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プロローグ

全くの初心者ですので文法などめちゃくちゃかもしれません。


 そろそろ暑くなり始めて夏服に変えたくなる5月中旬、高校3年である俺、椎名遥翔は学校から帰宅しているところだった。たまたま一人でいつも通っている道ということもあり、考え事をしながら歩いていたのだがそれが良くなかった。自分のことだがなんてバカだったんだと思わずに入られない。交通事故に遭うとわかっていれば気をつけていただろう。

 トラックが迫る中、俺の意識は途切れた。



 目が覚めると俺は真っ白な空間で一人佇んでいた


「どこだここは……」


 そう呟いたところに声が掛かる。


「目が覚めたみたいだね」


 周りには誰も居ないのに声だけが聞こえてくる。


「ごめんごめん、ちょっと待ってね」


 見えない相手がそう言うと目の前に十歳ぐらいの子どもが現れた。

 突然のことで状況が理解できていないが相手がなにか知っているだろうと思い、声をかける。


「お前は一体?」

「ああ、まだ名乗ってなかったね、僕の名前はプエル、君たちでいうところの神様だよ」


 頭が痛くなってきた。正直、神様だと言われてもふざけるなとしか思わない。だが、この状況で相手の言ったことを否定しても仕方がないので取り敢えず信じることにしよう。その方が楽だ。


「お前が神だというのは信じることにする。それで、神様が俺をここへ呼んだ理由は何なんだ」

「信じてくれるのは嬉しいし、話が早くて助かるけど……他に何もないの?なぜ生きてるんだとか。後、神様じゃなくてプエルって呼んでほしいな」


 神様……いや、プエルが少し不満そうに聞いてくる。確かにあの状況だと死んでいるだろうから疑問ではあるが、プエルが神だとするなら大体予想が付く。


「俺が死んだ後、用があったから魂だけ回収してここに連れてきたんじゃないのか?」


 テンプレというやつだ。それに趣味のゲームやラノベの影響か、もう死んでるんだったらこの後異世界行きだと嬉しいと思ってる。


「確かにその通りだし、君の資料は見てるから他の人より反応が薄いと思ってたけど、薄すぎない?もっと驚いたりしてくれないとつまらないよ」


 どうやらプエルは俺があまり反応しなかったことが不満らしい。


「まあ、それはいいや。君を呼んだ理由だけど想像してる通り異世界に行って欲しいんだ」


 結構テンションが上がってくるがひとつ聞いて置かなければならない。


「その世界はゲームとかでよくある剣と魔法の世界でいいのか?」

「それで合ってるよ。細かいところも君が想像しているのとそこまで変わらないんじゃないかな」


 ひとまず安心だ。どうせ行くなら今までとは違う世界に行きたいからな。


「そういえば、体はどうなるんだ?すでに死んでいるから転生になるのか?」

「いや、こっちで作った死ぬ前の体に入ってもらうからどちらかと言うと転移になるかな。でも、容姿は希望があるならある程度弄れるよ」

「そうか、その世界で日本人の外見が大丈夫ならそのままの姿のほうがいいな。その容姿だと問題があるなら向こうの世界でおかしくないようにしてくれれば大丈夫だ」

「それじゃあ、特に変更なしってことで弄らないでおくよ」

「ところで、俺はこれから行く世界で何をすればいいんだ?」

「そうだね、大体状況の説明もしたしその話をしようか。君にはこの武器を強化してほしいんだ」


 プエルがそう言って手を突き出すと目の前に光球が現れた。


「これが武器?」

「今はまだ形が決まってないからこうなってるだけでちゃんとした武器だよ。それで、この武器についてだけど、まず名前は魂喰らい、効果は名前そのままで所有者が魂を持った相手を殺した場合その魂を取り込んで強化される。それと、取り込んだ魂が規定数になると効果が追加される。追加される効果についてはお楽しみということで秘密ね」

「なんというか……死神が使ってそうな効果だな」

「確かにそれっぽいけど呪いとかはないから問題ないよ。それじゃあ、そろそろ渡したいから頭の中で使いたい武器をイメージしてくれるかな」

「どういうことだ?」

「せっかくだから好きな武器を使ってもらおうと思って触れた時のイメージ通りになるように作ったんだ。だから、イメージが固まったら光球に手を当ててね」

「そう言われても武器なんて扱えないと思うんだが」

「その辺は気にしなくて大丈夫。現実的じゃなくてもこっちでどうにかできるから好きにしていいよ」


 使えるか気にしないでいいのは有難いな。となるとやっぱり格好いいものにしたいな……そうだ、刀なんかいいんじゃないか。見た目もいいしそれにしよう。


「決まったみたいだね。それじゃあ、手を光球に当てて」


 そう促され光球に手を当てると光球が弾け、手に一振りの刀が握られていた。


「刀にしたんだね。君の見た目にもあってるしいいね。それと、その武器は君の能力として渡してあるから念じれば装備したり、外したりできるよ」


 試しに『解除』と念じてみると握られていた刀が消滅した。これは便利だな。持ち歩く必要がない。


「問題ないみたいだね。それじゃあ、他の特典について説明しようか。まず、君が向こうの世界で戦えるように武術や魔術なんかの戦闘に関する知識と才能。後、向こうの世界で常識的な知識と生活に必要な知識。それと、あまり強いものは渡せないけどなにか欲しいものの希望とかある?」

「すでに色々渡してくれるようだがいいのか?」

「大丈夫だよ。渡したのは知識や才能だから活かせるかどうかは君次第。それに君には僕の目的のために動いてもらうんだから君がその目的を達成できるように出来る限りサポートするのは当たり前だよ。だから、遠慮する必要はないし、好きなのを言ってみて」

「それなら……武器はあるし防具がいいな」

「防具ね。確かいいのが有ったはずだからちょっと待ってね……これなんかいいんじゃない?」


 そう言ってプエルは黒いローブ?を広げて見せてくる。


「これは死神のローブっていう名前で、魔法関係の能力を強化する効果と解析阻害効果。それに温度調節機能と防水機能がついてるよ」

「さっきあまり強いものは渡せないって言ってたが十分強くないか?後、なぜ死神?」

「君は魂の容量が大きいからね。色々入れられて楽しいんだよ。死神なのは武器の説明をした時、君が死神みたいって言ってたから大鎌じゃないのが残念だけどそれっぽい格好にしようと思ってね。それに渡すものはまだあるよ」


 今度は靴を出してきた。遠慮するなとは言っていたが貰い過ぎじゃないだろうか。他にも渡してきそうな雰囲気がある。


「さすがにこれ以上渡すものはないよ。それで、この靴だけど名前はソニックブーツと言って移動速度を上昇させる効果があるよ。それとこの二つも武器と一緒で能力として渡すから念じるだけで着たり、脱いだり出来るよ」


「これで最後か。それにしても色々渡されたな。死んだところを拾ってくれただけでも有難いのに感謝しきれないな」

「一回言ったけど僕にも目的があるからね。気持ちは受け取っておくけど感謝する必要はないよ。そういえば、向こうに行ってからの行動方針とか決まってる?渡すものも渡したしそろそろ君を向こうの世界に送ろうと思うんだけど」

「行動方針か……取り敢えず冒険者みたいなものがあるならそれになろうと思っているがそれ以外は考えてないな」

「それなら武器の強化のこともあるから勧めようと思ってたしちょうどいいね。ただ、君に渡したのは知識や才能であって技術じゃないんだ。だから、向こうに着いたら最初は森の中だし、しばらくそこで暮らして鍛えてもらったほうがいいかな」

「そうか……それじゃあ、森で生活できるようならしばらくそこで鍛えることにするよ」

「比較的安全な森だからね、力に慣れるにはちょうどいいと思うよ。盗賊とか居るかもしれないけどそう簡単に遅れを取るようなことはないはずだよ」


 プエルがそう言うと足元が光り始めた。


「さて、そろそろ時間だね。基本は好きに生きてくれたらいいから楽しくね。でも、出来るだけ派手な事をしてくれると僕としては嬉しいかな」

「期待に応えられるよう色々やってみるよ」


 そう言った所で光が強くなった。


「準備ができたようだね。それじゃあ、君の新たな旅路に僕から祝福を!」


 その言葉と同時に一際強い光に飲み込まれ、意識が途絶える。

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