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彼の纏う雰囲気が変わり、急速に魔力が上昇していく。
「フレア・・・」
シュテンは左手を自身の正面に突き出すと同時に呪文を唱え、掌から炎が放たれた。
威力の制限も何もされていない、炎が連続で射出され、メルヴィンを襲う。
「マジか?これ、絶対フレアの威力じゃねーんだけど?」
「アルは昔から『力任せ』が多かったからね。タガが外れたら当然そうなるでしょ。その為の結界だし」
「いや、まぁ確かにそうなんですけど・・・コレはそれにしてもですよ?」
「しょうがないじゃない。今のアルは『プッツン』状態だよ?」
メルヴィンはイツキと会話をしながら軽々と避けていき、合間にシュテンの様子を伺った。
目が据わり、通常よりも大きめの角がシュテンの額右側に生えてるのを見て、メルヴィンはイツキの言ったことに納得する。
「成程、道理で・・・アレは『鑑定』を使わなくても分かる。本気モードの上に、暴走しやがった。やっぱり、そうとう堪えていたか・・・っていうか多分、昨日の僕の件も引き金ですよねぇ・・・うん、すまん。アル」
「そうだよ。メルさん反省しなね?」
「否、お前も人の事言えないからな?!っていうか、見てないで手伝え!!」
「え~?やーだよ。メルさんだけで十分だって!」
イツキと会話しながらも、これが先程のゲストルームで起こっていたかもしれないと思うと、メルヴィンは大きなため息を吐いた。




