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断罪終了後に悪役令嬢だったと気付きました!既に詰んだ後ですが、これ以上どうしろと……!?  作者: 一番星キラリ@9/2やられる前に発売:商業ノベル&漫画化進行中
【本編】

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76:私は何をしたのか?

絶叫する私に、アルベルトが語ったこと。

それはあまりにも、衝撃的だった。


廃太子計画と信じ、私がとった行動。

それはアルベルトにかけられた『呪い』を解く行動だった。


『呪い』を解くためには「アルベルトが愛する人、もしくは、アルベルトを愛する人が、アルベルトを殺そうとする」ことが必要だった。


アルベルトは推しメンであるが、愛しているかと言われると……。


『戦う公爵令嬢』のいちプレイヤーとして、アルベルトは確かに気に入っている。でも廃太子計画を実行している時、愛していたのかと問われると、イエスとは言えない。


だが。


アルベルトはパトリシアを愛していた。そしてわたしは短剣スティレットで、アルベルトの心臓を穿とうとしていた。実際に心臓は穿っていないが。


ではあの時、短剣スティレットに集められた魔力は、何を穿ったのか。


あの時、確かに鋼鉄のような何かに短剣スティレットは突き当り、それを打ち砕いた。私はてっきり、アルベルトの魔力の核を破壊したと思っていた。だが、それは魔力の核などではない。


打ち砕いたのは……カロリーナの『呪い』。


取引に応じ、廃太子計画のためにとった行動。

それは奇しくも『呪い』を解き、打ち砕くことになった。


つまり「アルベルトが愛する人が、アルベルトを殺そうとする」が成立し、同時に『呪い』は解けはずだが、ダメ押しの如く、物理的にも『呪い』は打ち砕かれた。


まさに魔術師レオナルドが思い描いた計画通り、すべてが進んだ。


そう、私に短剣スティレットでアルベルトの心臓を穿つように仕向けたのは、魔術師レオナルド。つまり、私がアズレークと呼んでいたその人は……アズレークではない。


その正体は……魔術師レオナルドだ。


『戦う公爵令嬢』をプレイしていた。

だから当然、レオナルドの姿も知っている。

でもアズレークと名乗り、私の前に現れた人物は、レオナルドとはまったくの別人。


当然であるが、魔法を使い、変身していたのだろう。

だから私はアズレークの正体に、まったく気づいていなかった。


レオナルドはアルベルトにかけられた『呪い』がどんなものであるか分かると、行方不明となっている私を探すことにした。


私であれば……悪役令嬢パトリシアであれば、『呪い』を解くのにかっこうな人材だ。アルベルトに好意を寄せ、その想いは実らず、選ばれたのはカロリーナ。恋に破れた上に、爵位剥奪され、一家離散。アルベルトを愛している。でも裏切られた。殺したいほど憎んでいる。


だが、ベラスケス家は既に一家離散しており、私の行方を追うことは困難を極めた。


修道院にはいろいろな事情で身を寄せている人が多い。その身の上を詳しく語らなくても、また素性を明かさなくても、それを咎められることもない。だから一度修道院に潜り込めば、うまく身を隠すことも可能だった。


それでもレオナルドは、私に辿り着いた。


爵位剥奪された元貴族の令嬢が行きつく先として、想定される場所は限られる。そういった場所を丹念に探し歩いた。そしてパルマ修道院に、辿り着いた。そこで私を見つけた。


その後はもう、完全にレオナルドの話術に、騙された。


アルベルトの毒殺未遂事件。


これは実際に起きていた。犯人はドルレアン家の手の者、ということは分かっている。だがドルレアン公爵は否定していたが。つまり、国王陛下は私が犯人と考えていなければ、刺客も放っていない。王命を受けて私を殺害しに来た……そうアズレーク、いやレオナルドは語ったが、それも作り話だった。

お読みいただき、ありがとうございます!

次回は明日8時に「嘘と真実」を公開します♪

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