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レベルイーター  作者: 亜掛千夜
第六章 喧嘩上等編

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第291話 二つの悪癖

 竜郎は完全武装した状態で窓を開け放ち、そこから単身飛び降りる。

 手を振って見送ってくれる愛衣の気配を解魔法で感じながら、ボードを出して天照に頼んで風をおこして舞い上がる。



(とにかくできるだけ早くアイツをぶっ飛ばして、現状を把握しないと迂闊に動けない。

 せめて何が敵で何が味方かくらいは知っておかないと。

 もう少しだけ待っていてくれよ、リア!)



 月読による水球も雷太鼓の様に背中側にいくつも浮かべて、北を目指して飛んでいく。

 道中何人かが空飛ぶ竜郎に声を上げていたが、今はそんなのにかまっている場合じゃないと、自分も風魔法を追加して速度を上げた。

 やはり空路は邪魔するものもないので、あっという間に大きな北門が見えてきた。

 そして遠見など使わなくても解るほどはっきりと、あの目立つローブを羽織って悠々と座っている男が、北門から少し離れた広間に見覚えのあるティーパーティーセットを我が物顔で展開して茶を飲んでいた。


 空からはやはり目立つのか、少し高度を落としただけで道行く色んな人間が足を止めて注目してきた。

 そのおかげでアーレンフリートも、竜郎が降り立つ前に気付いてカップを上げて笑っていた。



「──あいつっ」



 その軽薄な態度に怒りがぶり返すが、天照と月読が風と氷魔法で冷たい風を浴びせて落ち着かせてくれた。

 それに礼を言ってから努めて冷静に頭を回転させながら、まだ空中にいる間にボードをしまって、重力に引かれるままに人のいない場所に落ちていく。

 けれど地面にぶつかる寸前に月読がセコム君を展開し、衝撃をスライムで殺して軽い靴音を立てながら着地した。

 そして天照を握り締め、アーレンフリートを睨み付けながらツカツカと早歩きで向かっていった。



「やあ、昼に出立と言っていたのに、随分早いね先生」

「とぼけるな。リアを攫ったのはお前だろ」

「くくくっ、やはり自力で気が付いてしまったようだね。

 私に意識がいかない様に呪をかけておいたんだが……昼までも持たなかったようだ」

「いやに素直に認めるんだな。なら話は早い。

 ブッ飛ばされてから全部話すか、全部話してからブッ飛ばされるか、どちらか選べ」

「くくくくくっ、それでは結局ブッ飛ばされることに変わりは無いじゃあないか。

 ブッ飛ばされるのはごめんだが、話をするのは構わないよ」

「なら話せ。その後にブッ飛ばすがな」



 竜郎の意志は変わらず、何かする素振りを一つでも見せたら遠慮なしに攻撃する気まんまんで天照を突き付ける。

 それに肩をすくめて、手に持っていたティーカップを丸テーブルに置いて、アーレンフリートは今回の全貌を語り始めた。



「まず私が置いてきた手紙は読んでくれたかな?

 馬鹿な文面が書かれているであろうことは解るのだが、内容は聞いていないのでな」

「読んだ。リアをリューシテン領専属の鍛冶師にして、俺達を部下にしたいらしい」

「くくくっ、やはり聞いていた通りのアホな文面だ。こうやって使えば愚図でも面白──と、そう睨まないでくれよ先生」

「こっちは急いでいるんだ。

 これは本当にリューシテンの領主が書いたのか。リアは無事で、今は何処にいるのか。いいから続きを早く話せ」



 竜郎の怒気を孕んだ本気の視線にゾクゾクしながら、アーレンフリートは微笑み口を開いた。



「領主からというのは本当だよ。封蝋の欠片をちゃんと取ってあるのなら、それを冒険者ギルドにでも持っていけば、本人の物と保証してくれるだろう。

 そしてドワーフの娘は無事だ。今頃はリューシテンに到着して、丁重にもてなされている最中だろう。間違っても絶対に危害を加えることは無い」

「もうリューシテンについてるだと? 馬車だと走りっぱなしでも一日半はかかる距離のはずだぞ」



 行く事があるかもしれないと、以前に調べたことが有るので間違いない。

 列車が整備され始めているが、数十年経っても未だに馬車が主流のこの時代。

 リューシテンに向かっているのなら、まだついていないと竜郎は思っていたのだ。



「特殊な運搬方法を持っている奴がいてね。

 樹魔法使いなんだが、それで樹のゴーレムを造り出せるスキルを持っているらしくてね。

 しかもそのゴーレムは複数体造れる上に、馬より力も強く足もずっと速いとも言っていた。

 ちょうど受け渡しの時に、本人に直接聞いたし見たから間違いないはずだ。

 そして今は夜中になれば作業員もいなくなって、目立たずコッソリと運べる溝が掘られているだろ?

 あれなら障害物も曲りも極力少ない道だし、高速での移動もしやすい」

「魔力さえあれば不眠不休で高速移動できるゴーレムで、列車を通すためのほぼ直線の道を突っ切るか……。それなら確かに」



 本当にそう言ったスキルが有るのなら、空路並みの速さで離れた場所まで突っ切れるだろう。



「それじゃあ、無事だという確証は何処にある?

 さっきの言い方だと、絶対に無いとまで言い切っていたが」

「それがだね。アレは今、崖っぷちで兎に角どんな分野でもいいから力ある物を欲している。

 そんな存在に媚を売ることがあっても、傷を付ける事はしないだろう」

「それにしては随分と、こちらの感情を逆なでる様な文面だったがな」

「プライドだけは一丁前に高いからな。媚は売るが頭は下げない」



 封蝋は冒険者ギルドに持っていくとして、リアの安全性。この男の言葉を完全に信じる事が出来ない今、楽観視するわけにはいかない。

 出来る事なら今すぐにでも行きたいところだが、他にも聞いておかなければ、また後れを取りかねないので竜郎はぐっと我慢した。



「どうやって俺達に呪魔法をかけた?」

「どうやってか。まあ先生なら時間をかければ、いずれ解ってしまう事だし、特別に今教えよう。

 答えは会話だよ、先生。音に乗せて解魔法や魔力視にすら映らないほど、埃よりも小さな魔力を耳に届け、そこを起点にして相手の体に呪を張り巡らせる。

 それによって時間はかかるが、少しずつ相手に気が付かれない様に静かに魔法に落とすんだよ」



 その言葉に本当なのかと竜郎は眉根を寄せた。

 音を媒介にして呪魔法を届けられる魔道具を持っているので、それが出来ないとは言わないし、そういう方法がある事は勿論知っていた。

 けれどそれは、解魔法や高レベルの魔力視──もっと言うのなら竜郎の精霊眼なら見えるはずだ。

 だがアーレンフリートは、目で見えないほど小さな魔力にすることで、解魔法や魔力視をすり抜けてしまったと言う。

 しかしそんな小さな他人の魔力が体内に混じった所で、魔方抵抗力の高い竜郎なら直ぐに打ち消せるはずだ。


 そんな風に考え疑われるだろう事はアーレンフリートも解っていたので、何か言われる前に自分から答えを教えてくれた。



「先生が考えているように、常人ならそんな小さな魔力を相手の体内に入れても直ぐに消え去ってしまうが、私くらいになると一生は無理だが、二~三か月程度なら残す技術を持っている。

 伊達に数千年間、魔法を研究し続けているわけではないという事だよ」

「──くそっ、そんな事も出来たのか。

 そうなると俺と毎晩話したがったのも、それが目的か。

 ん? だがジャンヌ達はどうやって落とした。あの子達とは碌に話もしていないだろ?」

「あの不思議な存在達がどのようにして生まれたのかは解らない。

 けれど先生の魔力を必要としているという事だけは解った。なら簡単じゃないか」

「俺に蓄積した分が魔力を通して、あの子達にも流れたのか」

「その通りだ。そして私は常に、私を詳しく調べようとしない様に自身に呪魔法をかけて、視覚から無意識的に調べたくなくなる様に誘導していてな。

 厄介な目を持つドワーフの娘は、それで封じることが出来たようだな」



 魔方抵抗力の値は抵抗しようという意思を持つほど、実害──もっと解りやすく言えば痛みを伴うほど、その数値通りの効果を発揮する。

 なので実害もなく、気が付かないうちに意識を少し反らすだけなら、上位者なら意外と誰にでもかけれてしまう。

 なので竜郎の《呪幻視》も、フォルネーシスのリーダーのビヴァリーの様に抵抗力の強い人間にも錯覚を起こさせ不自然に思わない様に誘導する事が出来たのだ。

 今回はそれと同じことをされていた様で、言われてから竜郎自身も精霊眼で詳しく調べようとしてなかったことに気が付いたほどだった。



「そこまで用意周到にしていたって事は、会った時には既にこうする気だったのか」

「ふーむ。そこは少し違うな。あの時は純粋に話したかっただけで、音による呪魔法の侵食は保険みたいなモノだったのだよ。

 けれどここの領主について面白い話を聞いてしまってな。それに私は介入したら楽しめそうだと思ったのだよ」

「面白い事?」

「ああ、実はな──」



 そこでアーレンフリートが語ったのは、現領主の実情だった。

 六代前のリューシテン領主は非常に優秀な男だったが、そこから代が積み重なるにつれて質は落ちていった。

 そして今の領主は我儘放題に育てられた上に、親が早くに他界してしまったせいで早くに領主の座を継ぎ、誰もいさめる者もおらず、百歳を超えてなお自制心を持たず、欲張りの見栄っ張りで、その性格ゆえに悪徳商人には目を瞑り、それがバレて領地は減らされ、王からの評価は最低ラインまで下ってしまった。


 結果。現領主を廃して新たに全く別の優秀な人物をそこに定め、リューシテンではなくホルムズを都に置いたホルムズ領にした方がいいのではないかと、王都で議題に上げられている最中なのだと言う。

 そうなれば現領主は一般人に近い身分まで落とされ、もはや優雅な暮らしとは無縁な存在になってしまう。


 そこでようやく焦った領主は、自分の優秀さを示すために人材集めに奔走し始めた。

 多少強引な手を使いつつ金を積み地位を与えることで、既に何人も目ぼしい人材は確保でき始めているらしい。

 だが今の状況を覆すほどには至っていない。そんな時に、アーレンフリートが人材探しの役人に接触を図り、竜郎達の事を話したのだと言う。

 それは効果覿面で、特に若いという所がお気に召したらしい。

 というのも若く才能溢れる存在というのは、現王が最も好む人材であり、それを引き込んで自国の為に動かせる存在になれたとしたら、逆転の目も見えてくると思ったようだ。



「だがそれだけ実力があれば高給取りで安定した仕官先がいくらでも有ると言うのに、あえて冒険者などをやっている者達だ。

 ただ臣下になれといって、なりはしないだろう?

 そこで私が一計を案じたという事だ」

「その一計がリアを攫う事だと? そんな事をして了承するわけがないだろうが」

「だが交渉の席には着いてくれるだろ?

 ドン・リューシテン・モロウは交渉にさえもつれ込めば、丸め込めると踏んでいるらしいからな。私は、そこまで御膳立てしたに過ぎない」

「それも解らない。何故そんな事に手を貸した?

 お前はそんな使いパシリの様な事をするのが、楽しいとでも言うのか?」

「いいや。ただ先生に嫌がらせするのが目的だっただけだ」

「──ふざけてるのか?」



 その意味の解らない理由に竜郎の怒りが再び噴出しそうになり、それに反応した月読がピクリと触手の先端が水の玉から一瞬飛び出した。

 この状況で下手な事を言えば、ただでは済まないにも関わらず、アーレンフリートは椅子に腰かけたまま余裕の笑みを浮かべていた。



「ふざけてなどいないさ。エルフの中でも数千年生きられる種はね、長く生きている間に原種以外はドコか狂ってしまう様なんだ。

 やはり近いだけで原種でない存在が、生きられるからと生き続けるのは無理があるらしい。

 そのせいで私には大きな悪癖が二つ出来てしまった。

 その内一つがね、大好きな人には大嫌いと思われたい。というものなんだ」

「──っ」



 今まで美しい顔立ちで優雅に笑っていた顔が醜く下卑た笑みに歪み、竜郎を舐める様な視線で見つめてきた。

 それに全身が粟立ち、思わず一歩後ろに下がってしまう。

 だが離れたいと思う心を押し殺し、それ以上は下がらずに睨み付けた。



「そんなに想われていたなんて知らなかったよ。だが俺は最愛の人がいる、諦めて他の人間に嫌がらせしてくれ」

「くくくっ、別にこれは恋情の類ではない。だから安心してくれ。元より私には、そのような感情は備わっていなかったのだから」

「それでも嫌われたいなんてどうかしている。それが長命種のせいだって言うのなら、同情くらいはするがな」

「私からしたら、何がドウカシテイルのかすら解らない。

 自分自身の実体験から言うのだがね。人間の記憶に最も刻み込まれるのは、負の感情だと思うのだよ。

 数十年も生きれば薄れる記憶の中で、嬉しかった事よりも悲しみ、怒り、嫌悪。それらの方が、より鮮明に思い出す事が出来る。

 だからこそ! 大好きな人にトコトン負の感情を押し付ければ、私という存在を魂にまで刻み込み、死を迎えるその時まで記憶の中に居続けられる──ああ、何て素晴らしいのだ!」



 何事かと衆人環視が見守る中、大演説でもするかのように立ち上がって大声でそんな事を恥ずかしげもなく語るその姿。

 竜郎はそれを、同じ人間とは思いたくなくなり、天照を構え直していつでもレーザーが撃てるように竜力を注いだ。



「もういい。喋るな。お前の悪癖は良くわか──待て……」



 そこで竜郎は何か引っかかる物を感じ、それならば全て繋がるのではないかという閃きのままに完全に狂人と化したアーレンフリートに問いかける。



「念のため聞くが、お前のもう一つの悪癖は何だ」



 この男の情報などもう聞きたくなどなかった。けれど聞いておかなければならない気がした。

 その問いかけに、自分という存在に興味を持ってくれているのだと、醜く歪んだ美しい顔がさらに壊れていく。



「いいよ、教えよう。もう一つはね。

 才能もないのに偉ぶってる人間が、地の底まで転がり落ちていく様を近くで鑑賞する事さ!」

「………………そう言う事か。なら今回の場合は、大好きな俺に怒りを覚えさせ、さらに高ランク冒険者の仲間を攫って軟禁し、無理やり呼びつけた事によって、ドン・リューシテン・モロウはさらに落ちていく。

 まさにお前にとっては一石二鳥の暇潰しだったって訳か」

「くくくっ、そうだねぇ~」



 解ったのはそれだけじゃないだろと、気持ち悪い顔のまま竜郎の目の奥まで覗こうとでもするかのように凝視していた。



「そしてリアの事件。モーリッツも才能はそれほど無かったらしいな。

 リアを助けたのは暇潰しは暇潰しでも、欲求を満たすためだった」

「そうだ。アレも分不相応に驕った醜い屑だった。それも、これまで見たこともないほど、飛び切りの……」



 屑と言い切っているのに、モーリッツを語るアーレンフリートは実に嬉しそうな顔をしていた。



「たった一人の少女が、いなくなるだけで瓦解する砂の城。

 そこにふんぞり返っている男は、どれだけ無様に踊ってくれるのか。あの時は想像するだけで心が躍ったものだ」

「だからお前は、モーリッツがより暴走できる環境を提供したんだな?」

「ああ」

「お前があの時素知らぬ顔で語っていた、モーリッツの大量殺人の証拠を消していた誰か。それはより近くで、より無様に転げ落ちるのを鑑賞したかった、お前自身だったってことか……。

 お前なら、国の精鋭が調べても隠し通せそうだしな。むしろ、何故真っ先にお前に考えが及ばなかったのかと思うほど、候補なんて一人しかいなかったんだ」

「私を疑いにくくするような呪魔法をかけていたからね。だから先生は無意識に私を候補から外したんだ」

「つくづく嫌な魔法だな、呪魔法ってのは」



 意識し抵抗しようとすれば、あっさりとその呪魔法を跳ね除けて、竜郎はアーレンフリートが大量殺人を幇助ほうじょしていた犯人だと思い至った。

 そして本人も全く否定しないどころか、より拒否感の増した竜郎に嬉しそうにするほどだった。



「それで目出度く犯人が解った所で、どうするんだい? 先生」

「勿論ブッ飛ばす。二度と俺達と俺達の関わった人たちに危害を加えたくないと思うほど、とことんな」

「おお、怖い怖い」



 攻撃魔法が最も得意な竜郎を前に、不思議に思うほどに余裕たっぷりなアーレンフリート。それに言い知れぬ不安を覚えるが、それでも確認しなければならない事がある。



「モーリッツを処刑日に攫ったのはお前だな」

「そうだ」

「その後、モーリッツをどうした?」

「ああ、アレか。途中から興奮しすぎてしまってね、捕まる少し前には精神を弄りすぎてガタが来てしまったんだよ。

 だから処分もかねて、最後まで取っておいたドワーフの娘の家族を殺させ、証拠を解りやすいほど残させた。

 これで後は勝手に国が処理するだろうと思っていたのだが、ふとドワーフの娘に会わせれば何か違った反応を見せるかもしれないと思い直したのだ。

 だから処刑すると決まったことで、出てくるかもしれないドワーフの娘をギリギリまで探したのだが見つからず、しょうがなくもう一度持って帰ることにした。

 だがそれから連れて歩くことすら出来ない程に壊れてしまってな、隣国で娘を探している最中に邪魔になったので国境付近に捨てたよ。

 遊べなくなった玩具なんて、持っていてもしょうがないからな」

「それじゃあ、モーリッツは生きているのか?」

「十中八九のたれ死んでいるだろう。だがもし生きていたとしても、最早人間として生きることは出来ないだろう。

 最後には人間の言葉すら話せなくなっていたのだから──くははははっ」



 一度は他人の力で、他者が羨むほどの財と地位を手に入れた男。

 それが自分によって、人とすら呼べなくなるほど壊れたという事実は、アーレンフリートの心を躍らせた。

 そしてその自分の姿が竜郎に、さらに負の感情を募らせているのだと気付くと、これ以上ないほど気分を昂ぶらせた。



「そうか──。全部が全部お前の意志で動いていたわけじゃないだろうから、モーリッツに同情はしないし、実害がなくなったのならそれでいい。

 それじゃあ、もう聞くことは無くなったな」

「ほう──まだあると思うがね」

「もういい黙れ。後はお前をどうにかしてから、自分たちでリアを取り返しに行くだけだ!」



 裏でこれ以上動かれても迷惑なので、竜郎はここでアーレンフリートを潰すため、容赦なしのレーザーを彼に向けて射出したのであった。

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