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順応力が高すぎる男子高校生がTSした場合   作者: m-kawa


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第57話 佳織の秘密

「わたしは……」


 みんなに注目されている静が、はにかみながら三人を見回す。何やらもったいぶっているようだが、性格的に素直に答えてくれるとは思えない。

 そのまま俺へと視線を固定すると。


「圭ちゃんひとすじだよ!」


「えー」


「ちょっと静! ……さっきは譲ってくれるって」


 ほらこれだ。ってか、千亜季が不満そうなのは予想通りだが、佳織のその答えは予想外だぞ? 譲られたのは俺の隣で寝る権利じゃなかったか?


「あははは!」


「もう……、真面目に答えなさいよ……」


「えー、わたしは真面目だよ?」


 小首をかしげる静だが、それを見た千亜季もなぜかうんうんと頷いている。おいおい、まさかお前もか……。


「私も圭ちゃん好きだよ?」


「ほらほら、佳織の話も十分聞いたし、あとは圭ちゃんだけだよ?」


 おいおい、もう一周したのかよ。はえーな。いやまぁ本音は聞けたから十分かもしれんが、好きなヤツは聞いてないぞ……。いやまぁ、別に気になるってわけじゃないけどな? 佳織が誰を好きだろうが俺には関係ないし……。


「俺の話題に戻るの早くね?」


「気にしない気にしない。みんな気になってるんだからいいじゃない」


「いやいや、俺が気にするっての……」


 三人を見回してみるが、全員俺に興味津々といった様子だ。佳織はどっちかっていうと自分の番が回ってこなかったことにホッとしてるっぽいが……。


「はぁ……、拒否権ない感じだなおい。まぁいいけど」


「少なくとも、男の子の時は女の子が好きだったんだよね?」


 千亜季が恐る恐るといった様子で尋ねてくるが、何を言ってるんだ。むしろ逆に千亜季が腐女子かどうか疑ってしまうじゃねーか。


「当たり前だろ。俺はホモじゃねぇ」


「じゃあ今は?」


 クラスメイトの男連中を思い浮かべてみるが……、やっぱりないな。ちょっと前にも似たような想像をした気がするが、やっぱり男はないな。だからと言って女の子は……というとどうだろうか? 男よりはまぁありな気はするが……。


「消去法でいくなら……、女の子……なのか?」


「「きゃー」」


 俺の言葉に静と千亜季が小さめの声で黄色い声を上げる。


「消去法なのね……」


 佳織はといえば、ホッとした表情になっている。


「あくまで消去法だからな。……それにこの先どうなるかわかんねーし」


 可能性は低いとは思っているが、もしかしたら男に戻ることもあるかもしれない。今となっては、この状況を楽しんでる自分もいるからどっちでもいいんだが。


「あ、じゃあさ、男の子の時は誰か好きな女の子っていたの?」


「はぁ?」


 なんでそうなるんだよ。……いやしかし男の時か?


「特にいなかったけど……」


「えーーー、そうなの?」


「なんでそんなに不満そうなんだよ」


 当時よくしゃべっていたのは……、佳織だろうか。その周囲にいた静と千亜季とは二言三言話すことはあったが、そう頻繁にあったわけじゃない。


「だって……」


「ねぇ……」


 不機嫌そうな佳織に、顔を見合わせる静と千亜季。どういうこったい。何やら三人だけわかってる雰囲気を感じるんだが。


「結構女の子の間で、五十嵐くんって人気あったのよ?」


「――へっ?」


「そうそう、割と狙ってる人多かったよね」


「……えぇ? マジか」


 いや俺ってそんなモテてたの? まったく自覚ないんだが……。すげーもったいないことしてたのか? いやいや、普段しゃべる相手が佳織だけだったとはいえ、気づかないもんなのか。


「まったく知らなかったんだが……、佳織は知ってた?」


「――へっ!?」


 急に話を振られた佳織が目を見開いたかと思うと。


「そ……、そんなの……、圭一が知らないのに、あ、あたしが知ってるわけないじゃない」


 目を泳がせて噛みまくりの口調で否定してきた。


「……すげー知ってそうだな」


「な、なんでそうなるのよ」


 あまりに怪しいのでジト目とともに返してやるが、どうやらしらを切るつもりらしい。なるほど、ならばここは静に聞いてみるか?


「――などと供述しているが、本当のところはどうなのかね。静くん?」


「ふっふっふ、佳織くんであれば知っているはずなのだ。なぜならば、他の女の子たちをとお――」


「あーーー! ダメダメ! 静、それ以上はダメよ!!」


「えええ、ちょっと佳織、邪魔するんじゃねーよ」


「ダメったらダメよ!」


 せっかく理由まで教えてもらえそうだったのになんだよ。ってか佳織は知ってたのか。いやそれなら教えてくれてもよさそうなもんじゃねぇか?


「あはははは!」


 俺たちのやり取りを見ていた千亜季が、耐え切れなくなったのか笑い出す。俺たち三人も顔を見合わせると、自然と笑みがこぼれてくる。


「ははは」

「ふふふ」


 こうしてパジャマパーティーの夜は更けていった。

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