98/110
2-65
そのうちの一匹はアクセルの肩に止まる。
最も、アランの予想は一部間違っているのだが、それを否定するのは別に今重要な事ではない。
「メル君?何を・・・ッ?!」
何をしようとしているのか、アクセルが尋ねるよりも早く硝子式が動いた。
各個体から放出されるメルヴィンの魔力とソレを合図に三匹同時に出される魔法陣。
怪我人と、その傍に心配そうに寄り添う家族ごと転移させる為に、それぞれの人数に合わせて魔法陣の大きさが修正された。
「転移の魔法陣って言ってるんだから、転移させたいんでしょ。メルさんは」
「同時に三つも出せるの!?っていうか、今この場に術者本人が居ないのに人数調整しなかった?!」
イツキがアクセルにそう言っている間に、魔法陣の定員調整を見たルキウスが驚いて思わず口を挟む。
最も、一番驚いているのはサバナの難民達だろうが、事は一刻を争うのだ。
アクセルは兎も角、他の二人はそのまま放って置けないというメルヴィンの判断である。
「ま、待て!メルヴィン!!そのまま同時に転移させるつもりか?!」
焦るグントラムの言葉に、蝶は肯定の為二度、光った。
「彼らの家族ごと?!」




