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そうして無事に二人をアクセルに預けると、ソレを見届けたメルヴィンが式の魔法陣を再び発動させた。
「じゃぁ、オレ、先に行ってるから~」
「ん。馬は俺たちが連れて行く。怪我治して貰った後でも暫くはあまり動き回るなよ?」
「はーい。あ、アラン後はよろしくね~」
「はい」
座った体勢のまま姉妹を片腕で抱きかかえ、ヒラリと手を振ればアクセル達の身体は魔法陣ごとその場から消える。
「ソレじゃぁ自分もカイさん達を手伝ってきますね?」
「ええ。お願いします」
ヒラっと此方も手を振り戻って行くイツキにそう返事を返し、アランとグントラムは小さく息を吐いた。
「それにしても・・・アイツ、よくあの姉妹に気がついたな?」
「難民の中で道化師に両親を殺されてしまった唯一の孤児だそうです。隊長は助けた時からずっと気にしていたみたいですよ?」
グントラムとアランはそう言って、先程迄アクセルが居た場所を見つめる。
多くも少なくもない、微妙な数のサバナの難民達。
子供の数も多くはないが確かにいて、そして彼らには皆両親もしくは片親がついていた。
保護者が居なかったのは彼女たちだけである。
つまりは、そういうことだ。
道化師の操る数多くの魔獣の居るあの町の中、親の庇護下を失った子供で生き残れたのが彼女達だけだということである。




