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初めての召喚

 深夜0時、ようやくデッキからカードをドローできた。

 最初に4枚、続けて1枚、合計5枚の手札だが俺の手の中にある。


 そのカードを確認してみたが……全てスピリットカードだったか。

 元々スピリットカード多めではあったが、他のカードも欲しかったな。

 とりあえず0コストのバニラカードを召喚してみる。


「召喚。ブレイドドラゴン」


 ……口に出してみたがブレイドドラゴンが召喚された様子はない。

 おそらくこの本にカードを置く事で召喚されるのだろう。


 なので改めてブレイドドラゴンのカードを置き、魔石をカードの上に置くと小さな魔方陣が現れそこからブレイドドラゴンが現れた。


『名前    ブレイドドラゴン

 カテゴリー スピリット

 コスト   0

 種族    翼竜

 シンボル  赤1

 レベル1  魔石1 BP1000

 レベル2  魔石2 BP2000

 レベル3  魔石3 BP3000』


 大きさは少し大きい猫くらいで両手で持ち上げられそうなくらい。

 オレンジ色の体色で一応ドラゴンのぬいぐるみみたいな見た目をしている。

 小さな目で俺を見上げている姿は可愛らしい。


 一応今はブレイドドラゴンに魔石を3つ乗せているのでレベル3。BP3000だけど……どれくらい強いのか全く分からない。

 後カードを一々本に召喚するのは面倒くさいな。

 もっと召喚しやすくというか、手軽に召喚できるようにしたい。


 でも召喚や配置時に制限がある訳ではないから制限を与えると後々困った事になりそうだ。

 他のカードゲームのアニメみたいに腕に装着するタイプだと制限が生まれそうなんだよな……


 色々考えているとブレイドドラゴンは小さく鳴く。

 何か用事があるんじゃないかと聞いているように見えるが、もちろんただ召喚できるかどうか確かめてみたかっただけなので用事はない。

 だが0コストのおかげか疲れるような感覚は全くない。

 トラッシュに置かれた場合はどうなるのか確かめてみたいが、今は魔石が全くない。

 色々実験してみたいが急ぐ理由もないだろう。


 とりあえず眠いのでブレイドドラゴンと一緒に寝る。

 俺の隣を叩くとブレイドドラゴンは素直にやってきて丸くなった。

 とりあえず今後は魔石を増やす行動に力を注いで実験できる事を増やすしかないな。


 ――


「キャー!!」


 朝、誰かの悲鳴を聞いて目が覚めた。

 何事かと思っているとメイドが俺を指さして怖がっている。


「え、何?どした!?」

「若様ご無事ですか!そ、そこによく分からないのが!!」

「よく分からないって……あ」


 昨日召喚したブレイドドラゴンが眠たそうにしながら欠伸をした。


「ああ、こいつは――」

「何事だ!」

「若様に何かあったのか!!」


 説明する前に大騒ぎになりそうだ。

 しかもブレイドドラゴンは急に人が集まってくるから敵と勘違いしてしまったのか、俺の前でみんなに威嚇する。

 とうとう両親と妹まで姿を現しさらにヤバい事にならないか警戒していたのだが――


「何その子!可愛い!!」


 メイドや執事の間をするするとすり抜けて妹がブレイドドラゴンに抱き着いた。

 これには全員驚いたが一番驚いているのはブレイドドラゴンだろう。

 なんせ急に子供が抱き着いてきた訳だからな。


「リリア、もっと優しく抱っこしてやれ。苦しがってる」

「あ、ごめんなさい……」


 妹はそういうと腕の力を緩めた。

 ブレイドドラゴンも悪い子供ではないと判断したのか逃げはしなかった。

 妹はそのままブレイドドラゴンの頭や体を撫でながら嬉しそうにしている。

 妹が何ともなかったからか周囲からホッとした気配がする。

 言うならここだろうな。


「みんな、このドラゴンは俺が召喚したドラゴンだ。怖がらなくていい」

「それは本当か?」


 父が確認してくるので頷く。


「もし本当に野生のドラゴンだったらこうして落ち着いてる訳ないでしょ」

「まぁ……それはそうだが……」


 それでも信じられないという感じで言う。

 でもこれが事実だし、他の言いようもない。

 信じてくれと言うしかない。

 そこに母親がかなり不思議そうに聞いてくる。


「本当にその子を召喚できたの?さっき召喚したの?」

「いいえ。昨日もらった本を読みながら召喚する事が出来たのでそのままにしていました」

「そう……なの。それじゃその子のご飯もシェフにお願いしないとね」


 まだ母は疑問に思う事はあるが周囲を落ち着かせようと切り替えた。

 その後驚いたメイドから改めて謝罪され、家族で朝食をとる。

 ブレイドドラゴンは思っていたよりも上品と言うか、皿から食べ物をこぼさないように食べているので色々助かる。


「アレックス。そのドラゴンを召喚したのは分かったが、改めて何かを召喚する事は出来るか」


 父の言葉に俺は少し考える。

 ここで召喚する事は出来るがその影響で本当に召喚したい時にスピリットやマジックを使えなくなるのは困る。

 だからここは……


「召喚する事は出来ると思いますが、少し条件があるのでそれを満たさない限りできません」


 つまり縛りがあるから今は出来ないっと言っておこう。

 そうすれば無理に力を見せびらかす事にはならないだろうし、条件が揃っていないからできないと言われれば無理矢理召喚させようともしないだろう。


「なるほど。その条件は?」

「僕の魔力です。僕の魔力を増やさないとブレイドドラゴンのように召喚する事は出来ません。今はブレイドドラゴンを召喚するので手一杯です」

「なるほど。その通りだな」

「小さいとはいえドラゴンを召喚しているんですもの。当然ですね」


 両親は納得してくれたのでまずはこれでいいだろう。

 交渉はここからか。


「なのでお父様。今後は魔力の最大値の上昇方法と召喚について色々教えていただきたいと思っています。お力をお借りしてもよろしいでしょうか」

「許す。しかし今は知識と魔力量を上げる訓練のみとする。そして私は妻の前で以外で魔法を使わない事。これが条件だ」

「分かりました」


 召喚の実験に関してはこれからもこっそりと行う事にしよう。

 特にフィールド系に関してはどうなるのか分からないし、絶対に実験しておかないと不味い。土壇場で使ってみたら敵味方に大きな損害を与えましたじゃ笑えない。

 いくつかの実験は必須だ。

 ある程度魔石が増えたら実験しようっと。

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