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「そうね。自分の張った結界、二枚程消し飛ばされましたし」
「嘘っ?!」
「ソレが、本当なんです・・・ね?メルさん」
「ええ。本当です・・・」
視線を書類に戻しながら、メルヴィンは再び溜息を吐く。
今日だけで何度溜息を吐けばいいのだろう?僕の幸せ、どっかに消えてんじゃね?とメルヴィンは秘かに心で愚痴っていた。
「マジか・・・。確かにシュー君の魔力、空に近いね。昨日のメル君になってるよ?」
「・・・昨日の僕の失態は忘れてください。お願いします」
「照れない照れない」
「照れてません」
「っていうか、よく此処無事だったね?相当激しかったんじゃない?」
「そんなの、僕達が綺麗に直したに決まっているじゃないですか・・・さっき、イツキが『地面の整備』って言ったでしょう」
「そうだっけ?でも全然直した感ないんだけど?完全犯罪出来るんじゃん??」
「人聞きが悪い発言はよしてください。本当にもう・・・」
「あはは。そう言えば、さっきから何読んでるの?」
「自由だな?!この人!『サバナ』へ調査隊を出すにあたってのモノですよ。先に用意しておく方が後が楽じゃないですか」
「こんな時でも仕事って・・・メル君、本当にワーカーホリックだよねぇ?大丈夫?奥さんに逃げられない??」
「余計なお世話です!!上司のサボり癖が酷いせいで僕にシワ寄せが来てるんです。誰が好き好んで仕事ばかりなんてしますか!それと、リリィは別に僕から逃げたりしませんから!!っていうか、このやり取りさっきもイツキとやりましたよ?!僕そんなに仕事ばっかりの男に見えますかね??!!」




