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「違うって、どういうこと?」
「そのままの意味ですよ。中身が上書きされています」
「それ、メル君の硝子式が乗っ取られた・・・わけではなさそうだねぇ。この蝶から感じるのはメル君自身の魔力だし・・・いっちゃーん!」
「はぁい?」
護衛として周囲に硝子式を飛ばし、且つサバナの難民達の様子をチェックしていたイツキはアクセルに名前を呼ばれ、返事をしつつ彼らの元にへと向かった。
「これ、どう思う?」
「どうって、メルさんの硝子式」
「違う。中身の話」
「中身?転移の魔法陣入ってますけど・・・ソレが何か?」
「転移の魔法陣?」
「はい。転移の魔法陣」
「ソレってさ?」
「メルヴィンの奴が自分で書き換えたって事か?」
「・・・どうやら正解のようです。肯定が二回、否定が一回、光を強める回数によってイエスとノーを表現しているようです・・・術式を書き換える過程で、通信機能を別のモノに換えたみたいですね。通信機能を排除せねば入れられない魔法陣、つまり転移の魔法陣を・・・」
そうアランが言い当てたと同時に、彼らの疑問に肯定と否定をしていた以外の三匹の蝶が、それぞれ怪我人の傍に飛んで行った。




