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【ホラー短編集】あなたのそばにある

作者: 白瀧翔子
掲載日:2026/03/24

二十代に書いたホラー短編を読んで

四十代のホラー短編を書きたくなったので。

大体一時間弱から30分ぐらいでかきあげてます。


朽ち果てた女の身体から、

青々とした葉が芽生え、

生命をたくさん結んだ。

やがてそれは花となり、種となり、

また美しい花へと咲き誇る。


何年も何十年も繰り返し、

大地は花の草原となった。


その花を、小さな女の子が見つけては、

何本も手折っていく。


やがて、その花を飾るために、

病気の祖父のもとへと持って行った。


その夜。


……やっと、

やっと、

見つけた……。


飾られた花の向こうから、

女の声が聞こえる。

死にゆく老人にとって、

懐かしい女の声。

もう二度と聞くことのない、

殺した女の声だ。


それは怨念。


黒く窪んだ眼球はなく、

頬は削げて腐った顔。

苔がついた細い骨の手。


私、信じてた。

私を迎えに来てくれるって。


でも、私はあなたを迎えに来たの。


好きだった、

ずっと、好きだった。


だけど……


なぜ裏切ったの?


ああ、

でもやっと、

あなたと


一緒になれる。


約束したものね、来世で結ばれると。


さあ、一緒に逝きましょう……


その翌朝、老人は静かに亡くなった。

安らかな眠りではなく、

恐怖と苦悶を顔に張り付かせて。

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