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「・・・まだ」
「分かった。アル、東に調査隊を派遣した方が良いかもしれないぞ?」
「だな・・・後で師匠に相談s・・・?!」
後でグントラムに相談しようとシュテンが言いかけた時、ふと彼の足が止まる。
ゾクりと背筋に悪寒が走り、カチャりと腰に下げた剣の柄に手を伸ばした。
「あ・・・やっば・・・ッ、ぐっ」
〖イツキ??〗
「「イツキ!」」
シュテンが何かを察知すると同時に、突然イツキが呻く。
口元を手で覆い、落ちるようにリンドウの背から下りるとその場で蹲った。
〖血の、臭い・・・?〗
クンっと嗅ぎ付けた血の臭いに、リンドウがハッとしてイツキを見れば、彼女の手の隙間からポタポタと血が滴り落ちている。
ゲホッとイツキが身体の内からせり上がってきたものを手の中に吐き出せば、再び血が滴り落ちた。
「メル!」
「分かって・・・?!・・・な、んだ?この気配・・・」




