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順応力が高すぎる男子高校生がTSした場合   作者: m-kawa


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第46話 試着は大事

「まぁそういうことにしておいてあげるわ」


「……でもパジャマパーティーのときに詳しく聞かせてね」


 この二人なら、例え佳織が変な性癖を持っていたとしても受け入れてくれるのかな。……くれるよな?

 静の席に座ってパンをかじりながら幼馴染の心配をするが、そういえばなんで俺が佳織の心配をせにゃならんのだと自分にツッコミを入れる。


 ――いやそれよりもだ。


「そのパジャマパーティーはゴールデンウィークのどこでやるんだ?」


 パジャマパーティーとやらはよくわからんが、少なくともこの三人が泊まりに来るのだ。

 明日からゴールデンウィークが始まるが、初日から来るのか。それに何泊するつもりなのか。


「明日からでいいんじゃない?」


「私も明日と明後日がいいな。金曜日から用事があるから」


「……なら明日からの一泊ね」


 佳織としても二人を止められないとあきらめの境地に入ったのか、渋々ながらパジャマパーティーに賛成と言ったところか。


「へいへい」


 それにしても明日からね。とりあえず来客用の布団を干しておかないとな。

 まぁ部屋は無駄にいっぱいあるから、場所には困らんだろう。


「ちゃんとかわいいパジャマ……、は圭ちゃん持ってなさそうね……」


 静が俺を一瞥してため息をつくが、ご察しの通りである。俺がそんなものを持っているはずがない。

 着飾ることに抵抗はなくなっているが、家の中でやってもしょうがないからだ。

 となるとこのパターンはもしや……。


「じゃあ放課後みんなで買いに行こうか?」


「賛成!」


「はぁ……、しょうがないわね。どうせ他にも必要なものあるでしょう」


 千亜季が提案すると静はノリノリで、佳織はついでと言った感じで買い物することが決まった。




 はぁ……、疲れた。

 やっぱりあの三人の買い物に付き合うのは大変だ。いやまぁ、自分の買い物もあったわけだが、俺自身はそれほど選ぶのに迷ったりはしていないはずだ。

 むしろ余計に候補を出されて惑わされたくらいだ。


 そして一番の本命であったパジャマであるが、結局全員が新しいパジャマを買っていた。

 普段一人での買い物であれば問題なかったんだろうが、四人集まると変なテンションになるな。

 今になって、なんでこんなパジャマ買ったんだと、若干の後悔に襲われている。


「……まぁ、全員着ぐるみパジャマだしいいか」


 これで明日、誰も着ぐるみパジャマを持ってこなければ、俺もウニクロのパジャマを着ればいいだけの話だ。

 泊まりに来ると言っても、布団さえあれば大丈夫だろう。

 スリッパや座布団は十分にあるし。……クッションはもうちょっとあってもよかったかもしれない。


 ちょっとだけ部屋を片付けたら晩飯だ。さすがに今日は明日の準備もあるので自炊している時間はない。

 買い物ついでに買ったご飯を食べて、食休みを挟んで風呂だ。

 下着を出してパジャマを用意するも――。


「……ちょっと着てみるか」


 なんだかんだ言いつつ、着ぐるみパジャマを着た自分に興味がないわけではない。

 どうせ今日は一人だ。誰に見られるわけでもない。

 そう決断すると、新しく買ってきたパジャマを出してタグを切り、そのまま風呂場へと持って行った。




 風呂から上がり、下着を身に着けてから新しく買ったパジャマを広げてみる。

 白黒のまだら模様のパジャマだ。ズボンのお尻部分からは尻尾が生えており、ハチワレ模様のフードにも耳が生えている。

 紛れもない猫の着ぐるみパジャマであった。


 とりあえずこの場には猫パジャマしか持って来ていない。

 躊躇することなく上下ともにパジャマを着ると、鏡の前に立つ。

 そこには小柄な猫娘が仁王立ちしていた。


「ふむ。……悪くはないな」


 悪くないとは言ったが、正直これはヤバい。かわいすぎる。大事なことなのでもう一度言う。これはかわいすぎる。

 誰だ着ぐるみパジャマに抵抗していた奴は。あぁ、俺か。これは静が着せたくなるのもわかるな……。

 猫の手のように丸めた両手を胸元に持ってくると。


「にゃー」


 破壊力も抜群か。自分でやっておいてあれだが、ずっと眺めていても飽きないかもしれん。

 いやしかし、これは自分なのだ。

 まだ実感は薄いとは言え、自分だぞ。それでいいのか俺?


「……」


 男の時だったら絶対にこんなことはやっていないと思ったが、よく考えれば当たり前だ。

 つまり誰得だって話だ。

 男が猫パジャマを着て『にゃー』と言ったところで可愛くもなんともない。いやむしろキモいだけだろう。

 そう、今の俺だからいいのだ。可愛いものは見てみたいのだ。


「うむ」


 謎の自分理論を展開して納得したところで、俺は風呂場を後にして自室に戻る。

 さっきまで抵抗のあったパジャマだが、一度着てみればそんなものは綺麗さっぱりと霧散した。

 むしろ他の二人のパジャマ姿が楽しみになってきたくらいだ。


 ……佳織? あいつはまぁ、何の着ぐるみパジャマなのかが気になるくらいか?

 変なやつだったら思いっきり笑ってやろう。


 さて、明日に備えて寝るか。朝から布団と座布団を干さないとだし。

 それじゃ、おやすみなさい。

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