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『冒険の書』  作者: テープコーン
第1部 魔王と魔眼持ちエルフ
70/110

2-37

 


コクコクとイツキに同意するシュテンの姿を見て、メルヴィンは溜息と共に諦めた。



「そう言えば、メルはさっきから何してるの?」


「仕事です。先程アクセル殿にも申し上げましたが、これはサバナにへの偵察関係の書類です。後でアルヘイム様の署名と印が必要になります」


「・・・聞かなきゃよかった」



うげぇっと、心底嫌そうな顔をしてシュテンは溜息を吐く。



「・・・貴方、それでも領主ですか?まぁ、良いです。アルヘイム様、丁度いいんでコレ飲んで下さい。全部で二十五本」


「MPポーション?・・・ありが・・・二十五本っ?!」



思わずガバリと勢いよく起き上がるシュテン、「動かないで!」とエリザに怒られた。



「貴方が魔力切れだと困りますからね。二十五本、全部飲んで完全回復してもらいますよ?使()()()()()()()()()ですので遠慮なく飲み干して下さい。()()()()()()()()()でしょう?」



どこかで聞いたようなセリフと共に、メルヴィンは手袋からポーションを二十五本きっちりと出してシュテンに渡す。


その表情は良い笑顔で、背中に般若の幻覚を背負っていた。


あ、これ絶対昨日の仕返しだ!と瞬時に気づくシュテン。


 

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