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薩摩って………昔はかなりヤヴぁい土地だったそうです。
………さて。
俺は幼かったころは屋敷から余り出ず、この薩摩と言う地を自分で見歩く事は無かった訳です。
この機会に、薩摩の風土を紹介しようと思います。
荒れ地。
以上。
ギャグじゃない。ガチデス。ガチなんDeth。
みんなも、中学辺りの地理で習ったのではなかろうか。
南九州のシラス台地。
あれは、火山灰が積もって出来た物なのだが。
このシラス台地。兎に角水捌けが良い。いや、良すぎる。
そう、水捌けが良過ぎて土地が痩せまくっている。
農作物??何それ??状態の土地。
次に、人の暮しなのだが………
狩る。
以上。
日本人は農耕民族。
え?何それ美味しいの??
俺達、狩猟採集民族。猪、熊は害獣??いえいえ、貴重なタンパク質です。
そんな人たちばかりだ。
皆、高野山で出会った人たちよりも一回りも二回りもデカイ。
がっちりしている。
この時代、貧しい国の兵は精強とされる風潮があったが(甲斐武田の兵とか)、こう言った理由だったのかもしれない。
そんな薩摩の特産物は………
硫黄。
以上。
焼酎、サツマイモ、各種畜産。
今でこそ有名なこれらの特産物は、江戸時代以降に根付いた物であり、この時代には未だ無い。
唯一の特産物である硫黄がしっかりとした財源になるのは、鉄砲が普及し大量の火薬が求められる様になってから。
結果。
「おおぅ………」
目の前にある、茅葺屋根のみすぼらしい城(笑)に俺の仕える相手が住んでいる。
この城、天守閣なんてない平城なんだが。
もうちょっと何かあっても良いんじゃない?なんて言いたくなるような、最早ちょっとした集落みたいな城(苦笑)だ。
こう………
戦国ktkr!!!!的な心情で、父を恨みつつも期待に胸を膨らませていた俺を、見事に打ちのめしてくれた訳である。