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「はい。夢見心地の中で、真っ白な空間に居たような気がします」
「それ、どのくらいそこに居たかわかる?」
シュテンの問いに、ルークは首を横に振った。
「夢のような感覚でしたので、正確な時間は・・・でも、どこまで歩いても何もなく、何処にも辿り着けない気はしました。だから私も途中で歩くのは辞めてしまったのですが、多分丁度その時にあの白い場所から解放されたような気がします。あとは気がついたら此処に・・・」
「で、あれば十中八九その白い場所に居た時間=操られていた時間でしょうね。貴方は貴方を操っていた者の顔を見ましたか?」
「申し訳ないのですが、分かりません。見たような気もしますし、見ていないような気もします」
「成程・・・分かりました。お話、ありがとうございました」
「いえ・・・それよりも私は今後、どうすれば・・・?」
チラリとシュテンを見、ルークは青ざめた顔で問う。
「ん?どうしたの?顔色真っ青なんだけど・・・もしかして、無理させちゃった?」
心配そうに問うシュテンに、ルークは首を横に振って意を決したように彼に告げた。
「その・・・昨日、何方かが話をしているのが聞こえてしまったので・・・私が、貴方の兵を、その・・・」
尻すぼみになるルークに、シュテンは嗚呼!と納得がいく。




