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この世界の生活

 神殿を出た光が最初に見た光景は広がる街

高層の建物などはなく2階建てのレンガでできた建物が並んでいた

道路となる部分は石畳で舗装され近代的な街並みではないが綺麗だなと思う


しかし神殿から続く大きな通りには多くの人が歩いているが店と感じられるような建物は見当たらない


キョロキョロと辺りを不思議そうに見回しながら歩く光を見て片桐が喋る


「店とかそういったものはないぞ?

考えてみろ、戦う為に呼び出された俺達の中で商売始めるやつなんかいないだろ」


確かにと思う光


「新人が来ると必ずその辺の疑問を持つからな!

ちなみに俺達人間はお腹も空かない!けど身体的疲労や精神的疲労はあるからそこは注意な!」


死ぬ前とは色々と違うのだろう

その内慣れるさと言う片桐


「人間はというと他の種族は空腹はあるのですか?」


「俺も全てを知ってるわけじゃないけどな、魔族や巨人族なんかはあるそうだ

一応戦闘能力に差があるからハンデみたいなものなのかもな!」


知らねーけどと明るく話す片桐に少し話しやすさを感じながら歩いていくとレンガ作りの二階建てアパートのような建物へとたどり着く


「一応ここの204号室が光の家だ、家具やなんかは最初にあるものを使ってくれ

ちなみにここのアパートのメンバーは皆んな俺の隊だから仲良くしてくれな」


「了解しました!後で挨拶しておきます!」


「まぁ、そんな堅くならなくて大丈夫

このアパートのメンバーはほとんど皆んな光と変わらないような年齢だしな」


「そうなんですね

やっぱりここにいる人達も現世で死んでこっちに来たんですよね?」


「そう、皆んな1度死んでる

只1つ違うのは全員地球で死んだわけじゃない」


「地球?どういう事ですか?」


「若者風に言うなら異世界ってやつか?

地球とは別の世界にもフレイア様が管理する人間っていうのは沢山いるらしくてな、むしろ地球出身っていうのは珍しいんだわ」

「まぁ言葉なんかは普通に通じるからその辺は気にしなくていい、ただ他の世界についてはあまり情報を詮索し合わないようにってフレイア様の命令だ」


「文明とかについては地球に比べてどうなんです?」


「その辺も詮索は無しだな、まぁ魔法が使える世界があったりこの死後の世界に電気がないのを見たら地球とは違った文明だろうし科学では地球程発展してないとは思うがな」


実際核兵器並みの兵器出されたらもはや戦いにもならないだろう、そういうのも含めて地球人は少ないのでかな?と軽く思考する光の肩を片桐が叩く


「よし!それじゃ次行くぞ!」




連れられた場所は訓練場と思われる広大な広場

そこでは大勢の人間が剣や槍での訓練を行なっていた


その中でも大きい音をたて訓練をする集団に目をむける


「あれは…?」


「ああ、あれが魔法ってやつだ

おそらく光がイメージしてる通り火だったり水を操る

強力に見えるだろうが魔法師の身体能力は高くないし長時間戦えるわけじゃないから長所ばっかりってわけでもないな」


(戦国時代でいう火縄銃みたいな感じだろうか?

使い方によってはこれだけで圧倒できそうなのに)


むしろ魔法などという戦いの中で自分は何もできないぞと少し冷や汗をかきはじめた光


「心配するな光、全員にあるってわけじゃないが運が良い事に俺も光も戦う力を持ってる」


「戦う力…ですか?」


「そう、まず単純に身体能力は比べるまでもなく上がってる。

そして俺の場合はこれだ」


と、言った片桐の両手にガトリングガンと呼ばれるものが現れた 


「スキルって呼ばれてる。

俺のスキルはこのガトリングだ、弾は自分の中にある魔力ってやつを発射する

魔法は使えないが魔力を持ってる人間にこういったスキルが現れるそうだ」



「さっきの話しだと自分にも魔力が?」


「フレイア様いわくあるそうだな

この玉を胸に当ててみろ」


そう言って手の中に収まる程の水晶のような玉を渡される

「これでスキルが使えるんですか?」


「魔力に溶け込んでスキルとして開花するそうだ

魔法を使わない無の魔力だからこそできるそうだ」


やってみますと小さく呟いた光は緊張しながらも胸にあてる

すると透明の玉は光の中へと溶けこんでいった


「どうだ?自分のスキルがわかるか?」


「それが…スキルのがあるのはわかるのに何かモヤっとしているというか壁があるような…」


「ほう、かなり珍しい! スキルは成長するんだが中には戦闘経験や何かきっかけがないと扱えないスキルがあるという話しを聞いた事がある

おそらく今の光では扱えないようなスキルなのだろう」


「そういう事もあるんですか」


自分だけのスキルというものに23歳にもなって心躍った恥ずかしさと期待を裏切られたようなショックを感じた光


「そう気に病むな!訓練や戦争の中でいつか使えるようになるさ!」


「そうですね!訓練は今日から行いますか?」


「いや、まだこっちにきて体が慣れてないからな

とりあえず今日1日はアパートで寝てるといい

明日の朝この場所に集合だ」


「了解です、ではまた明日よろしくお願いします!」


応!という片桐隊長の挨拶の後アパートへと光は向かうのだった

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