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「気持ちは分かる。でも吐かないでね?」
布の奥で顔を顰めて言うイツキに、シュテンは苦笑しながらそう返した。
「うーん。それにしても、リンドウもダメだったか・・・どうしよう?」
もう頭痛いわーっと頭を抱えて唸るシュテン。
そんな真面目なのかユルいのかよくわからない空間に、戸惑いながら一人の兵士が近寄ってきた。
彼らをこの現場まで連れてきたあの兵士だ。
「お話し中に申し訳ありません・・・」
「大丈夫ですよ」
「えっと、アルヘイム様?」
「嗚呼、気にしなくて大丈夫です。あれでもちゃんと話は聞いていますよ。どうしました?」
そっとシュテンを呼ぶ兵士だったが、メルヴィンは気にせず話せと先を促す。
「はい。・・・魔獣は半分ほど片付けが終了しました。しかし、数が多かった分草木や地面に魔獣の血が浸み込んでまして・・・」
「成程・・・元を片付けたところで浸み込んでしまった血の臭いは消せないですもんね」
「はい。このままでは他の魔獣が臭いに釣られてやってくる可能性が・・・」
「分かりました。それはこちらで対処します。あなた方は引き続き魔獣の方の片付けを頼みます」




