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断罪終了後に悪役令嬢だったと気付きました!既に詰んだ後ですが、これ以上どうしろと……!?  作者: 一番星キラリ@9/2やられる前に発売:商業ノベル&漫画化進行中
【本編】

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3/311

3:……ようやく見つけた

スノーは地面から顔上げ、一目散に森の奥へと駆けていく。


「ちょっと、スノー、待って!」


ミニブタは、オスのフェロモンの香りをトリュフに感じ、反応する。これだけ一目散に駆けていくということは……。よっぽど好みのタイプのオスのフェロモンに似た香りを、見つけたのかしら。


見失わないよう、スノーの後を追いかけると。

巨木の根元付近の土の匂いを嗅いでいる。


「スノー、とびっきりのトリュフを発見した?」


声をかけながらスノーに近づくかが、土を掘り起こしている様子はない。


どうしたのだろう?

しゃがんでスノーを抱き上げようとしたその時。

気配を感じた。

巨木の影に誰かいる……?


「……ようやく見つけた」


耳に心地よいテノールの声。

見上げるとそこにはかなり長身の男性がいる。


漆黒の闇を思わせる黒髪と、意志の強そうな眉、長い睫毛に縁どられた黒曜石のような瞳。その瞳が燃えるような熱さで私を一瞬射抜いたが、すぐに落ち着きを取り戻した。


彼の瞳から視線を逸らそうとすると、高い鼻筋と血色のいい唇が目に飛び込んでくる。


なんて整った顔立ちなのだろう。


さらに目を引くのはその肌だ。健康的でくすみ感のない、張りのある肌をしている。


身にまとうのは黒シャツに黒ズボン、黒いマントに黒革のブーツと黒ずくめ。腰に帯びている剣の柄でさえ黒い。


騎士……なのだろうか?

あまりの美貌に息を飲むことしかできない。


「パトリシア・デ・ラ・ベラスケス。王太子の婚約者になることを願い、彼がカロリーナ・ドルレアン公爵令嬢を選ぶと、王太子を毒殺しようとした稀代の悪女だ。未遂で済んだから公にはなっていないが……。だが私は知っている。君の悪事を」


私より三歳ぐらい年上に見える、細身だが筋肉もありそうな男性の言葉に血の気が引く。


「……人違いです。私はただの修道女です」


それだけ言ってスノーを抱き上げ、急いでこの場を立ち去ろうとするが……。


腕を掴まれた。

やはり騎士なのだろう。

捕まれた腕にかかる力は強く、外すことはできなさそうだ。


「私の目は誤魔化せない。君の顔は知っている」


私のことを知っている……?

それはつまり……ドルレアン公爵家の人間、ということか?


いや、そうだろう。

こんなところまで追ってきたのだ。

私やベラスケス家を嫌う、ドルレアン公爵家の人間としか考えられない。


「……もう、十分ですよね? ベラスケス家は爵位を剥奪され、一家離散になりました。私だって王都から遥か遠いこの地で修道院に入り、慎ましやかに生きています。もう放って置いてください」


「そうはいかない。君は王太子を毒殺しようとした。例え未遂であろうとその罪は償わなければならない」


「な、それは……」


「パトリシアー! パトリシアー、どこにいるの?」


ニルダ!


私は助けを呼ぼうと口を開きかけたが、突然、黒ずくめの男に抱き寄せられ、口を塞がれた。


さらに耳元で「深い眠りの中へ」そう囁かれた瞬間、意識が遠のいた。

お読みいただき、ありがとうございます!

引き続きお楽しみください☆

このあともう1話公開します。

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