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「うん。休憩がてら執務室から抜け出してきた~」
「またメルヴィン様に怒られますよ?」
「あはは。大丈夫大丈夫」
「大丈夫、では無さそうですけど?」
「・・・え?」
ニコニコとアサギに笑顔を振りまいていたシュテンは、彼女の言葉にピシりと固まる。
スッと指を指された先に視線を持って行くべく、ギギギッという音が聞こえそうな程ゆっくりと振り向いた。
店の入口の横にある窓の外に、一羽のフクロウ型の魔獣・・・型の硝子式が止まっている。
「アレは、リリアンの・・・」
そう呟いた瞬間、ゴゴッと硝子式から魔力が溢れた。
まるで怒っています!というオーラの様に溢れだす魔力はシュテンの良く知るモノ。
「うげぇ・・・アレ、式はリリアンのなのに、魔力はメルヴィンなんだけど?」
注意して抜け出してきたはずなのに、アッサリと見つかったシュテンは、げんなりと告げ、ベッと舌を出して嫌そうな顔をした。
「アルヘイム様が黙って出てくるからじゃないですか?メルヴィン様の硝子式は蝶々、当然リリアン様のフクロウの方が捜すのには早いし、範囲も広いのではないかと・・・」




