一話 オナグリ殺人事件part1
「おいおい、また首だけ死体かよ」
学校からの通報を受けやってきた憲兵の「ソードニギル・ハイド」は呟く。
「それで、第一発見者はどこに?」
「俺だよ、それで首だけ死体って今話題になっているあれだよな?」
「ああ、あれだよ魔転車のかごに死体、それも首だけ入れられてそれもこんだけ派手な殺しだってのに何の証拠も残さないときてる今月も一週間しか経ってねえのにもう3件目だ」
セウタは考えるその事件は間違いなく同一人物が起こした連続殺人だと、だが今回の事件は今までとは違う。
「・・・ウタちゃん、セウタちゃん!」
「うおっ!びっくりした、ユメノかどうした?」
「犯人絶対見つけてね?このまま犯人が見つからないなんてヒャクネン先生がかわいそうだよ」
「ああ、必ず犯人は見つけてみせる!じいさんの誇りにかけて!」
その会話を聞いていたソードニギルはじいさんとやらが気になったのかセウタに尋ねる
「お前のじいさんは何者なんだ?」
「へへ、セウタちゃんのおじいさんはあのピカソ・ゴールドワンなんですよ!」
「あ、あの名探偵のか!てことはこの事件の犯人ももうわかっちまったとかはないよな?」
セウタが口を開こうとしたとき空気を読まない声が聞こえた
「セウタ君!やっと見つけた!ヒャクネン先生が殺されたって騒ぎになってるよ。プリントやってきてなさそうだしラッキーだったね!」
「犯人はお前だ!!」
周りがざわつく、突然の犯人宣言をされたセウタの親友スター・ヒューリは動揺する
「セウタ君、どうして僕だって思ったの?」
「分かった訳じゃないさ、最初から犯人はお前にしようと決めていた」
「セウタちゃん!どういうこと?」
「ユメノ・・・聞く必要はないさ、どうせすぐに忘れる」
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「こんな時間に呼び出して何の用だ?プリントを出したい、なんて言うわけ無いよな」
真夜中の誰もいなくなったオナグリで呼び出されたという男「ヒャクネン・トラリス」は問う
「ええ、ここで死んでもらおうと思って」
「セウタ、お前はあの偉大な探偵ピカソ・ゴールドワンの孫だろう?犯罪を起こそうだなんて馬鹿な考えはやめるんだ!ゴールドワンの家系に泥は塗りたくないだろう?今ならまだ許してやるから」
「この世界は機械が衰退してから犯罪が多発している。なぜだか分かるか?ばれないからだよ!ネクロスという力のおかげでな!」
「だからといって・・・お前は、お前は周りがやっているという理由だけで犯罪に手を染めるのか!」
「ああ、ここはそれが当たり前の世界だからな」
そうセウタが言った瞬間ヒャクネンから閃光が走る。
「そうか、残念だ俺はお前を殺さなきゃならんようだ」




