第377話 奈々とリアとアテナの成長
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名前:ナナ
クラス:滅齎邪竜帝
レベル:81
竜力:15930
筋力:4108
耐久力:3665
速力:4257
魔法力:3701+80
魔法抵抗力:3601
魔法制御力:3699+20
◆取得スキル◆
《アストラル体》《真体化》《成体化》
《分霊:呪人形》《竜邪槍》《竜邪槍・棘》《竜邪槍・咢》
《浮遊 Lv.12》《竜吸精 Lv.14》《竜飛翔 Lv.11》
《後方転移 Lv.2》《前方転移 Lv.1》
《呪魔法 Lv.20》《生魔法 Lv.18》《氷魔法 Lv.16》
《突魔法 Lv.14》《毒魔法 Lv.12》《解毒魔法 Lv.12》
《かみつく Lv.16》《ひっかく Lv.13》《竜尾閃 Lv.6》
《竜爪襲撃 Lv.12》《竜爪襲撃・散 Lv.6》《急加速 Lv.8》
《突刺穿 Lv.3》《鉱石化の息吹 Lv.11》
《死霊竜術》《魔族創造》《邪竜布装》
《竜邪典第一節》《竜邪典第二節》《竜邪典第三節》
《邪暗球 Lv.8》《大邪暗球 Lv.3》
《竜力回復速度上昇 Lv.9》《魔法密度上昇 Lv.8》
◆システムスキル◆
《アイテムボックス+5》
残存スキルポイント:297
◆称号◆
《呪を修めし者》《生を修めし者》《氷を修めし者》
《突を修めし者》《呪を極めし者》《獣を修めし者》
《毒を修めし者》《解毒を修めし者》
《すごーい!》《ソルドルング》
《魔王種殺し》《魔王種を喰らう者》
《浮漂せし者》《竜吸之権化》《竜飛鳳舞》
《竜爪之権化》
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「物理が少し高めだけど、魔法もちゃんとこなせる遊撃タイプって感じのステだよね」
「当初は後衛での完全補助特化要員としても考えていた頃もあったが、今となってはこれで良かったと思える強さだな」
「それにちゃんとナナは補助要員としても動けますからね。分霊も攻撃だけでなく回復としても使えますし」
「その通りですの。足も気獣技を使えばさらに速くなりますから、あっという間に回復も呪いもかけられますの。
それに面白いスキルも解放されましたし」
「ああ。あれっすね!」
今回奈々が新しく覚えたスキルは──。
《竜邪槍・咢》《突刺穿 Lv.3》《爪襲撃・散 Lv.6》
《後方転移 Lv.2》《前方転移 Lv.1》。
《邪竜布装》《邪暗球 Lv.8》《大邪暗球 Lv.3》。
《竜邪典第二節》《竜邪典第三節》。
──の十個である。
《竜邪槍・咢》は、竜の両顎の牙を模した竜邪槍を展開し、噛み砕くというスキル。
獣術の《かみつく》とも相性が良く、併用する事で威力の底上げも出来る。
また貫通力に大幅な補正がかかる《突刺穿》もあるので、その威力は鋼鉄すら紙屑のように貫通するだろう。
また獣術つながりでいくと、本来爪の数しか飛ばない斬撃《竜爪襲撃》ではなく、一撃一撃の威力を減少させる代わりに雨霰と斬撃を浴びせる《竜爪襲撃・散》。
属性魔法を混ぜれば毒の小さな斬撃を掠らせて状態異常に──なんて使い方もできるので、多数の雑魚を相手にする時や牽制に重宝するだろう。
そして先に奈々が面白いと言っていたスキルである《後方転移》と《前方転移》。
「確か《浮遊》スキルを10レベルまで上げた時に覚えた称号──《浮漂せし者》で解放されたんだよな」
「そうですの。ステータス関連のプラスは微々たるものでしたが、これはこれで良かったですの」
アテナの使っている大鎌の元となった鎌の持ち主、死神の様な魔物が使っていた後方にだけ飛べる転移スキル。
それが《浮遊》のレベルを上げる事で、スキル欄に新たに追加されたのだ。
これはいいと取ってみると、このスキルはレベルの分のメートル数だけ移動できるようで、無意識に発動すると最大距離だけ移動する仕様になっている。
なので奈々の場合、今現在は後ろに2メートル。前に1メートルだけ短距離転移が可能となっている。
「これでさらに動きの幅が増えたですの」
とはいえ真っすぐにしか進めないので、ネタが割れると対処は難しくは無い。
不意に使って止めを刺すか緊急回避などに使い、出来るだけ意表を突く使い方がいいだろう。
お次は《邪竜布装》。これはベールのような薄く向こう側が透ける黒銀色の滑らかな布で、頭にかぶる様な形で顕現する。
見た目は貧弱だが物理系の攻撃にもそこそこ強く、衝撃も緩和してくれる。
さらにステータスの上昇効果も付いている。
だが物理攻撃の面だけ見れば、ジャンヌの《聖竜鎧装》には遠く及ばない。
「けれど魔法への抵抗能力はぴか一ですの」
「物理は程々にまで落ちますが、魔法系の防御としては最高のスキルかもしれませんからね」
この布はとにかく魔法抵抗が強く、ただかぶっているだけで目に見えないほど細かい解魔法の魔力の粒子も通さないし、普通の魔法攻撃を布で弾くことすら出来てしまう。
またこの布は伸縮自在で、小さく頭を覆うだけも出来れば、すっぽりと全身を覆ったり、さらに大きくして周囲一帯を包み込むことも可能。
と、意外と汎用性も高く便利なスキルだった。
《邪暗球》と《大邪暗球》は、邪悪な破壊の力の球体を投げて攻撃するスキル。 《邪暗球》はジャンヌの持つ《聖明球》と同じく30センチくらいの大きさ。
それに対して《大邪暗球》は、レベルの数の分だけ大きくできるようになり、3レベル時点では3メートルまで膨らませた球体も作れる。
威力は以前愛衣が戦ったテイマーのグレゴリーが使役していた、羊の顔をした悪魔のような魔物が使った《暗黒球》というスキルの上位スキルで、威力も桁違いに強い。
そして最後に《竜邪典第二節》《竜邪典第三節》はというと……。
まず第二節を発動すると奈々は聖竜へと変化する。
見た目も褐色肌で角の生えた悪魔のような姿ではなく、《成体化》状態の色白幼女をそのまま成長させた感じの天使のような姿。
コウモリのような黒翼も、天使のフワフワした白い翼へと変貌を遂げる。
スキルも邪から聖に全て変わり、例えを出すと《竜邪槍》は《竜聖槍》──のようになる。
さらにこのスキルはそれだけではなく、お付の天使が六体出現する。
それぞれレベル120相当の精鋭なので足を引っ張ると言うこともなく、ジャンヌの悪魔の軍勢と違い奈々の命令には絶対遵守の従者達。
構成としては槍と盾を構えた武術職三人。杖と盾を構えた魔法職三人といった所だが、六人とも得意な方がそちらと言うだけで、肉弾戦も魔法戦もやってのける。
「ジャンヌちゃんは悪魔関連で、奈々ちゃんは天使関連ってのも変な感じだよね」
「こっちの物語は元聖竜が邪竜へと変貌を遂げた物語みたいだからな」
第一節では絶大な力を持った聖竜の誕生。
第二節ではその聖竜がお付の天族を連れて戦いに行く。
そして第三節は邪竜との戦いであった。
「だから第三節を発動すると強力な邪竜が召喚されて、ジャン姉の悪魔の軍勢みたいに言う事は聞かないけど、敵だけを狙って殲滅してくれるっていうのなんすよね」
「けれど第一節の効果が無くなったら消えてしまうので、その後どうなったかは解らずじまいですの」
「第四節までお預けって事ですね」
その邪竜は今の奈々よりも少し弱い程度で、もし敵として出てきたら本腰を入れて討伐に臨まなくては竜郎達でも大怪我を負う可能性のある実力を持った竜である。
しかも一節の効果が切れるまでは何度殺されても復活するので手に負えない。
またこちらは大規模な攻撃スキルを撃ってくるので、奈々の味方に攻撃行為はしてこないが、その余波に巻き込まれる可能性は十分にあるので、場所や状況によっては使うとしても二節までで止めておいた方がいいかもしれない。
「まあ気にはなるが、いつか取れるようになるかもしれないし気長にいこう。
もしかしたら元の話も、どこかで本とかになって出版されているかもしれないし」
「それもそうだね。んじゃあ、最後に称号を見よっか」
奈々が新たに手に入れた称号は──。
《突を修めし者》《呪を極めし者》《浮漂せし者》。
《竜吸之権化》《竜飛鳳舞》《竜爪之権化》、の六つ。
修めシリーズと極めシリーズはほぼ同じ内容なので省くとして、《浮漂せし者》は魔力と魔法制御力にそれぞれ+50、奈々の場合魔力表示はないので竜力へと置き換えられ、後は短距離転移解放と消費減、制御力増。
《竜吸之権化》は《竜吸精》の特典で竜力+100。魔法力+100。竜力消費大減。制御力上昇。
《竜飛鳳舞》はカルディナの時と同じで、《竜爪之権化》は《爪襲撃》の特典で竜力+100。筋力+100。竜力消費大減。制御力上昇。となっている。
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名前:リア・シュライエルマッハー
クラス:創造師
レベル:113
気力:1461
魔力:1199
竜力:11400
筋力:1460
耐久力:1001
速力:1007+50
魔法力:1284
魔法抵抗力:780
魔法制御力:831+50
◆取得スキル◆
《万象解識眼》《土精の血脈+8》
《鍛冶術 Lv.17:【専】魔力頭脳・魔道装備》
《ステータス効果付与 Lv.10》
《集中 Lv.13》《品質向上》《思考加速》
《万物錬成》
◆システムスキル◆
《アイテムボックス+4》
残存スキルポイント:11
◆称号◆
《すごーい!》《鍛冶を修めし者》《一心傾注》
《ソルドルング》《竜殺し》《竜を喰らう者》
《高難易度迷宮踏破者》《越境者》《魔王種殺し》
《魔王種を喰らう者》《付与熟練者》
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「うーん。やはり戦闘職と比べると、生産職のステータスは低くみえますの」
「いやいやいや。これが普通のレベル113のステータスであって、皆さんのは戦闘職とか生産職とか関係ないですからっ」
「そうなのか? 同じレベル帯の戦闘職ならもう少し高めだと思うが」
「それは勿論武術と魔法どちらかに値が寄って、さらに戦闘系スキルの称号効果なんかで底上げされたりもしますから、私よりも数値的には上になると思います。
けれど優秀と呼ばれる方々でも、精々一番得意分野が五千越えればいい方だと思いますよ」
「えっ!? そうだったんだ……。こりゃ迂闊にステータスの値も口にしない方がいいかもね。
下手したら同じレベルの普通の人の20倍近い値になってる可能性もあるかもだし」
「レベル100を越えられる人間が普通とは言い難いっすけどね」
とはいえリアの場合は鍛冶術のレベルが上がれば上がるほどに、機体の性能や兵装が強化されていくので、戦闘においてはこの数値は全くもって当てにはならない。
今のリアなら万全に準備を整えさえすれば、同レベル帯の一般的な戦闘職相手に無双できるだろう。
「それにしても鍛冶術が17って、かなりレベルを上げられたんだな」
「そうなんですよ。創造師になったら上限解放の消費SPが半分になって、鍛冶系統のスキルに必要なSPが全てマイナス5になってるんです。
だからここまで上げられたってのが大きいですね」
「集中も上がってるけど、これはSPを使ったの?」
「え? ああ、それは何だか知らぬ間に上がってましたね」
「リアの集中力が上がりすぎて、何も聞こえない時があるのは困りものですの」
「あはは……。いつもすみません、ナナ」
そろそろ休憩しろと言っても聞こえずに、一心不乱に作業を続けるリアを引きはがすのに、奈々は毎回苦労しているのだ。
その様子に奈々をリアに付けるようにして本当に良かったと、竜郎は改めて思う。
もし奈々がいなければ、体が虚弱じゃなかろうともどこかで倒れてしまっていただろう。
「《ステータス効果付与》も10になったんすね」
「はい。そちらも創造師になってから上がりやすくなってたようで、勝手に10まで上がっていましたね」
「それで覚えた称号が《付与熟練者》と」
この称号の効果は気力+60、魔力+40、筋力+50、魔法力+25、魔法制御力+25。それに加えて制御能力と消費エネルギーに補正がかかる。
「あまり変わり映えのないステータスですが、私の場合《鍛冶術》さえ上げていけば戦力は増強しますし、こんな所ですかね」
「リアの《鍛冶術》が上がればその分俺達の強化にも繋がるし、ありがたい限りだな。
地球に帰れたとしたとしても、これは続けていくんだろ?」
「ええもちろん。最早、物作りは趣味みたいなものですからね」
そうしてリアのステータスを見た後は、アテナのものへと移っていく。
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名前:アテナ
クラス:幻想闘竜帝
レベル:83
竜力:16242
筋力:4893+50
耐久力:4756
速力:4762
魔法力:2864+50
魔法抵抗力:2834
魔法制御力:2726
◆取得スキル◆
《真体化》《成体化》《幼体化》《分霊:鏡磁模写》
《幻想竜術》《不滅の闘志》《完全通過》《幻想竜杖》
《竜力路 Lv.12》《竜装 Lv.16》《乾坤一擲 Lv.5》
《雷魔法 Lv.20》《風魔法 Lv.18》《土魔法 Lv.16》
《斬魔法 Lv.14》《鎌術 Lv.17》《槍術 Lv.10》
《竜尾閃 Lv.11》《竜力糸 Lv.5》《竜力糸・鋼 Lv.6》
《竜力糸操作 Lv.9》《残像虚技 Lv.11》《残像実技 Lv.3》
《極避反刃 Lv.4》《極避反拳 Lv.2》《燦然輝雷》
《隠密迷彩 Lv.6》
《竜力回復速度上昇 Lv.8》
◆システムスキル◆
《アイテムボックス+5》
残存スキルポイント:302
◆称号◆
《雷を修めし者》《風を修めし者》《土を修めし者》
《斬を修めし者》《雷を極めし者》《鎌を修めし者》
《槍を修めし者》《譎詭変幻》《竜尾之権化》《竜路之権化》
《すごーい!》《ドナルアンペリオン》
《魔王種殺し》《魔王種を喰らう者》
《虚像なる技者》
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今回新しく手に入れたスキルは──。
《槍術 Lv.10》《竜力糸 Lv.5》《竜力糸・鋼 Lv.6》。
《竜力糸操作 Lv.9》《残像虚技 Lv.11》《残像実技 Lv.3》。
《極避反刃 Lv.4》《極避反拳 Lv.2》《溜め突き Lv.3》の9つ。
「確か槍術は鎌の刃を柄から真っすぐに伸びるように稼働させた状態で振りまわしていたら覚えたんだよな」
「そうっすね。剣術もいけるかもとは思ったっすけど、槍の方がしっくりきたんでそっちを意識してたら覚えたっす。
槍の突きから鎌の薙ぎ払いは強力っすよ」
アテナは槍を突くような素振りから、ビュンと横へ鎌を振りぬくような動作をして見せた。
その慣れた動きを見た竜郎は、敵が群がっている場所にそれをやれば、確かに盛大に斬り飛ばす事が出来そうだと思った。
「そんでもって《竜力糸》とか、変わり種が結構増えてるよね」
「それも《竜力糸》は二種類ありますの」
「えーと、普通の竜力糸は柔軟性があるけど切れやすい。けど《竜力糸・鋼》の方は柔軟性はないけど切れにくいっていう特性があるっす」
「それでいくと《竜力糸操作》ってのは、その二種類の糸を操るスキルって所か」
「その通りっす、とーさん。前にリアっちに作って貰ったガントレットから出るワイヤーもいいんすけど、これなら体のどこからでも糸を出せるっすから便利なんすよね」
「確かに装備品でそういうのは難しいですからね」
この《竜力糸》は足の裏からでも目からでも指先からでも、すきに出す事が出来る。
その上スキルレベルによって限界はあるが、《竜力糸・鋼》は硬さを調整したりもできるので、それに斬魔法を混ぜれば糸での切断攻撃も出来る様になる。
さらに動かすための専用スキルもあるため、操作性も土魔法でワイヤーを操るよりもずっと楽にやる事が出来る。
「それでもって残り四つはスキル名を見ても今一ピンとこないんだが、どんなスキルなんだ?」
「ああ、それはっすね。まず《残像虚技》は実体のない分身でのフェイント技っす」
「それじゃあ、その次の《残像実技》ってのは分身でも攻撃できるのかな?」
「その通りっす、かーさん。虚技で実体のない見せ掛けだけを見せたり、見せ掛けだけだと思って油断すれば実技で本当に斬られるって寸法っす。
けど実技の方はまだそんなにレベルが高くないっすから、強い相手にはそんなにダメージは無いっすけどね」
ちなみに《残像実技》は、《残像虚技》を10レベルまで上げた時に得た称号によって解放された。
「それじゃあ、《極避反刃》と《極避反拳》というのはどんなスキルなんですの?」
「それはタイミングよく相手の攻撃を避けた時に、オートで発動するカウンタースキルっす。
だいたい薄皮一枚くらいで華麗に避けると、魔力や竜力で出来た斬撃と拳の打撃が相手へ飛んでいくっす。
こっちもレベルがまだまだ何で、嫌がらせくらいにしか使えないっすけど」
「それでも地味に嫌なスキルだね。避けるたびにピシピシと攻撃が飛んでくるんだから、例え大したダメージにならなくても気になっちゃうもん」
「そうして集中力を切らしたところをズバッと自分で斬る──って使い方なら、今でも十分出来そうだな」
新しく得た称号は──。
《斬を修めし者》《雷を極めし者》《槍を修めし者》。
《竜尾之権化》《竜路之権化》《虚像なる技者》の六つ。
《竜尾之権化》はジャンヌの時と同じ効果。
《竜路之権化》は《竜力路》の10レベル特典で、竜力+100。魔法力+100。竜力消費大減。制御力上昇。と言う効果に加えて、曲線軌道解放というのがあった。
これは今まで直線軌道が基本だった竜力路が、細かな曲線軌道も描けるようになり、環状に結んでグルグル回り続けたり、波打つような軌道を取ったりと動きの自由度が増した。
《虚像なる技者》は魔力+100。魔法力+30。魔法制御力+30。
それに加えて《残像実技》解放。これを取得する事で、実技の方もスキル取得覧から選べるようになる。
「しかしこうしてみると、アテナの戦闘はもうどれが本物でどれが偽物なのか解らなくなりそうだな」
《分霊:鏡磁模写》でのドッペルゲンガー。《幻想竜術》での幻術。《残像虚技 》と《残像実技》で攻撃の真意もとらえにくい。
その上で攻撃が避けられたかと思えば、二つのカウンタースキルでどこからともなく攻撃が飛んできて混乱。《幻想竜杖》で形や性能の違う武器がいきなり出てくる。
さらに実像であるアテナ本人に攻撃を当てても《完全通過》でスルーして、幻だと思わせる事も出来てしまう。
確かに竜郎やカルディナなら解魔法などで見破ることは可能だが、それをアテナクラスの実力者と戦いながらやると言うのは非常に難しい。
そうなってくると実は一番厄介なのはアテナかもしれないなと、竜郎は思ったのであった。




