私の幼馴染
♪~♪♪
私が大好きなアイドルの曲が
私の携帯からアラームとして流れた。
朝から好きな曲、好きな声を聞くと目覚めがいい。
ゆっくりと目を開けた
「・・・・!!!!!」
「りょ、りょ・・・」
「ん・・・っあっ、ありさおはよ。」
目をこすりながら、私の目の前にドアップ。
「お、おはよ。じゃなーい!!」
「信じらんないっモグモグ
乙女の寝室にモグモグ
勝手に入ってきてモグモグ
しかもモグモグベッドにまでモグ
入ってくるなんっモグモグて!」
「ありさ、食べるかしゃべるかどっちかにしようよ(笑」
「ちょっと領!聞いてんの?」
目の前でのんきにご飯を食べてる男は
私の幼馴染、御村領。
私の家の隣に住んでいる。
私の両親はカメラマンで世界中を飛び回っているため
年に3回ほどしか帰ってこない。
領の両親も海外関係のため、同じくなかなか帰ってこないため
お互い一人暮らしみたいなもの。
そのため、領と私は大体一緒に食事をとることが多い。
「大体、昨日の夜帰る前に私の部屋に行ったのおかしいと思ったの!
いつもならすんなり帰るのに・・・
あれ、私の部屋の窓の鍵ッ、開けてたんでしょ?」
「うん。
だって、俺の部屋と隣じゃん。
俺の部屋からありさの部屋に入るのに、窓の鍵閉まってたら
困るでしょ?」
「全然困らない!
大体、自分の部屋があるのに、なんで私の部屋に入ってくるのよ」
「だって、寂しいじゃん。」
この会話、何度目だろう。
これまでにも、領も何度か私の部屋に入ってきた。
そのたび、窓は開いてないか確認してたけど・・・
いつも、その確認を忘れるころに進入してくる。
「それに、ありさの匂い嗅ぎながら寝たら
安心して、よく寝れるし。」
ほわんとしたような笑顔を浮かべる。
私は物心がついたときから、
領のこの笑顔に、一度も勝てた覚えがない。
「はよっありさ♪」
「おはよ、楓。」
「あっ領くんもおはよう。」
「はよ~」
隣の領は眠そうに欠伸をしながら答える。
その領の姿を見る女子が騒ぎ始める。
ぴょんっとなった寝癖が可愛いだとか
欠伸ひとつでも騒ぎ立てる。
顔がいい男はなにしても騒がれるんだから・・・
「あっ御村くん・・・」
「えっと・・・絵里ちゃん。
どぉしたの?」
領はまだ眠たいのか、しゃべる言葉がほわんほわんしてる。
「コレ、お弁当・・・作ったの、食べて?」
一瞬にして、教室の女子の目が鋭くなる。
・・・どんなに仲のいい友達でも、領のことになると敵ですか(笑
「ん・・・わりぃけど、俺弁当あるから。」
「え?でも・・・」
「購買に行けば、弁当は沢山あるでしょ?」
「わ、わざわざ買うんだったら・・・」
「ありがと。だけど、容易に人の作った弁当なんて受け取れねぇよ。
だって、彼女じゃないでしょ?」
ほわんとしてて、いつだって優しい。
可愛い可愛い、女の子よりも可愛い男。
だけど、ふとした瞬間かっこいいとも合って・・・
学年1のギャップ王子。
それが私の幼馴染、御村領。
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では、次回~