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「実験って・・・おい!ちょっと待て、おっさん!!何で鞘から抜いた?!」
「心外だな。誰がおっさんか!この中で一番歳食ってるのはメルヴィン、お前さんだが?」
鞘から抜いた短剣を眺めながら、グントラムがメルヴィンの『おっさん』表現に苦笑する。
「僕は今、そう言う事を言ってるんじゃ!」
「まぁ、いいからいいから。黙って見てろ」
そうして何の躊躇いもなく、自らの掌に勢いよく、それこそ貫通するほど短剣を突き刺した。
「「師匠?!/グントラム!?」」
「ルート様!」
「えぇ~、マジかぁ・・・」
「いったぁ・・・」
「当たり前だ!!莫迦野郎!エリザ嬢、直ぐに治療・・・」
ボタボタと流れる血を気にも留めず、メルヴィンはグントラムの手首を掴むと上に持ち上げる。
心臓よりも上に傷口を持ってくるためだ。
そして即座にエリザにへと指示を飛ばそうとすれば、彼はグントラムに待ったを掛けられる。
「まぁまて、痛た・・・ちょっとした実験だって、言っただろ?すぐに分かる・・・っていうか、始まったみたいだぞ?」




