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神様チートは美少女《ヒロイン》のもの!  作者: 文月蜜夜
第一章 少女と幼馴染と共同生活
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少女と幼馴染とお泊り会~後編~

食材の名前変えようかと思ったけど無難にそのままにしました。

食事事情については転生者たちがバリバリ頑張ったことでかなり進んでますw


 窓から夕陽が差し込み、室内をオレンジ色に染める。

 お茶会の後、準備していたボードゲームを皆で一喜一憂しながら遊びリンはフローレンス達との交流を深めていた。


「ロゼッタさん、そろそろ夕食の準備を始めませんか?」

「ん、そうだな、もうそんな時間か…」

「…あそんでると~、時間が経つのが早い~」

「そうですわね、リンさん何かお手伝いすることはありますか?」


 フェルマータの言葉に賛同しつつリン達の手伝いを申し出るフローレンス。


「そうですね…ではお皿と食卓の準備をしていただいてもいいですか?」

「わかりましたわ」

「アリスはお風呂の準備お願いできる?」

「おっけー、フェルも手伝って貰っていい?」

「…は~い」


 アリスがフェルマータを連れてお風呂場に行くのを見送ると、リン達も夕食の準備を進めるために行動を開始する。


「で?何を作るんだ、リン」

「そうですね、今日はハンバーグでも作ろうと思います」

「ハンバーグか、私は何をすればいい?」

「ロゼッタさんにはひき肉を作っていただけますか?その間に僕は玉ねぎを準備しておきます」

「わかった」


 リンとロゼッタは二手に分かれそれぞれの作業を進める。

 ロゼッタは包丁を使いまな板の上の肉を手際よくひき肉に変えていく。普段からメイスを振っているためだろう、かなり疲れる作業を軽々しくこなしていく。

 対するリンも普段から自分とアリスの夕食を作っているので的確な包丁さばきで玉ねぎを刻んでいく。

 フローレンスが意外と量を食べるといったことが先ほどのお茶会で明らかになったので、予定していた分量よりも多く玉ねぎを切っていく。

 切り終えた玉ねぎは一度フライパンで軽く火を通す。


「よし、ひき肉はこれぐらいでいいか?」

「はい、十分です。後は塩を少し入れて粘りが出るまで混ぜてください」

「りょーかい」


 そうして二人で効率よく分担作業をしているうちにフローレンスが食卓の準備を終えリン達の元にやってくる。


「リンさん、食卓の準備が終わりましたわ」

「ありがとうございます、フローレンスさん。えっと、ハンバーグの種づくりお手伝いして貰ってもいいですか?」

「わかりましたわ」

「じゃ、フローレンスにはあたしが教えるよ」

「わかりました、では僕はソースの準備をしておきますね」


 フローレンスとロゼッタがハンバーグの種づくりをしている内にリンは2種類のソースを作っていく。

 1つは玉ねぎを使った甘めのソース。もう一つは赤ワインを使用した大人のソースといった感じに作っていく。

 そうこうしている内に種の準備が終わり、ハンバーグを焼く段階に入った。

 ロゼッタがコンロ火につけフライパンで手早く焼いていく。


「焼けたら片っ端からお皿に乗せていくからフローレンスは運んでくれ」

「あ、フローレンスさんもうすぐソースもできるのでソース用の器も持ってきていただきたいです」

「わかりましたわ」


その後、ソースを作り終えたリンはサラダに取り掛かり手の空いたロゼッタとフローレンスにバケットを準備して貰った。

 お風呂の準備に言っていたアリスとフェルマータも合流し夕食が始まった。


「リンのご飯は何時も美味しーね!」

「家事も完璧なリンさん…是非とも当家の従者として仕えてほしいですわ」

「ありがとね、アリス。フローレンスさんもお誘いは嬉しいですが僕にはやりたいことがあるので遠慮させていただきます」

「リンさんにフラれましたわー」

「…お肉、おいし~」

「ほら、フェル。口にソースついてるぞ?」

「…んみゅ~」

「ロゼッタさんとフェルマータさんって親子みたいですよね」


 雑談を交わしつつ食事を進める。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「そういえばリンさんはわたくしたちのことさん付で呼びますわよね」

「そういえばそうですね」


 夕食後、お風呂の広さも考え2手に分かれてリン達はお風呂に入っていた。

 公正なる決闘(じゃんけん)の結果、リン・フローレンス組とアリス・フェルマータ・ロゼッタ組に分かれて入ることになったのだ。

 リンはフローレンスによって隅々まで奇麗にされると抱きかかえられた状態で湯船に浸かっていた。


「後、言葉遣いも丁寧にしてますわね」

「フローレンスさんだってそうじゃないですか」

「わたくしはこれでも貴族の端くれなので」


 うふふ、と上品にフローレンスは笑う。

 その様子に奇麗な人がやると絵になるな、という感想をリンは抱いた。


「わたくしのことフローレンスと呼んでいただけませんか?リン(・・)

「えっと…」


 いつもはさん付けでリンのことを呼んでいるフローレンスが呼び捨てをしてくる。艶の帯びた声で囁いてきたためドキッ、と胸を高鳴らせるリン。


「ほら、フローレンスと」

「ふ、フローレンス…」

「はい、リン」


 少し恥ずかしそうに、だが嬉しそうにフローレンスの名を呼ぶリン。そんなリンを抱きしめながら返事をするフローレンス。

 ただ、さん付けをなくしただけで一気に親密になれた気がしてリンは心を弾ませる。


「さて、のぼせないうちにお風呂から上がりましょう」

「そうですね、フローレンス」


 その後、フローレンスのことを呼び捨てにするリンを見たフェルマータとロゼッタが自分のことも呼び捨てにしてほしいといい、リンは今回のお泊り会で一気にアリスのパーティメンバーと仲良くなれたことを嬉しく思いながら寝床に就くのだった。

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