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4.決意

少し短めです。







少年が願ったのは、世界を滅ぼすこと。 それがどんな形であれ、シェーナは叶えてやりたいと思った。 いや、むしろ叶えなければならないという義務感の方が大きい。

そして、幸か不幸か、今のシェーナはただのひ弱な人間ではなく、莫大な魔力と多くの臣下を持つ魔族の中の王なのだ。 滅ぼすという願いならば、簡単な願いに感じた。


「……私は魔王なんだから」


ぽつりとつぶやいた言葉には、思った以上に感情はこもっていなかった。


そして、シェーナは迷いを振り切るかのように動き始める。 すぐに魔族たちを集めるよう、チェズへ命令した。 それはあっという間に魔族たちに伝わっていき、祭壇のある広間に次々と姿を現す。



「シェーナ様、人間界を攻めるというのは本当ですか?」

「ええ、本当よ。 今まで躊躇っていたのが間違いだったわ」


シェーナは玉座に腰掛けたまま、ある上級魔族の問いかけに答える。 わっと広間が喜びの声で湧いた。


「……おやおや、どういう心境の変化なのですか?」

「別に、深い意味はないわ。 ただね、あの祭壇で願われては、こちらも叶えないわけにはいかないでしょう?」

「なるほど」


相変わらず、含みのある口調でチェズが言った。


侵攻を始めれば誰かが、魔王を倒しに来る。

シェーナが倒されれば、その人物は勇者として崇められ、世界中の人々に必要とされる。 逆にシェーナが勝てば、部下たちは自分を必要としてくれる…。

そんな甘い考えが脳内によぎったが、頭を振ってそれを打ち消した。


「全同胞に告ぐ! これから、我らは人間の世界を滅ぼすべく、侵攻を開始する! 思う存分に力を振るえ!」



シェーナの酷く冷たい声が、広間にこだました。







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