明るいムードメーカー
「とりあえず、喫茶店をやる方向で。
んでもって、どのクラスがどんな喫茶店やるかは
また後日。」
「はーい。」
「それぞれ、色々考えといて?
んじゃ、解散しまーす。」
悟くんの声を合図に、みんな立ち上がった。
「ありさちゃんは、メイド服着たい?」
「えっ、悟くん何言ってるの?
着たいわけないでしょ、あんな恥ずかしいのっ」
「だよね(笑」
「でも、ありさのメイド服見てみたい気もするけどね。」
「司君まで悪ノリしないでよ~」
「冗談だって。
お前ら、このまま帰るの?」
「うん。」
「んじゃあさ・・・」
気が付いたら、会議室には私たち3人しかいなくて。
さっきよりも静かになった会議室に
騒がしいのがキタ。
バーンッ
「呼ばれて飛び出て義ちゃんどぅえーす!」
シーン
「・・・よし、帰ろうか。」
「だね。」
「そういや、領くん待たせてるんだった。」
「ちょいちょいちょいっ
なんで?なんでスルーしちゃうのっ」
「お前帰ってなかったのかよ、
部活もねーんだろ、早く帰れよ」
「冷たいなぁ・・・ミズノッチは・・・」
「義さんがうるさいからでしょ。
ったく、バカはありさ1人で十分・・・」
「ちょっと!それどういう意味よっ」
噛み付いたように言う私に、龍は知らん顔。
「てか、龍お前帰るんじゃなかったの?」
「あぁ、帰ろうとしたところに、このバカが引き止めて・・・」
「バカバカ言うなよっ」
「バカにバカって言って何が悪いんでしょーか。」
「んもぅ!」
じたばたとする、義ちゃん。
ほんと、少年みたい(笑
「悪いけど、ありさちゃん。
領くんつれてきてくれる?」
「え?」
「義ちゃん、あの調子だといつもの如く
話し終わるまでああだから(笑」
「確かに」
「だから、その間に領くんむかえに行ってあげて?」
「わかった(笑」
義ちゃんと龍のおなじみにコントが
目の前で繰り広げられる。
義ちゃんは、いつも話したら止まらない。
いい意味でも、悪い意味でも(笑
いつも明るくて、
一緒にいるだけで楽しくなっちゃって。
でも、人一倍気を使う。
ムードメーカー。
そんな彼の名は
田村義太郎こと義ちゃん。