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「まぁまぁ。ソレよりも血の処理もあらかた終わったし、今日はそろそろ引き上げよう。周りも暗くなってきたし」
「そうですね。続きはまた明日にしましょう」
大体の片付けを終え、周囲を見回したシュテンは言い合うメルヴィンとイツキにそう告げた。
それに同意したメルヴィンは兵たちに残りの片付けは明日にすることと、そろそろ領地へと引き上げる旨を伝える。
帰還の準備を終え、シュテン一行は森の中を歩き出した。
兵の先頭をグントラムが、隊から少し離れて殿をシュテンとメルヴィン、そしてリンドウに乗ったイツキが歩く。
「メル、いっちゃん・・・さっきの魔獣たちなんだが・・・」
「嗚呼、此処よりも更に東にしか生息していない魔獣が混ざっていた。大量にって程ではないが、迷い込んだにしては数が多すぎるし、距離もありすぎる。まるで何かに此処まで追い立てられてきた、若しくは逃げてきたかのようだと僕は感じた・・・イツキとリンドウはどうです?」
「・・・メルさんに一票」
〖同じく・・・奴らの足跡は、全部同じ方向から来ていた〗
「つまり東?」
〖嗚呼。東だ・・・〗
首を傾げて問うシュテンに、リンドウはコクンと頷いて見せた。
「・・・追い立てられたって事は、この虐殺の犯人はずっと東の方から来たって事か?」
「可能性はある。イツキ、見付けたか?」




