほら、大丈夫だったでしょう? 実は少しだけ緊張していたのだけれど……みんなの姿が見えて、安心したの。ありがとう、信じてくれて!」


「ふっ、あれで緊張していたとは、よく言う」


「……あ、そうだ、見ていてくれた? 最後の魔法! どう? 私のこと、怖くなった?」


 今こうして心配して来てくれた時点で、皆私を恐れていないのだということは明白だったが、意地悪く聞いてみる。

 そんな私の心中を察してか、一番最初にセシアンが困ったように笑った。


「もー分かってるなら聞かないでよ? そんなの思うわけないっしょ! すっっげーかっこよかった!!」


「うん! まさか光魔法まで使えるなんて、驚いたよ! 審査に来ていた王宮魔導師たちが、君と話をしたがっていたよ」


「……あー、それはとても面倒くさそ……いえ、光栄なのだけれど……」


「今面倒くさいって言いかけ───ッふぐ!?」


 パシッとセシアンの口を手で塞ぐ。

 君は何も聞かなかった、いいね? という気持ちで微笑むと、セシアンはうんうんと頷いた。


「コホン。ルデンの方から、やんわり断っておいてくれると助かるわ。久々にゴッソリ魔力を使ったせいか、さすがに今日は疲れてしまって」


「ふふ、分かった」


「この後は、後夜祭もあるしね〜!」


 打ち上げだー! とセシアンがバンザイをする。


「あ、そっか。そういえば……」


 交流祭最後の演術が終わると、学園で後夜祭という名のパーティーを行うのが恒例になっているようで。


「交流祭ももう終わりが近づいてきたね。みんなで演術に出ることがてきて、本当によかった! また一つ、君たちと共に思い出を作ることができたよ!」


「あぁ、勝ててよかったな! つっても最後はベリルのおかげっつーか、一人勝ちだったけどな!」


「いいえ、これはみんなで勝ち取った勝利よ。姉様とも話すことができたし……全部みんながいてくれたおかげ! ふふっ、ありがとう!」



 今日の日ことを、私は一生忘れないだろう。

 あの日の出来事を上書きし、錆びついて止まっていた時計の針が再び動き出す。


「私、今、とっても幸せよ!」


 皆の優しい笑顔が、私を包む。

 感謝を込めて、彼らに心からの笑顔を向けた。



 ────こうして、私たちの交流祭は無事終わりを迎えたのだった。



 ───────────────────




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