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ビュンっと風を斬る音と共に振られる木剣を躱しながら、メルヴィンも少々本気を出すことにする。
一撃一撃が重いシュテンの攻撃に対し、メルヴィンは素早く、浅く、何度も木剣を振るった。
大振りになり気味なシュテンの攻撃を躱し、代わりに自分の攻撃を相手に与えてダメージを積み重ねていく。
「全く、前にも言ったじゃないですか・・・何も考えていない大振りな攻撃は隙を生みますよって・・・」
シュテンの木剣を受け止め、同時に展開させた魔法陣でフレアを数発連続で放った。
「ッ!!」
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「はい。終了っと・・・」
自身の方に倒れ込んできたボロボロのシュテンを抱き留め、メルヴィンはそう呟く。
「イツキ、仕事ですよ。回復魔法陣」
「あいはい。リョーカイですよー」
そう返事を返しながら、イツキはリンドウを伴って直ぐにメルヴィンの傍に来た。
回復用の魔法陣を出し、メルヴィンを見上げれば、彼は魔法陣の中にシュテンを転がし、先程まで自分達が居た方にへと視線を向けた。




