表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/25

望んだものの対価とは? 1

「なぁ、これってかなり高待遇ではないのか?」



「そう見えるのは、まだ『ダンジョンマスター』の本質を知らないからです。

 さて私から『相談や助言』を受ける対価のお話、つまり『ダンジョンマスター』として生きるデメリットの話です」



思わずゴクリと息を飲んだ。



「軽いものから順にいきましょう。

 まず『ダンジョンマスターは四六時中命を狙われます』。

 ちなみにこの世界は一日が24時間きっかり、1ヶ月は30日、一年は360日でうるう年はありません」



金髪9Pグッジョブ。

これで腕時計も問題なく使える。

「不眠で不老なら対処は余裕じゃないかな?

 どうしてもって時は、罠とか召喚モンスターに任せればいい。

 神様級に強い『ルプ』もいるしな」



「いい忘れてましたが、私は『ダンジョン滅亡を妨ぐ戦闘』は禁じられています。

 主神様が言う『制限が付く』とはそういう意味です。

 最も私の仕事はあくまで『相談やサポート』ですから」



「なっ!?」

最初からあてにしてたわけでもないが、上げて落とされると辛い。

しかし俺が希望したのは『相談』だけだ、これは仕方が無いだろう。



ルプに悪びれた様子は無くニコニコ笑ってる。

「それでは説明を続けますね」




◇◆◇◆◇




この世界で『ダンジョンマスター』に敵対するものとして『冒険者』と『兵隊』と『野良化物』がいる。


『冒険者』は『冒険者組合』所属してるものを指す。

狩猟と採取メインにする『ハンター』、化物退治や護衛をメインにする『傭兵』、『賞金稼ぎ』『トレジャーハンター』とか‥‥何種類かいるが、ドブ浚いから化物退治までの何でも屋だ。


ダンジョンに良く来るのは、その内の『賞金稼ぎ』と『トレジャーハンター』。

ダンジョンコアを壊すか、残りDPがなくて蘇生できないダンジョンマスターに止めを刺した者には、引き継いで『ダンジョンマスター』をやるのかの確認が行われる。

これを拒否した場合にドロップする『迷宮討伐の証』には高額な懸賞金が懸けられている。

無名のダンジョンの証でも、本物ならば高額な懸賞金が貰えるから彼らはダンジョンに向かう。


薬草や希少食材の採れる階層があれば『ハンター』も来る。


他の狩猟目的な『ハンター』やモンスター退治の『傭兵』は滅多にダンジョンに来ない。

召還モンスターを倒すと光の粒子になって消えてドロップ品が落ちる――つまり解体して肉や素材を得られない。

同じ理由で、討伐証明部位も取れない故にモンスター退治目的の傭兵も来る事が少ない。

罠とかの障害もないだけに、大抵はダンジョン以外で狩をした方が稼げるからだ。



『兵隊』は言うまでもないだろう。

基本的にダンジョンはモンスターの巣窟だ。

モンスターがあふれて暴走する『氾濫』が起きれば大惨事が起きる。

権力者が命令すれば、地域安全の為に『氾濫』が起きる前に『兵隊』を送りダンジョンを滅ぼすという流れになる。



『野良化物』は‥‥野生の化物の群れだ。

ルプが言うには、この世界には総指揮官たる『魔王』が今のところ居ない。

なので基本的に化物は自然発生や普通に繁殖で増える『野良』なんだそうだ。

しかしある程度知能のある化物ならば、ダンジョンコアを壊しダンジョンマスターに成り代わろうと欲するのが本能らしい。




◇◆◇◆◇




「‥‥という訳で、マスターはこれらに対抗すべく、施設を作りモンスター召還して守らせるとかしなければなりません」



「なぁ。

 通路を50cm四方にして、コアルームにはルプしか通れないようにするとかは駄目なのか?」



「人間が這って通るには、もうちょっと広くないと駄目だと思いますが‥‥それは端末のメニューの中の『設計検査』に聞いてください」



「これか‥‥何々?

 『実際にDPを消費して建築する前に、入口からコアにたどり着く事が可能かどうかチェックします。

 最低でも『人類の5人パーティ』がコアにたどり着けないと判定されると、ダンジョンの魔力循環に支障が出るために建築できません』」



「それでも、隠し扉やスイッチで開く壁で、封鎖するのはアリなはずですよ。

 あとはトラップで追い返すとか」



「ああ、昔に見た映画にもそんな遺跡があったなー」

巨大な石の玉が転がって追いかけてくるとか、釣り天井とか‥‥。

ゲームなら『* おおっと *』とか。

敵意がなく、ただ迷い込んだ人にはそんな即死トラップは使いたくないな。



「マスターは迷ってますね。

 私は禁じられてるので、護衛的な協力はできません。

 マスターが直接戦い傷付ける事に罪悪感があるなら、トラップやモンスターに任せたら良いじゃないですか?

 この世界での人間の法でも『強盗や暗殺者を返り討ちにしても無罪』なんですよ」



「『正当防衛』か‥‥それは解ってる」

殺すのは最後の手段だから、なるべく避けたい。

かといって、『殺すくらいなら殺されたほうがマシだ』などと言う博愛主義者なつもりはない。

その時になって、できるかどうかは別だが‥‥。



「主神様は中立神なので、無意味に殺し回るのでなければ許してくれますよ。

 ダンジョンマスターに殺すことを禁ずるのは『肉食獣に殺生せずに死ね』と言うのと同じですから。

 それに『バレなきゃ犯罪じゃないんですよ』」



「小ネタを挟むのはいいが、声マネはやめような」

そっくりすぎてなんかムカ付く。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ