Part8-2.『これ三』2.――『むずかしくない』つまり『かんたんなことばで、ひとつずつ』について、例とか
※1
なお、『それを理解するための『前提の提示が不充分』である』は実のところ、『前提が多すぎる』とイコールである。
例A(『前提となる情報の提示が不充分』の例、ゼロ回答)
後輩『○○がわからないのですが……』
先輩A『んなもん考えればわかるだろ』
後輩『はぁ……』
先輩Aの回答は後輩に対し、『実質なにも示していない』。すなわち、『関連すると思われる情報の全て』を候補として暗に提示するものになっている。
そのため、○○についてよく知らず、関連情報を絞り込むすべを欠いている後輩にとっては、多すぎる情報が与えられ、オーバーフローが起き、理解に至ることが出来ない。
例B(『前提となる情報の提示が不充分』の例、不充分な説明)
先輩B『これはなあ、とりあえずドーンとアレしてバーンと、でもってズーンと』
後輩『はぁ……』
このやりとりで後輩は、曲がりなりにも説明をうけたにもかかわらず、○○についての理解が難しいと依然感じている。
これは先輩が行った説明が後輩にとって不完全なものであるがゆえに、理解をしようとするとやはり、関連すると思われる大量の情報を候補とし、検証を行わねばならなくなるためである。
すなわちこちらでも、同じ状況におちいっている。
※2
たとえば、こんなかんじになるだろう。
――友人が、文章を書いたんで見てくれとメールしてきた。
『タイトル:おれがかんがえたこと。
ぜんぶおいしい。』
それだけだ。うん、てんでわけがわからない。
もちろん理解しようとはしたんだが、さすがにアタマボーン! だ。
そこで、なに言いたいのか、かんたんなことばでいっこずついってくれよ、とリクエストする。
三分後、かえってきたのが
『おいしいものは、あまいものだ。』
これならは、ちょっとわかる気がする。まあ、ちゃんとわかるにはもっと続きを聞かないとだけど。
でも二分後送られてきたつづきが……
『おいしいものは、あまくないものだ。』
矛盾してるやんっ! 結局おいしいものってなんなのよー!
詩ならそれもまあアリだ。が、そうでないとえっ、となる。
そこでやつを直撃すると、『いや、あまいものもおいしい! あまくないものもおいしい! どっちもよけいじゃないからけずらない!』『だーからー、どっちもおいしいってことなんだよ!』と結論が出たのでこう付け加えることになった。
『あまいもの、あまくないもの、どっちもおいしい。』
よしよし、これでようやく、やつのいいたいことがわかった。やれやれ。
しかしこの二秒後に送られてきたメールにパニックは再燃した。
『あ、かきわすれてた。
さいしょのとこに『にゃんこかわいい』って入れるわ!』
即座にレスを返した。
いやもうそれ完っ全に別の話じゃんよ!
これは別の文章でくわしく書いてくれ、と。




