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神様チートは美少女《ヒロイン》のもの!  作者: 文月蜜夜
第一章 少女と幼馴染と共同生活
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少女と幼馴染とハンター仲間

先に言っておきます。

新キャラは完全に性癖です。

 ギルドマスター・ディシオによる受付嬢になるための面談試験の後、昼食を取ったリンとアリスは町中を探索していた。


「こうして二人で出かけるのって久しぶりだねー」


 アリスが楽しそうに笑う。

 リンもつられて笑顔で「そうだね」と返す。

 人が多い通りのためリンとアリスは手を繋いでいる。それが村に居た頃よく二人で出かけていたことを思い出すのだろう、自然とのままの笑みがその顔に浮かんでいた。


「明日からリンもギルドで働くようになるし今日ぐらいはしっかり観光したいよね」

「うん…そういえばアリスは何時からハンターの活動を再開するの?」

「一応そろそろ合流する予定になってるよ。多分今日ぐらいに王都に戻ってくるんじゃないかな?」

「へー、僕の知らないアリスのことも知ってるんだよね、今度会って話を聞きたいな」

「あはは…ほどほどにね?」


 二人で他愛のない雑談を交わしながら歩いていると噴水のある広場が見えてきた。

 王城へと続く大通りにある噴水はリ・エステル王国王都エステルの観光名所の一つになっている。一軒家ほどある巨大な噴水は水魔法が付与された石、『魔石』から噴き出す水は天に打ち上げられ複雑に彫り上げられた石の彫刻の表面を透き通った水が流れる。この噴水を見るためだけに王都に訪れる旅人や観光客も多い。そのため、噴水の周りには多くの露店や店が構えており他の通りと比べても非常に人で賑わっている。


「…すごい、こんなの見たことない」

「すごいよね、世界にはこんなものがもっといろいろあるって考えるとわくわくするよね」

「うん、もっといろんなものみたいね」


 ぐる、と一周噴水を回り全方向を見て回ったリンとアリスは歩いて喉が渇いたので、近くの露店にあった果物でできた飲み物を買うことにした。


「あら?アリスさん、戻ってきていらしたのですわね」

「ん?フローレンス!久しぶり!」

「はい、お久しぶりですわね。アリスさん」


 茶髪の髪に2本の縦ロールと澄んだ空色の瞳が特徴的な女の子だ。来てる服は派手な装飾こそないものの清潔感あふれており一目で高いことが|窺≪うかが≫える。身長は高く、アリスよりも拳一つほど高い。また、リンよりは控えめだが女性の象徴でもある胸も豊かに育っている。美の結晶と言っても差し支えないだろう。


「そちらの方はもしかしてリンさんですか?」

「あ、はいそうdむぐぅ!?」


 リンの言葉が途中で遮られる。

 なぜなら、アリスにフローレンスと呼ばれた少女がリンに近づくとその頭を自身の胸元に抱きかかえたからだ。


「きゃー、アリスさんの言っていた通り可愛いですわ!!アリスさんもかわいいけどリンさんは小動物みたいでかわいいですわ!!」

「でしょー!自慢の幼馴染だよ!」

「んぐっ!むぐ!!」


 息ができないのか酸欠でリンの顔が赤くなっていく。


「あぁ、ごめんなさいリンさん。苦しかったですわよね?」

「ぷはぁ…はぁ、はぁ…いえ、大丈夫です。えっと、フローレンスさん?」

「自己紹介が遅れて申し訳ありませんわ、わたくし、マルク・フローレンス。マルク侯爵家の三女ですわ。よろしくお願いします、リンさん」


 苦しそうに呻いているリンに気が付いたのか胸元に抱き寄せていたリンの頭から手を放す。しかし、背中に回していたもう片方の手は解かれておらず、まるでダンスの体勢のようになっている。更に、アリスよりも背の高いフローレンスに抱きかかえられているため見上げるように見つめているリンの顔が青くなる。


「お貴族様だったのですね、知りえなかった無礼を」

「謝らないでくださいませ、アリスさんの幼馴染なのですからわたくしのことはフローレンスとお呼びくださいませ。それに言葉遣いも普段通りで構いませんわ、わたくしたち同い年ですわよ」

「えっと…フローレンス…さん」

「フローレンス、と」

「…フローレンス……さんっ、ごめんなさいさすがに呼び捨ては…」

「仕方ないですわね、これから仲を深めていずれはですわね」


 そういうと背中を抱いていた手を放す。

 にっこりと微笑むフローレンスその姿は絵画から飛び出してきた女神を思わせる。思わず息をのんでしまう姿にリンを含め周りの通行人たちも見惚れる。

 その中、ただ一人アリスだけはいつも通りだった。


「フローレンスは私たちのパーティメンバーの一人なんだよー」

「お貴族様なのに?」

「珍しいですか?」


 リンの疑問に対してフローレンスが問う。


「えっと、失礼だけどお貴族様って後方の安全なところにいるイメージが強いし危険なところに行くのが想像できなかったから…」

「リンさんの言うことはもっともですわね。ご質問にお答えしますとマルク家は代々武力で王国と民を守護してきた一族なのですわ」


 フローレンスの説明によるとマルク家は代々数多の優秀な騎士を輩出してきた名家で、父は騎士団長、母は凄腕の冒険者だったという。兄や姉、弟から妹に至るまで全員が武闘派という戦うことにおいては王国で右に出る家はない。王からの信頼も厚く、一人娘である王女の専属護衛を任されているほどだ。


「すごい家系ですね…」

「えぇ、自慢の家族です」

「フローレンスも私の自慢のパーティだよ!」


 アリスが横から抱き着いてきてリンとフローレンスを抱擁する。

 少女たちが笑いあう、すごく温かい空間がそこには存在していた。

縦ロールお嬢様いいよね。

悪役令嬢ものとか書く時には絶対出したい。むしろ主人公にする。

そしてヒロインと百合してくれ(切実)

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