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不倫

夫が優しく口づけをしてくれたあの日のこと。

私はあのひと時だけで生きていかれると思ったほど嬉しかったのです。

あれからも、夫の帰宅時間は11時過ぎで、寂しい日々です。

でも、あのひと時があったお陰で私は思い悩むことなく暮らせています。

そんな私の耳に入った今日の〖とおるこーらん〗は辛すぎました。



「まぁ、皆さん、ようこそ、お越しやす。

 とおるこーらんの 人生相談でおます。」


いつもの、とおるこーらんの声です。


「さて皆さん、今日もいただいたメッセージを読ませて貰います。

 こんにちは。こんばんは。かな?……どっちゃでも宜しおま。

 私は32歳の主婦です。……32歳、若い! ええなぁ~。

 実は、私は働いている先で出逢った人と付き合っています。

 その人も家庭があります。……へ? ダブル不倫だっせ。あんさん!

 良くないことは分かっています。でも、その人への気持ちに蓋が出来ませんでし

 た。……いやいや! それは蓋をせなあきまへんで! しっかり蓋せな!

 夫は気づいていません。相手の奥様も気づいていません。

 いつかは気づかれると思います。気づかれても私は構いません。

 離婚して、再婚したいと思っています。

 子どもは夫に渡してもいいです。

 その気持ちを二人で確認したいと思っています。

 とおるこーらんさんは「別れなはれ!」って良く言われていますので、

 私の背中も押して頂きたいのです。

 別れなはれ!って言ってください。」

「幾らでも言わせて貰いまひょ。 別れなはれ!

 これは、あんさんへの景気づけやおまへんで! 間違えんといて!

 別れてあげなはれ!

 旦那さんも、相手の奥さんも可哀想やし、何といっても可哀想なんはお子さん

 や!

 不倫しといて、よう、まぁ………。

 相手の方にお子がおいでか分かりまへんけどな。

 親に捨てられるようなもんでっしゃろ………

 お父さん好き! お母さん好き! って思うてても、親が好き勝手なことして

 お子達の気持ち、考える頭も無うなる………。アホやなぁ……。

 別れてあげなはれ! ちゃんと慰謝料と養育費払いなはれや!

 お子達の権利や! お子達のこと可愛いとか思われへん、そんな、あんさんが

 お子達を育てられると思いまへんな。

 そやから、別れてあげなはれ!

 腹立ちますわ。そやから、もう終わります。

 すんまへん。さいなら………。」


子どもが居るのに……どうして?と、私は思いました。

私たち夫婦には子どもが居ないからです。

不倫、夫はしていないのか?とまた頭の中に「夫の不倫」が浮かび上がりました。

それが辛くて、眠れませんでした。

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