第376話 カルディナとジャンヌの成長
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名前:カルディナ
クラス:疾速刃竜帝
レベル:81
竜力:15753
筋力:2833+20
耐久力:2263+80
速力:2875
魔法力:6332
魔法抵抗力:6280
魔法制御力:6477
◆取得スキル◆
《真体化》《成体化》《幼体化》《分霊:遠映近斬》
《竜飛疾風》《飛竜滞空強化》《飛竜加速突射》
《竜飛翔 Lv.18》《後竜飛翔 Lv.10》《超高速竜飛翔 Lv.6》
《竜翼刃 Lv.17》《真・竜翼刃 Lv.8》
《解魔法 Lv.20》《土魔法 Lv.18》《水魔法 Lv.16》
《射魔法 Lv.14》《魔弾》《自動追尾 Lv.8》
《剣術 Lv.10》《ひっかく Lv.9》《竜爪襲撃・豪 Lv.2》
《居合斬り Lv.8》《斬撃超強化 Lv.13》《竜魔剣 Lv.7》
《高所絶対優勢》《高所睥睨》《須断尽斬 Lv.7》
《竜力回復速度上昇 Lv.9》
◆システムスキル◆
《アイテムボックス+4》
残存スキルポイント:279
◆称号◆
《解を修めし者》《土を修めし者》《水を修めし者》
《射を修めし者》《解を極めし者》《剣を修めし者》
《すごーい!》《竜飛鳳舞》《竜飛鳳舞・後》《竜刃之権化》
《デヴェルリュート》《高難易度迷宮踏破者》
《竜殺し》《竜を喰らう者》《魔王種殺し》
《魔王種を喰らう者》《斬撃の申し子》
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「ステータス的には魔法よりだが、物理系のスキルも入れて来たんだよな」
「ほんとだ、剣術スキルが増えてる。まあ、私やたつろーと違ってステに載らない素の能力が高いからこそ出来る芸当だね」
「こういうスキルの多様性を見るたびに、竜種と言う種族の優秀さを思い知らされますよね」
「自分自身でもそう感じる時はありますの。普通これだけのスキルを得るのなら、おとーさまやおかーさまの様なスキルが必須なのでしょうし」
「そっすね。多分この半分もしない間にSPが枯れると思うっす」
今回新たにカルディナに加わったスキルは──。
《後竜飛翔 Lv.10》《超高速竜飛翔 Lv.6》
《剣術 Lv.10》《居合斬り Lv.8》《真・竜翼刃 Lv.8》
《ひっかく Lv.9》《竜爪襲撃・豪 Lv.2》
《斬撃超強化 Lv.13》《竜魔剣 Lv.7》《須断尽斬 Lv.7》
《高所絶対優勢》《高所睥睨》
と多岐に渡る。
けれど消費したSPはそこまでではなく、まだ279も残している。
一度覚えてしまえばコツをつかんで、勝手にスキルレベルを上げていくことが出来たというのもあるのだが……。
ざっくりとスキルについて説明していくと、《後竜飛翔》。
これは後ろ向きに、前方向へと飛んでいるかのように飛行できるという変わり種のスキル。
「ムーンウォークならぬムーンフライ? って感じで面白いスキルだよね」
「だな。始め見た時なんて違和感しか感じなかったし、目が変になった気すらしたからな」
「けど奇抜な動きを混ぜる事も出来るってのは、戦闘ではかなり有利になるはずっす」
《超高速竜飛翔》。これはシュベルグファンガスやシュベ太でおなじみのスキル《超高速飛翔》の竜版で、効果はほぼ同じで機動力は多少落ちるものの、その分スピードに特化した飛翔を可能とするスキル。
「十分速いカルディナちゃんが本気でこれをやると、直線軌道だと私でも見失いそうになるんだよね」
「俺には最早消えた様にしか見えなかったな」
「わたくしも初動くらいしか見切れなかったので、突進されると躱すのがやっとだと思いますの」
《剣術》。これは愛衣が持っているものと同じではあるが、使うのは剣ではなく自前の翼の刃。
人間でいうと手が剣になった状態で、剣術を使うようなモノだろう。
またその派生スキル《居合斬り》は、翼を何かで抑えてから振りぬくことで可能とさせる。
「まさか《翼刃》系のスキルを展開していれば、《剣術》として扱われるとは思いもよらなかったな」
「おそらくダンジョンで得た称号の《デヴェルリュート》も関係しての事だと思いますが」
「そこでさらに《竜翼刃》の上位スキル《真・竜翼刃》に《斬撃超強化》で、さらに《須断尽斬》で威力が増したんだよね」
「さらにさらに《ひっかく》や《竜爪襲撃・豪》も覚えてるっすから、もはや近距離戦もお手の物っすね!」
「ピィューイ!」
「そんなこともあるわね!」と胸を張るカルディナ。
ちなみに《竜爪襲撃・豪》は、爪の数だけ放出される気力の斬撃を一つにまとめる事で、威力を上げる攻撃力重視の爪襲撃のことである。
そして《竜魔剣》。
これは竜力でレベルの数だけ魔法の剣を産みだし、周囲に浮遊させて展開できるスキル。
昔竜郎たちが戦った魔竜が氷の鎌を出していたが、それの無属性上位版スキルと言えるだろう。
また《須断尽斬》は、斬ると言う行為に大幅な補正がかかり、切れ味を数段挙げてくれるスキルなので、カルディナの近距離戦全てに適応され相性がいい。
「分霊でも斬撃系の攻撃は出来るが、さらに剣まで出されて手数が増えるから、もう近づけないな。翼の刃断防御もあるし」
「けど距離を取ったら取ったで、正確無比な狙撃でしょ?
私ならちょっと戦いたくない相手だね」
それには皆同意見なのか、全員が頷いた。というか、このメンツの誰であっても戦いたいなどと言う人間などそうはいない。
最後に《高所絶対優勢》《高所睥睨》というのは、二つとも相手よりも高い場所に行けば行くほど効果が高まっていくスキル。
前者はステータスが全体的に上昇。後者は竜の威圧感が増すと言う物で、かなり高所から睨み付ければ同格相手でも恐怖で動きを鈍らせることが出来る。
そこへ長距離射撃でもお見舞いすれば、相手はひとたまりもない。
そして称号はと言えば──。
《射を修めし者》《解を極めし者》《剣を修めし者》
《竜飛鳳舞・後》《竜飛鳳舞》《斬撃の申し子》
が新たに加わった。
効果としては、修めシリーズはお馴染みの効果。
極めシリーズも、極解魔法への変換と魔法系ステータスの上昇。
《竜飛鳳舞・後》は《後竜飛翔》を10レベルにした時に覚えた称号で、効果は《竜飛鳳舞》と同じ竜力の消費大減。体力の消費大減。速度+200。飛行制御能力が大増。
《斬撃の申し子》は《斬撃超強化》の10レベル特典で、筋力+300してくれる。
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名前:ジャンヌ
クラス:破天聖竜帝
レベル:80
竜力:15758
筋 力:3472
耐久力:3703
速 力:3359+40
魔法力:4057+30
魔法抵抗力:3408
魔法制御力:3481+30
◆取得スキル◆
《真体化》《成体化》《幼体化》《分霊:巨腕震撃》
《竜力収束砲 Lv.12》《竜力超収束砲 Lv.7》
《竜聖剣》《竜角槍刃 Lv.16》《竜飛翔 Lv.9》
《風魔法 Lv.20》《樹魔法 Lv.18》《火魔法 Lv.16》
《盾魔法 Lv.14》《竜尾閃 Lv.11》《斧術 Lv.14》
《槍術 Lv.11》《重量増加 Lv.4》《溜め突き Lv.2》
《風閃斬存》《潰叩斬 Lv.5》《聖竜の祝福》《天族創造》
《聖竜鎧装》《聖竜連鉄槌》《聖明球 Lv.6》
《竜聖典第一節》《竜聖典第二節》《竜聖典第三節》
《魔法生成上昇 Lv.8》《竜力回復速度上昇 Lv.9》
《超硬化外皮》《魔力減退粒子》
◆システムスキル◆
《アイテムボックス+4》
残存スキルポイント:310
◆称号◆
《風を修めし者》《樹を修めし者》《火を修めし者》
《盾を修めし者》《風を極めし者》《斧を修めし者》
《槍を修めし者》《すごーい!》
《竜槍之権化》《フォーネリウス》
《魔王種殺し》《魔王種を喰らう者》
《竜尾之権化》《竜砲之権化》
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「ステータス的には平均よりだが、守りは固めってのは、まあ今までと変わらないんだが、色々スキルレベルが上がったなあ」
「ヒヒーーン」
「がんばったのー」とジャンヌが褒めて欲しそうに竜郎を見てきたので、子サイ状態の鼻先をワシャワシャと撫でてあげた。
「《竜力収束砲》が10を越えて、《竜力超収束砲》も覚えたんだね」
「ジャンヌ姉の超収束砲はやばそうっす」
今回新たに加わっているスキルは、上に愛衣が述べた《竜力超収束砲》。
そして斧術と槍術の派生スキル《重量増加》と《溜め突き》。
斧を叩き付けるという動作に大きな補正がかかる《潰叩斬》。
神々しく輝く金の全身鎧を、《幼体化》《成体化》《真体化》それぞれの状態に合わせて着込むことが出来る《聖竜鎧装》。
「これは着るだけで全体的にステータスが上がる上に耐久、魔法抵抗が異常に高い鎧なんですよね」
「そこに盾属性を展開すれば身一つで敵陣に突っ込んで跳ね飛ばすだけで、壊滅に追いやれそうなくらいだしな」
「しかもジャンヌちゃんの波動の力でもビクともしないから邪魔にならないし、これを着れば波動を部分的にシャットアウトも出来るから、樹魔法によるパワーアシストも出来る様になったんだよね」
《聖竜鎧装》の特性なのか、ジャンヌがそうしたいと思うと出来る限りその通りの鎧になろうとする。
そのおかげで手の部分だけは波動の力を伝えて、他は鎧の内部で抑え込むという小技が出来るようになったのだった。
三十センチほどの聖なる光球を相手へ投げるスキル《聖明球》。
聖なる明かりの球と銘打ってはいるが、純粋な攻撃としても使える。
ただし天族系に属する者には効果が薄くなり、魔族系に属する者には効果が高くなるという性質を持つ。
そして新スキル最後は《竜聖典第二節》と《竜聖典第三節》。
これらは一節から順番に使わなければ行使できないスキル。
《竜聖典第一節》では無限の竜力を一時的に得ることが出来るのだが、第二節ではそれをふんだんに使って大量の魔族──いうなれば悪魔を産みだす。
その悪魔たちは一番数が多く弱い者でも平均レベルは60程度。
さらに数十体いる小隊長クラスの悪魔で80。
その半分程度の中隊長クラスで90。
そして数体しかいない大隊長クラスがレベル100。
たった一匹しかいない総大将クラスがレベル120。
と、そうそうたる悪魔たちが一瞬で目の前から群れを成してやってくる。
ただしこれらはジャンヌが敵だと認識しているモノのみしか見えていないかのように、それだけを目標に攻撃していく。
また一節の効果が切れるまでは、倒しても倒しても復活し直す鬼畜仕様。
けれど一節の効果が切れれば、夢幻の様に消え去ってしまう。
「これ最初聞いた時は何でジャンヌちゃんが? って思ったよね」
「だよな。普通は聖典ではなく邪典の方で有りそうな効果だし」
「けどこれは竜聖典に描かれた物語の再現みたいなんですよね」
そう──一節では強大な力を手に入れた聖竜の誕生。二節では悪魔の大軍勢との衝突。という竜聖典のお話を表現しているようだった。
ただしこちらのスキルなので、物語上は聖竜の敵でも実際は味方として出てくる。
と言っても誰が敵かを決めるくらいしかできずに、悪魔たちはジャンヌの言う事を聞いてくれるわけではないので、厳密には味方とも言い辛いのだが。
そして次なる第三節。
これはスキル行使者の頭上に聖なる太陽とでも言うべき、黄金に輝きフレアをまき散らす球体を顕現させ、大地に叩き落とし超広範囲の敵だけを浄化──と言う名の消滅をさせる。
その時に二節の悪魔の軍勢も一緒に消滅するので、悪魔たちが必要な時は注意が必要。
どうやら聖典の竜は第三節で、その太陽で最後に悪魔の軍勢だけを消し飛ばした。という設定らしい。
「これは敵だけっていうのがミソっすね」
「大地の草も木も人も、そこらに落ちているゴミであっても敵でなければ無傷で何も起きない様ですし、場所によって使うのを躊躇わなくていいと言うのは助かりますの」
元になっている物語でもそうなのだろう。
例え町中でたった一人だけの為に聖なる太陽を落としても、消滅するのは目標だけで町にも他者にも被害は出ない。
またジャンヌが町の建造物自体を敵とみなせば、人は無傷のまま町一つを地図から消す事も出来る。
「ただしその前に悪魔の軍勢を召喚しなければいけませんから、第三節の発動溜め時間の間は傷つける意図が無くても町中は大混乱でしょうけどね」
「一節以外は節を進めるのに最低数十秒は前の章を見なければならないってのは、融通が利かないよな」
とはいえ強力な切り札になりえるスキルなので、文句はない。
「それでもって第四節は奈々ちゃんも含めて取れなかったんだよね?」
「そうですの。一応スキル取得覧の項目には載っているのに、色が薄くなって必要SPも記載されていなくて、取りようが有りませんでしたの」
「何か解放条件でもあるのかもしれないっすね」
スキルについては大体話し終ったので、今度は新しい称号に視線を向けていく。
今回得たのは──。
《盾を修めし者》《風を極めし者》《竜尾之権化》《竜砲之権化》、の四つ。
修めと極めシリーズは説明を省くとして、《竜尾之権化》は《竜尾閃》10レベル特典で、効果は竜力+100。筋力+100。竜力消費大減。制御力上昇。
《竜砲之権化》は《竜力収束砲》の10レベル特典で、効果は竜力+100。魔法力+100。全収束砲系スキルの竜力消費大減。全収束砲系スキルの制御力上昇。
というものに加えて、《竜力超収束砲》解放取得。と言う効果が付いており、この称号を貰った瞬間にジャンヌは《竜力超収束砲》をレベル3の状態で取得した。
「全収束砲に適応される消費減ってのは美味しいよな。ただでさえ竜力を馬鹿食いするスキルの強化版にも適応されるわけだし」
「もしかしたら超の方の10レベル特典の称号でもそう言うのがあるかも知れないし、重複効果でさらにお得! ってのも有りえそうだね」
「これまでの傾向から言ったら十分ありそうですよね」
そうしてジャンヌのスキルを見終えた一行は、次に奈々のステータスを覗いていくのであった。




