死者の通り道
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作中に出てくるものは創作です。
初心者なのでお手柔らかにしてもらえるとありがたいです。
鬱要素があるかもしれないので心して見てください。
「ここ・・・、どこ?」
そう言いながら目覚めた場所は真っ白な世界、辺りを見渡すと奥の方に薄っすらと扉のようなものが見える。その者は気になり、ゆっくりと歩いてその扉に近づいていった・・・
しばらく歩いていくと、大きな扉があらわになった。そしてふと横を見ると白い椅子に座っている、きれいな顔をした長い白髪の女性がいた。その者は、こちらに気がつくと、声をかけてきた。
「悲しき者よ、また導かれてしまったのですね、あなたは3時間後にあの扉に入り、何もない無へと誘われます。ですがその前に、生前苦労をなさってきたあなたの労を少しでも私が労えたらと思います。」
その女性は無表情ながら何処か寂しい顔をしていた。少年は「遊んで!」と言った。その言葉は純粋なものを感じる、そんな言葉だった。そうすると女性は「わかりました。それでは何をなさいましょうか?」といった。少年は考えたが、考え込んでしまった。女性は気をきかせ、どこからか積み木を取り出した。そしてその積み木を少年の方へ渡した。少年はしばらく見ていたが、やがて組み立てたり壊したりして遊んだ。
そうしてときが経つとすると少年は寝てしまった。そうすると女性は少年を抱きかかえ、耳元で囁いた。
「すみません、あなたには気の毒と思い、もう一つのルールを伝えていませんでした。あの扉に入るにはその者の生前について、お伝えしなければならないという掟があります。」
話し終えたあと、女性は祈りながら少年を扉の中へ入れた。
少年は少し涙を浮かべていた。
気まぐれで書いた作品ですので、特に何かということはないです。
カノンを聞きながら見ると良いと思っています。
最後に使者(白髪の女性)が言っていたことでも書こうと思います。
「貴方は、望まれない誕生をし、最初は愛を注がれていましたがいつしかそれはなくなりました。
そして周りに助けられることなく、空腹で苦しむ日々。
最初はよく泣いていましたが、次第に泣かなくなっていました。
親が怒鳴っている声を聞き、悲しくなる日々。
そしてある日、父親が帰ってきませんでした。
そうすると母親は物に当たったり、子供に手を上げたりしました。
そして、三歳の時、親に首を絞められて亡くなりなりました。
・・・
貴方は遊びたいと言った後、考え込んでいましたね。きっと、遊んだことがなかったのでしょう。
ただどこかでその言葉を覚え、自分に愛を注いでほしいと願ったのかもしれませんね。」
私は一人でも幸せになれるよう祈る限りです。