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「そんなに拗ねてもダメなものはダメです。イツキを見習って、ちゃんと仕事してください。そもそも、その恰好はお行儀が悪いですよ。アルヘイム様」
「・・・むぅ・・・お前がその気なら、俺はもう仕事しない。ぜーんぶお前とイツキに押し付けてやる!」
「何を子供のようなことを・・・」
「子供でいい。俺、お前らより(年齢が)子供だし!」
「2人とも、そんなことどうでもいいから仕事してよ・・・」
「イツキ酷い!どうでもよくないし!めっちゃ重要な話だよ!!」
「はいはい・・・はぁ~」
書類から目を離さずにイツキは2人に告げるが、拗ねたシュテンに噛みつかれた。
ソレを言葉だけで適当にあしらいながらイツキはメンドクサイなぁと小さく溜息を吐く。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「あー、もう!わかった!!分かりましたよ!3人の時かリリィの前だけな?!」
「やりぃ!」
イツキを味方に出来ないと、早々に見切りを付けたシュテンはジッと秘書官の顔を見つめた。
シュテンの眼力に負け、ガシガシと頭を掻きながら彼の秘書官…メルヴィンが折れる。