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「でも、まぁ取り敢えず生きててよかったよ。アレだけの数の魔獣をあの動きの制限される場所でその程度の怪我で済んでるんだ。鬼人の頑丈さには恐れ入る・・・」
ポンっとアクセルの肩に手を置き、グントラムはそう言った。
「アクセル隊長は鬼人の中でも特に頑丈な方ですからね」
「まぁでも、オレは頑丈ってだけだからねぇ・・・エリザみたいに回復魔法が得意な訳でもなければ、メル君みたいに万能でも、ラム君みたいに不老不死な訳でもないしね・・・それよりも、どうやらお迎えが来たみたい」
パトリックの言葉に苦笑して返しながらアクセルは話題を変えるため、グントラムの背後に現れた蝶の硝子式を指す。
「ん?いつの間に・・・メルヴィン、のだな?」
「うん。四体いるね・・・なんでだろ?案内だけなら一体でよくない~?」
アクセルの指の先を辿り、自身の背後に視線を向けたグントラムと、何故か数の多い硝子式に首を傾げるアクセル。
彼の疑問を晴らすように、アランがあることに気がついた。
「・・・メルヴィン様の硝子式、中にある術式がいつものと違いますね・・・」
彼の言葉を肯定する様に二度、蝶の光が強くなる。




