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「ええ。何しろ私も最近覚醒したもので、ついはしゃいでしまいました。はしゃぎすぎて、気が付いたら此処まで魔獣を追い回してましたよ。ふふっ。なので自分の力の実験をしていた以外の理由は特にありませんよ?」
「単純に遊んでいただけだと?」
「そうですね。そうとも言います。では、二つ目の質問をどうぞ?」
「お前は、何者だ?」
先程までのユルさが消え、低く、ドスの効いた声で尋ねるシュテンの額の右側からビキリと角が生える。
鬼人とエルフのハーフで、普段はエルフ寄りの彼だが本気を出すと鬼人の部分である角が出てくるのだ。
今目の前にいる敵がそうしないといけない相手であると認めたからでもある。
「ふむ・・・『何者か』とは、私が貴方に問いたいところなのですが?それに、自分でもまだよく分かって無いんですよ。先程も申し上げた通り、私は『最近』覚醒したもので・・・敢えて言うなら『魔人』に近い。と、いったところでしょうか?」
ニコリとした笑みを崩さず告げる道化師。
チラリとメルヴィンに視線をやるシュテン、どうやら嘘は言ってなさそうだとメルヴィンは彼に頷いて見せた。
「・・・分かった。じゃぁ最後の質問だな」
「おや、二つ目はもう宜しいので?」
「宜しくないけど、これ以上聞いても何の収穫もなさそうだし。そもそもお前・・・俺たちに質問をさせることで、時間を稼いでいるだろ?何を企んでいる?」
「・・・それが三つ目の質問で?」




