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「アルヘイム様はお忘れのようですが、メルヴィン様はお怒りのようですよ?果たして、取りに来れますかね?」
チラリと窓に視線を向けるアサギ。
シュテンがつられて視線を向ければ、そこにはフクロウ型の硝子式を肩に乗せたメルヴィン本人が居た。
彼の背後には彼の怒りを表す様に般若の幻覚がシュテンに見える。
「・・・あ・・・」
「やっべ」っと大量の冷や汗が流れた。
瞬時に頭をフル回転させ、どうやってメルヴィンの怒りを鎮めるべきかと思案する。
カランカランと来店を知らせる鈴の音を鳴らしてメルヴィンが入ってきた。
「め、メル・・・?」
「いらっしゃいませ。メルヴィン様」
「すみません、アサギ。そのアルヘイム様の注文、出来たら僕に知らせて頂けますか?」
「私は構いませんが、宜しいのですか?」
「ええ。また抜け出されたらたまったもんじゃないので」
「そうでしょうね・・・分かりました」
「うぐぅ・・・」
「残念でしたね。アルヘイム様」




